ブナ雪原たんけん隊日記・2
ブナ雪原たんけん隊日記・2
山は晴天
目覚めて時計を見ると朝5時。
研修担当の半田先生の布団は、すでに空である。
布団の上で、体幹を主にストレッチをする。
年なのか、寝起きにストレッチするとしないとでは、疲労度が全く異なる。
洗面をすませ、外に出、空模様を見て装備やウェアを考え直す。
昨年は手袋を濡らして凍えている子供がいた経験から、普段のガイド装備の他、手袋、帽子、サングラス等は予備を3人分用意した。あまりに天気が良いので装備の省略も考えるが、ガイドの師匠の言葉「ザックの重さは命の重さ」を思い、ひときわ大きいザックのままでいく。
今日の私はラッセル要員。
もっとも吸収効果の高い食事直後にアミノバイタル・プロを服用、バリバリラッセルすんぞー。
自分のスノーシューを持ち外に出た時、半田先生に呼び止められる。
自然博物園に注文するレンタルスノーシューが有料だったことを私は忘れていた。
半田先生にはスノーシュー依頼で余計な手間をかけさせてしまった。
山岳ガイドの教訓本にも「一言の連絡が周囲との関係を円滑にする」とあったのに・・・。
でも、いつもの私のように落ち込むヒマはない。
「反省しろっ!反省しろっ!」と、反日左翼政治団体の台詞を自身に言い聞かせ、出発のバスに向かう。
みんなを乗せたバスは月山山麓に向かう。
志津集落の手前の法面に、誰かがカモシカを見つけた。
「帰ったら野球やりてぇ~」
「俺ゲームやる~」
としゃべっていた男の子達も、カモシカが見えると聞くと車窓に釘付けだ。
カモシカがいた、いた、と興奮気味に話す子供達。
志津集落の先から皆スノーシューを履いて歩き出す。
ブナ林ガイドの師である工藤さんの指図のもと、雪面へ踏み出す。
トレースが雪を被っている程度でラッセルというほどでもない。
負担が軽いぶん、何か面白いものはないかと周囲を見回しながら、ブナ林を進むことにする。
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