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女性と生理と登山と

と、ずはりタイトルにしてみる。
当ブログ5/15の記事で、中国期待の女性登山家が生理による原因でチョモランマ登頂を逃した事を書いた。

昨年のガイド更新研修から思っているのだが。
今の日本の登山、中高年世代ばかりに目が向いているが、若い女性を受け入れる体制がほとんど置き去りになっているんじゃないかな・・・と思うのだ。
 (中高年登山ブームが去った後のことを考えて動いている業界人にはわかると思うけど)

たとえば生理の問題を取り上げてみても、山と渓谷社で昨年「山の救急医療ハンドブック 」なんて本が出たけど、女性特有の症状に関する記載は全くないよな。(え~、ライターの柏澄子さんを責めるつもりは毛頭ありませんです)
以前、行動を共にした女の子は、「ちょっと(生理が)始まっちゃったからコンビニ寄って!」とあっさり言うタイプだったので、楽といえば楽ではあった。

今はなき「Outdoor」誌01年1月号には、女性のアウトドアにおける諸問題に関して、平山越子、芳地直美他という豪華ベテランメンバーの座談会記事が載っている。
座談会の内容は生理・排泄の処理に始まりメイク、食べ物、痴漢対策まで、突っ込んだ内容の特集である。
最近の山岳雑誌読んでないので知らないけど、20~30代女性を対象とした登山・アウトドアの問題点をえぐる記事ってあるんだろうか。
 ちなみにこの座談会特集によれば、

 またしてもデリカシーのない鈍感な男は、女の痛みや悩みも知らずに「いっしょに泳ごうよ」だの「なんで温泉入らないの?ゴキゲンわるいのー?」などとしつこくうるさく迫ってくる。
 そんなときにはピシャリと「NO」と言うか、きっぱり「生理中なの」と言ってしまった方が楽だ。女性のナーバスな部分にふれて、たいていの男は手のひらを返したようにおとなしく気を使い始めるはずだ。

 と生理について締めくくっている。
 蔵書をいろいろ読み直してみたが、登山における女性との接し方について、なぜか沢屋が書いた記事が多い。そんなに沢登りの世界って女性多いのか????
 それはさておき、パーティーの中で女性が生理についても素直に相談・話ができるような雰囲気作りが大事・・・と思う一方で、山岳会などが廃れ、ツアー登山など希薄な人間関係の中で山に行く機会が増えている現在、やはり女性には女性の指導者、リーダー、ガイドが必要だと思うのだ。
 ここで取り上げた生理は、登山をする女性の抱える問題の一つにすぎない。
 (指導者・引率者に)圧倒的に男性の多い登山の分野だからこそ、我々男性もいたずらに目をそらすことなく女性の抱える問題点に目をむけなくてはならないと思う。
 
Kobusi17

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山岳ガイド日記」カテゴリの記事

コメント

うひ~
名指ししないように~!汗

沢は水に濡れて着替えが起きるとともに参加中止の理由になるからです
縦走はしても水に入り不衛生ですね。

気が利かないのは男性ばかりとも限りません。

サブの一つ下の女性には話したけど、効果ナシ(基本的にリーダー頼み)
何事さりげない思いやりかとー。

投稿: POP | 2006.05.19 08:31

うひ~
名指ししないように~!汗

沢は水に濡れて着替えが起きるとともに参加中止の理由になるからです
縦走はしても水に入り不衛生ですね。
(ナプキンタンポンの類は吸水しちゃうので。たとえば赤ちゃんのオムツをつけて沢登りたいですか?)

気が利かないのは男性ばかりとも限りません。
サブの一つ下の女性には話したけど、効果ナシ(基本的にリーダー頼み)

何事さりげない思いやりかとー。

ま、無理しないようにが一番
自己責任とは色々な場面で出てくる言葉ですね~。

投稿: POP | 2006.05.19 08:44

<<名指し
すみません~即削除しておきます。

 やはり究極は、さりげない思いやりでしょうか。
 

投稿: 聖母峰 | 2006.05.19 09:09

こんにちは。
今週、聖母峰さんの地元へ山滑りに行きました。若葉も残雪もとってもきれいでした。天気がよくてラッキー。

帰宅後、「月山……」のブログを開いてみたところ、ナント『山の救急医療ハンドブック』を取り上げていただいているではないですか! なんというタイミングなんだろう!と半分驚いて(笑)、コメント書かせていただきます。
正直、この本を作るとき、生理についてアタマになかったです。どうしてだろう……?と自分に問いかけ中。どこかで医療と区別していたのかもしれません。確かに病気ではありませんが、身体の生理的な現象であり、それに本人が対応しなければならないのだから、取り上げるべきテーマだったのかもしれません。

昨年あたりから、女性登山者向けのワークショップや机上講習会の仕事を頼まれる機会が増えました。ここでは必ず話題になります。

生理については個人差が大きく、また本人のその時どきの体調や山のコンディションにも左右されるので、本人が慣れていく、自分自身のからだをよく知っていく、上手に付き合えるようになっていくしかないですね。
必ずしも辛くなることばかりではないんですよ。楽なときもあるし、登山の内容があまりに過酷だと生理が軽くなったり、一時的になくなってしまうこともあるぐらい。
反対に調子が出なかったり、普段でない症状がでることもあります。

男性側からさりげない思いやりがあるのは、とても嬉しいことですが、同時に、女性本人も自分のからだなのだから、よく理解して、辛いときは何気ない一言をサラリと言えるようになったらいいですね。

このようなテーマを男性が作っているブログで取り上げてもらえるとは、思ってもいませんでした。深謝。

投稿: 柏澄子 | 2006.05.19 10:50

うひ
厳しいお言葉
水の衛生上の問題
一人登山のときの強盗痴漢問題
肩肘張っても仕方ないが正しい情報を把握するのは男女関係なく必要かもしれないですね!笑

自己責任とはいいようです
私は山登りはじめたばかりだからこそなお他のスポーツと比較して不思議なことが多いです。

投稿: POP | 2006.05.19 12:50

余談
なぜ男女わけなくといったか

とある山登りに行って夜中ふと目を覚ますと、同行男性の○○○○○(ご想像にお任せ)を目撃
呆れたけどこれもまたあり得ることだと痛感しました
この場合配慮不要
ってか論外?
(さすがに周りにも言えませんでした…汗)

安全登山には色々なことがありますな~!
苦笑

投稿: POP | 2006.05.19 13:07

ご無沙汰しております。大変興味深く読ませていただきました。

私も学生時代に自分がリーダーでメンバーに女性がいた時に、何度かこの問題と直面した覚えがあります。

やはり個々人の性格によって、さらっと伝えられる人もいれば、何も言わないけど何となく態度で伝わってくる人、その時には(男の側には)解らないけど後になってああそうだったのかと解る人、と、表現の仕方は様々だったように思います。

男でリーダーという立場から言えば、やはりはっきり伝えてくれるのが一番助かると感じました(もっとも、せっかく伝えてもらっても適切な配慮ができなければ無駄になってしまいますが・・)。

Outdoor誌のその記事は私も読んで、結構目から鱗というか色々参考になったのを覚えています。

例えば部内の上級生に気の利いた先輩が男女それぞれにいて、山の初心者である新入生に対して対処法(はっきり伝えた方が良い事、どういう配慮をすれば良いかという事)が直に伝授(?)されていく状況があれば、あまり問題にならないのかも知れません。

しかし何かの理由でそういうノウハウの伝承(?)が途切れてしまった状況では、やはり山岳雑誌などからもそういった情報が得られると助かると思います。

それにしてもOutdoor誌は懐かしいですね。昨今、芳地さん含め多くアウトドアライターはブログを持っている事ですし、WEBマガジンとかでもいいので復刊しないものでしょうかね?

投稿: S | 2006.05.19 14:18

ぜひどなたか書いてください。笑
楽しみです

投稿: POP | 2006.05.19 16:25

ところで
柏澄子さん、私の所属山岳会のテキストとなっております(著書)

今後もお世話になるかとおもいますが
頑張ってくださいね!!

投稿: POP | 2006.05.19 16:35

re:柏様
 労作を引き合いに出してすみません。
 うちのガイドの師匠も「山の救急・・・」を何冊も用意して講習に使ってるみたいです。私も重宝しております。
 記事中にある沢屋さんの書いた記事、要は「女性は案外強いから必要以上にフォローすることはない、何でも話せる関係作りが大事」でした。ただ、指導・引率の立場にある以上、不調の要因となる女性の体の仕組みについても冷静に知る必要があるのでは・・・そして男性が越えられない心理的な壁があるとすれば、やはり女性の指導者・引率者が臨まれるのでは・・・と考えた次第でした。なんか保健体育の授業みたいですね。

山形の山、天気に恵まれ良かったですね。
ご友人の中国の話題も楽しみで柏さんのサイトもよく拝見しております。
だいぶご多忙のようですが、どうぞご自愛ください。

re:pop様
 オムツは無いのですが、若かりし頃アンダータイツ忘れ、代用のつもりでコンビニで買ったパンスト履いて初冬の北ア登ったことあります。万一遭難して検死されたら、趣味疑われてただろうに・・・
 <<肩肘張っても仕方ないが
 そうですね。歪んだ情報ばかり把握しているスケベ親爺にも困ったものです(愚痴)

re:S様
 全く同じ人間がいないように、表現の仕方も様々ですね。
 Outdoor誌は休刊直前の数年間に読んでました。その前のものより格段に質が高かったように思います。ローソクが消える前に明るく輝くというやつでしょうか?
 いくつかのアウトドア誌が消えていった中で、出版がコスト高というのなら御指摘のようにWEBでも復刊を期待したいクオリティだったと思います。
 大学のクラブ、昨今は女性が主将やリーダーを務めるところがみられるようです。そういうグループはむしろ上手くやっているんでしょうか。

投稿: 聖母峰 | 2006.05.19 19:28

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