似非科学は、人の姿でやって来る。
SF映画で好きな映画は数々あれど、
若い人に勧めるとすれば、なんといっても
惑星ソラリス
え?最近リメイクされた?そんなのいやん。タルコフスキー監督作品が正統です。
知的生命体との遭遇といえば、多くの映画・小説で決まりきったように人型異星人が出て、ご親切に英語や日本語をしゃべりまくる。あの「未知との遭遇」でさえも、音楽を鍵とした懇切丁寧な生命体でしたね。
カール・セーガン原作で期待していたジョディ・フォスター主演の「コンタクト」も、あのクライマックスには「ついに柏原よしえが脱いだ!」のタイトルに誘われて買った週刊誌並にがっかりしたものである。
で、惑星ソラリス。
同作品の解釈は様々な方がされていますが、私はなんといっても人間の意向・常識など遙かに超えた、緊迫感に満ちた「知的」「生命体」との「遭遇」である。
将来、宇宙で「生命体」との遭遇があるとすれば、惑星ソラリスの物語が一番現実に近いのではないか、と思う。
この一方、「大自然」を擬人化したくてたまらない方々もいる。
「水は答えを知っている」で知られる江本勝氏。
水に言葉や音楽を語りかけることにより、凍結した際の結晶が異なる・・・という本。
癒し系らしく、多くの方々に支持されていたようだ。
私も最初は、科学的根拠はさておいて面白い本だ、と思った。
が、これが学校教育・・・道徳や環境教育で利用されているとなると、話は別である。
以前に当ブログでもはっきり否定した、「ブナの木に聴診器をあてると、水を吸い上げる音が聞こえる」という嘘、嘘という表現がキツイのなら、事実と異なる解釈がまかりとおっているのには首をかしげざるを得ない。
前述の江本氏の著書を紹介している人をネットで探ると、良い意味で人の好さそうな方が多い。
思うに、こういう似非科学を支持する方々は、自然というものが人の気持ちを理解してくれる、優しい存在であることを期待しているのだろう。
人間の存在は塵芥に等しい山登りを経験した私は、その気持ちは理解するけど、賛同はしない。
似非科学には、常に危険がつきまとう。
「水は・・・」の似非科学性に関しては随所で検討されている一方、新たなネタ・・・もとい、問題が。
それがID(インテリジェント・デザイン)論。
従来の進化論を否定し、生物の進化には何らかの知的存在が関わった、という説である。
学研ムーとかの毒者が息巻く姿が目に浮かぶなあ。
日本のメディアで肯定的な論説を掲載したのが・・・産経新聞・・・_| ̄|○
産経紙で京都大学名誉教授が息巻いてるよ・・・
で、もっと肯定的な社説を掲載しているメディアがここ。
え?
世界日報?
日本でID論を推進している元締めをたどると、
創造デザイン学会
住所は・・・東京都港区南青山6-12-3-903 世界平和教授アカデミー内
世界平和教授アカデミーの上部組織とは・・・・
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