イスラムとヒンズーの狭間で
1997年のマレーシア初のエベレスト登山隊でサミッターとなった国民的英雄、M. Moorthy(36)。
この方は軍人なのですが、翌年に軍事演習中の事故で全身不随、今年になって昏睡状態となり、だいぶマレーシアのメディアでも今夏から様態が懸念されていましたが、残念ながら先週亡くなりました。
その後、マレーシアのメディアを騒がせたのは、彼の埋葬法。
マレーシアは国民の大多数がイスラム教徒ですが、M. Moorthyはインド系マレーシア人、家族はヒンズー教だったのです。
MALAYSIA: COURT REJECTS HINDU WIDOW'S CLAIM TO BODY by adoncronosinternational 12/28
2004年秋にイスラム教に宗旨変えしたらしい(軍の同僚の証言)のですが、家族は納得せず、裁判とあいなりました。イスラムの裁判所というのはイスラム教徒以外立ち入りできないので、家族は国家裁判所に訴えたのですが、結局M. Moorthyはイスラムの作法にのっとり埋葬されることが決定しました。
記事によれば、マレーシアで異なる宗教間の訴訟問題は珍しいとのことですが・・・記事もイスラム用語がでてきてよくわからん。
いずれにせよ、あの山に魅入られた一人の登山家の、ご冥福を祈ります。
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