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中国、独自の登攀用具の基準制定へ

あらゆる検索サイトから反体制的な言語を検閲除外する素敵な一党独裁国家・中国が、国家として登山用具の基準を独自に制定する模様です。

登山・アウトドア国家基準の項目募集について by 国家体育局登山運動管理センター1/23

記事引用開始
  国家体育総局と国家標準化管理委員会などの17部・委員会共通の制定の《全国サービス基準2005―2008年発展計画》は、2005年12月に声明を発表。その中で、登山アウトドア装備の基準について、国家体育総局の登山管理センターが制定に責任を負う。この基準は国家の強制性基準で、公布実施後は、CE標準あるいはUIAAなどは採用しない。基準の内容に関連するものは次の通り:ロープ、ハーネス、ヘルメット、アッセンダー、ディッセンダー、スリング、ピッケル、アイゼン、ストックなど。
記事引用おわり

 ここで最も重要な部分は、中国独自基準制定後は世界的スタンダードであるCEおよびUIAAは採用しないとしているらしいこと。このくだりは非常にデリケートな問題であるため、気になる方は独自に確認願いたいのだが・・・中国語で「将不再采用」と表現されており、いろいろ調べてみても否定的なニュアンスしか出てこない。
 疑問であるのが、中国にとって独自基準を設けるメリットは何であるかということ。
 私の予想としては、今後増大が予想されるアウトドア人口を背景に、市場の大半を占める欧米各国メーカーに対し、今から自国産業の芽を護っていこうという狙いではないかとみている。

 CE、UIAAいずれの規格も、その根底にある目的は消費者の安全である。
 クライミングギアは一部のエリートデザイナーが実権を握る自動車産業とは異なり、消費者すなわち過去から連綿と続くクライマー達の手によって育まれてきた。
 裏返せば、ギアの歴史はそのままメーカーの所在する地域のクライミングの思想に置き換えられよう。
 ヨーロッパの伝統が息づくシモン、スチュバイ、クライマーの革新性がそのまま道具となったアメリカのシュイナード(現BD)、アメリカ人とスラブ王国・韓国人が組んだトランゴ、我が日本では現役クライマーによるミゾー、カジタ。
 まずはじめに消費者・実践者たるクライマーありきなのである。
 中国において、文化といえるほど登山・アウトドアは成熟しているのか。この点において時期早向ではないかと私はみている。
 そして何より、産み出そうとする独自基準が消費者たるクライマー・登山者本位のものであるのか。
 今回発表された通達からは独自基準の狙いが伺い知れないだけに、この点について今後気になるところである。

 数年後、広東省の山奥から出稼ぎに来た女の子が作った一巻き5000円の中国基準ロープとか出回るんでしょうか。

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