地獄の女囚コマンドー秘話
大学時代、当時千葉大から招かれていた川崎逸郎教授の地形学を選択していた。
乱暴な語り口が好きではなかったが、
「マカロニウェスタンの映画を見て、背景の地形からイタリア映画と見抜けないようでは失格」
肝心の授業内容は頭に入ってないが、教授のその言葉は今でも覚えている。
昨日ちらりと触れた『地獄の女囚コマンドー』
放映権が安いのか知らんが、木曜洋画劇場や淀川氏存命中の日曜洋画劇場でしつこく再放送された超B級アクション映画である。
ストーリーは以下、めんどくさいのでgooから勝手に引用。
中東に影響力を持つビジネスマン、ウィラード・トーマス(ジョージ・ケネディ)は、エルサルバドルで活躍した元コマンドのフランク・ライアン(ブライアン・トンプソン)に仕事を依頼した。中東の独裁者に捕らえられている革命勢力のリーダー、ペトロス・ラリスを救出せよというものだった。ライアンは、独裁者マイケル・バルスト(オリバー・リード)の有名人好きを利用して、女性コマンドをファッション・モデルとして入国させる計画を立てた。集められた女コマンド六人とライアンは思惑通り、バルストのお気に入りとなり、地元の連絡員ともコンタクトを取って計画を進めていった。要塞跡に到着したとき、戦闘が始まった。
(引用おわり・ネタバレになるため一部引用)
で、この映画の舞台となる国。
ネットで『地獄の女囚コマンド』と検索すると、「架空の国」「某独裁国家」とか、ヤフー等の映画解説サイトでは「中東の」と説明されている。
劇中、国名は「サイプラ」と呼ばれ、地中海を思わせる景色がでてくる。
とてもカネかけた映画とは思えんので、実際はメキシコの近くかどっかで撮影したんだろうけどさ。
最近英和辞書を引いていて気が付いた。
サイプラって・・・・地中海に位置するアジア最西端の国、キプロスの英語発音が「saipr*s」(*は発音記号でeを逆にした文字)。ぜんぜん架空の国じゃねえぞ!
しかも劇中、独裁者役のオリバー・リードが「我が国ではファッションショーのような文化的な催しがありませんからな。」という意味の台詞を語っている。
おいおいそんなはっきり言っていいのか!?キプロス人見たら怒るぞ。
山形県人にとっての『湯殿山麓呪い村』なみにやばい映画である。
ちなみにキプロスはギリシャ系住民とトルコ系住民が対立、国を二分する非武装地帯を国連軍が管理する『分断国家』。
強引なストーリー展開、脈絡もなく出てくる女の裸とHシーン、国名もまるだしの、こういう安易な映画はもちろん大好きだ。いや、脇役のジョージ・ケネディも好きな俳優だしね。
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