ブナ雪原たんけん隊日記・1
ブナ雪原たんけん隊日記・1
燃える蜜ろうそく
吹雪の中、子供達と月山のブナ林を歩いていた。
降りしきる雪の中で昼食を終え、出発しようとした時。
そばにいた男の子が、首にまいたタオルに水筒のお湯をかけようとしていた。
あわてて男の子に声をかけ、制止する。
体を暖めるつもりだったらしい。
今の子供は雪の中で遊び、凍えた経験はないんだろうか。そう思うと同時に、寒いからお湯で暖めるという子供の発想になぜか感動してしまった。
それから1年、またブナ林雪原たんけん隊の機会が巡ってきた。
積雪期で天候が落ち着く3月上旬は各地で野外教育関連の行事が目白押しだが、やはり自然の家のブナ雪原たんけん隊以外に考えられない。
前夜遅くまで会社で報告書作成、まだ気分転換ができてないのか、忘れ物が多い。
なんだかんだで受付間際に自然の家に到着、サポーターの打合せに遅刻してしまった。とほほ。
初日は子供達との顔合わせ、蜜ろうそく作りの後、雪灯籠を作る。
子供達の消灯時間も過ぎた22時、食堂で職員とサポーターとのミーティング。
初日で一番濃い時間である。
参加した子供達の傾向と対策、気づいた点について話し合う。
職員の方々はどんな視点で子供達を見ているのか、サポーター(若手の教師や教育学部の学生が多い)はどんな風に子供達に接しているのか。
女性サポーターからプログラム改善の意見として、蜜ろうそくを上手く作った女の子達がろうそくを家族に見せたくて、「本当に火を付けるの?」と何度も訪ねてきたことを述べた。
ああ、そうか。言われるまで考えもしなかった。
上手く作ることができた喜びを、家族と分かち合いたいという気持ち。野外活動指導者になりたいなどと思いつつ、子供達に教えられることも多い。
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