冬の沢内村その2
沢内村を訪れた目的は、日本雪氷学会東北支部主催の積雪断面観測講習に参加することにある。
この講習、昨年も東北、上越で開催されたが、いずれも業務と重なり参加できなかった。
雪崩の書籍を読み重ねても、雪崩テストを見よう見まねでやっても、雪そのものを見る「目」を養わないことにはどうにもならない。
ガイドとして人を指導できるようになるためには、資質を高める経験の積み重ねが必要だ。しかも、フルタイムで活動できる専従ガイドと異なり、サラリーマンやっている身分では時間も限られる。ここ数年は「下積み」として、経験を積むことを登山の目標に定めた。
雪氷学会の観測講習は雪崩教育を目的としたものではないが、積雪観測のプロが集まるだけに前から参加してみたい講習の一つだった。
しかも、講師は職場の上司だったりする。
私の勤務先、諸般の事情で雪氷学会員を多く擁し、蔵王樹氷観測や積雪断面観測を手がけている。
すっとこどっこい社員の私はもちろんそんなアカデミックな業務に携われる訳もなく、院卒の 優 秀 な 社員の皆さんがやってるのを傍らで眺めている程度である。
さて講習会の参加費は2000円ぽっきり。
講師陣の一人、新庄防災研の阿部さんは、以前労山系の雪崩講習でもお世話になった雪のプロ。
こんな札幌ススキノのポン引きより美味い話にのらずにいられるかっ!
と、いうわけでさっそく地面までピット掘り。今日は積雪1m70cm。
各層の観察、硬度、雪温など、上司に手取り足取り教えてもらう。
もう上司の家の方角に足向けて寝られません。
この日、午前中は「カタクリの会」という地元の自然観察会と合同だった。カタクリの会は午後から別行動で冬芽の観察に行くという。え~いいな~そっち行きたいな~
午後も断面の観察、屋内に戻って観察結果のとりまとめで、あっという間の一日だった。
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