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ガイドへの道

お世話になっている山形県自然博物園より、昨秋参加できなかった研修会の感想議事録が送られてきていた。
 経験豊かな先輩方が携わっているだけあって、重みの持つ意見ばかりである。
 ただ一つ、どうにもひっかかる一言がある。
 『商売にして喰っていきたいとか、好きなことやりたいとかでなく、いいものをつくっていきたいだけ。』
 と、いう主旨の発言。

そ れ は ち が う べ よ 。
 生計をたてようという人も、好きなことをやりたいという人も、「いいものをつくっていきたい」という気持ちは同じじゃあないの?その場に私が参加していたら、こうなっていたのではないかという位、言いたいことはあるのだが。

baku

 自然ガイドや山岳ガイドの世界に足を踏み入れて感じるのは、極端に言えば『金をとる=悪、ボランティア=善』って風潮。特に東北地方って、関西とは対照的だよな。
 商売にする=金目当てになる、と言いたい方が多いのだろう。
 専任で活動していない私が言える立場にはないが、逆に「有償ガイドこそのメリット」「ボランティアの限界」もあるはずだ。(今の日本の山岳ガイド業界、アマチュアの方との差別化を図るべくまだまだ努力が必要であるが・・・)

 私のこの問題の原点は、ハワイで有償ガイドの自然観察ツアーに参加したことにある。
 彼らは、大学で生物学などを修めていたプロ達だった。
 アジアの山奥などでは、専門に生態学を学んだわけでもない地元のガイドがインタープリターを努めている。
 彼らは、どんな過程を経てガイドになっているのだろう。
 そのヒントの一つがバンコクポストの記事に掲載されていた。

Self-taught trekker-guide バンコクポスト・タイ(英語版)

以下引用、一部改変。
 妻とゲストハウスを営むリッチャイは現在、カオヤイの植物と動物について広範囲な知識をもつ洗練されたガイドです。どんな鳥や動物を探すべきか熟知しています。しかし、彼は客にそれら全て見ることが出来るとは保証しません。

 カオヤイにはイノシシ、象、テナガザルの様な珍しい野生生物が棲息し、彼は習性や地理を熟知しています。リッチャイは毎日、客をカオヤイに案内します。彼の唯一の休みは、ゲストハウスの掃除や修理をする観光のオフシーズンです。

 「一部の客からは、私が毎日同じことをして退屈しないか尋ねます、私の答えはno.ガイドすればするほど、私は好きなんです」

 リッチャイは現在40才。これまでに10回転職しました。どれも満足感はありませんでした。

 「この仕事で、まるで自分自身を見つけた様に思います。ついにやりたいことを見つけたと思いました」

 実は、リッチャイは偶然に、新しい職業を見つけました。彼は、観光客をカオヤイに連れてくるバスボーイだったのです。バードウォッチングに来ていた客達が、彼に鳥類について学ぶよう勧めました。それは、まず趣味として始まりました。

 「私は鳥について本を読み始め、友人と話し、インターネットで情報を集めました。最初のバードウォッチング旅行を覚えています。私が見た鳥をノートに記録しました。帰った後にそれらを読んで研究し、少しずつ鳥の名前と習性を学びました」

 「ガイド毎に、異なる経験です。観察するものを予想することができません。それは私の楽しみでもあり、トレッキングとバードウォッチング旅行を刺激的にします。」

 情熱と新しい仕事が、彼に心の幸せと平和をもたらしました。

 以上、記事引用終わり。

 まだ混沌としている日本のアウトドア産業、マネジメントの能力はもちろんだが、求められるのは自然と人を愛する情熱ですかね。

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