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似非科学を、憎む。その2

 ブナに耳をあてると、水を吸い上げる音が聞こえるという人がいる。
 実際には、植物が水を吸収する速度は音として捉えられるほどのものではなく(注1)、風等の影響を受けた振動が音として聞こえるものである。
 誤認が多いようだが、私が受けた某県ネイチャーゲーム講習でも初めからそう教えられた。
 ウェブサイトで検索すると、水を吸い上げている音が聞こえていると誤解している人は多い。個人ならまだしも観光協会など公の団体でも、そう表現するサイトもある。
 木の幹に耳や聴診器をあて、そこから聞こえる音から自然を「命」として感じることは、自然体験の手法として優れた手法である。私も好きな手法なので、ブナ林ガイドの時は聴診器を借りてザックの中に入れていた。
 だが、水を吸い上げる音が聞こえるというのはれっきとした誤りである。

 『神々の指紋』という本がある。
 少し前にベストセラーになった、各地の古代遺跡等を題材にした「超科学」の方であるが、中身は嘘(いいかげんを通り越して悪質な)に塗り固められたインチキ本である。この本を擁護・肯定する人間の言い方に多いのが
 「ロマンがある」
 という言葉である。
 ロマンという言葉で、現代の科学で解明できない現象をオブラートに包んだり、自然現象を根拠無く解釈する考え方は嫌いだ。そのような姿勢が、結局はオウムのような凶悪なテロリストを台頭させたことに気がつかない人がいるのは残念である。私自身が超自然科学とやらに騙された経験から、いわゆる似非科学をまきちらしている人間は、私にとって憎悪の対象である。
 野外教育に関心を抱き、ウェブサイトを通じて日々膨大な量の野外活動・環境教育の情報に接している。その中には明らかにカルトに近い団体もある。もっとタチの悪いのは本人に悪気はないまま、あやしげな活動に荷担している人である。
 巷ではますます野外活動・環境教育の機会は増えるだろう。 
 多くの情報に触れ、取捨選択し、多くの人に会い、常識的な価値観を持ちたいと思う。
 (注1 北大農学部西口親雄助教授によれば1時間に1~3m)

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