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この親にして、この子あり。

彼女の名前を知ったのは、上司の車に便乗してNHKラジオのニュースを聞いた時だった。
チョモランマ無酸素単独登頂に、イギリス女性が成功。
来年、自分が赴く予定の山に、無酸素単独成功。
自分の価値観を自分で決められない単細胞が沢山いるクライマーとかいう人種と違い、私は自分達が実施する極地法の意義を認めているものの、そのニュースは私にとってやはり複雑な想いだった。
その女性の名はアリソン・ハーグリーブス。

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故・アリソン・ハーグリーブス

欧州六大北壁の単独登攀など、卓越したイギリス女性クライマーである。
95年にチョモランマ単独登頂成功後、K2に転進。
頂上付近で雪崩に遭い、行方不明となる。

そして今。
メディアのタイトルに

Son of tragic climber plans to scale the Eiger

とあったので、てっきりアイガー北壁直登のロープ切断事故で死んだジョン・ハーリン2世の息子、ハーリン3世の特集かな・・・と思ったら。
アリソン・ハーグリーブスの息子、トム・バラード17歳が、アイガー北壁に挑むそうです。
成功すれば、アイガー北壁ソロの最年少記録だとか。

Alisonkidsbeach在りし日のハーグリーブス母子。子供のどっちかがトム・バラードと思われる。

BBCはこの一連の登攀を記録・取材するそうです。
うーむ、この親にしてこの子あり、とはよく言ったものです。
ちなみにハーグリーブスがアイガー北壁を完登した時、彼女は妊娠3ヶ月。
そのお腹の子が、トム・バラード君。
ハーグリーブスの遺した名言といえば、チョモランマ単独を果たした時の言葉、
『ママはやったわ』
さて、有名登山家である母を尊敬している息子、トム・バラード君は、アイガーの頂に立った時に何を考え、何をつぶやくんでしょう。

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池田常道氏に異議あり。

またBookoffネタ。
ロクスノとかいう雑誌のバックナンバーを見つけたので買ってみる。
クライマーとかいうオタク連中の自慢話満載のカルト雑誌を定価で買う奴の気が知れない。
K2登頂50周年特集とやらで、登山史研究における日本の第一人者、池田常道氏のK2解説を読む。
さすがは池田氏、という切り口で読ませてくれる記事である。

この中に気になるくだりがある。
登山史において、アレイスター・クロウリーの評価を見直すべきではないか、と池田氏は提唱している。
しかしながら、東北山岳ガイド協会所属山岳ガイド大滝勝は、池田氏の提唱には真っ向から反対するものである。

アレイスター・クロウリーとは、20世紀前半、ヒマラヤ登山の黎明期において、カンチ峰など幾多の登山隊に参加、その奇異な行動が特筆されている。
いわく、
医師でもないのに高度障害に倒れた他隊員の肺水腫を見抜いた。
雪崩の発生を予言、クロウリーの予言に従わず行動して遭難死した隊員の救助活動には一切手を貸さず、大ひんしゅくをかう。
自分の意見を聞かない登山隊の隊長を拳銃で脅した。
などなど。
そう、もともとクロウリーは別名「20世紀最大の神秘主義者・魔術師」と呼ばれ、オカルトの世界では名を知らぬ者はいない。
黒魔術に身をやつし、薬物と性交の怪しげな儀式を用いた人物である。

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日本のオカルト関連本でよく引用される、儀式中のアレイスター・クロウリー像

クロウリーについては、昨年Climbing誌だったかで大々的に取り上げられたようだ。(筆者未読)
小学生の頃からオカルトに親しんできた(親しむなよ)私にとって、「岩と雪」に掲載されていたジョー・ブラウンのトランゴ登攀の記録にクロウリーの名前を見つけた時には、ある種の恐怖を覚えた。
クロウリーが黎明期の登山隊に関わったのは、明らかにアルピニズムとはかけ離れた、二次的な目的があったためである。
池田常道氏がクロウリーについてどの程度認識しているかは不明であるが、結果的に登山史に寄与したにせよ、アレイスター・クロウリーを必要以上に評価すべきではない、というのが私の意見である。

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獅子たる一日を。

家族サービスのため、早朝に家を出て海水浴。
娘のテンションは急上昇。
海水浴場まであと2時間以上かかるっつーのに、
「海はどこ?」
と、50回くらい聞かれる。

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ウチの娘、今年も波が怖かったようです。
8時頃には海水浴場に到着、涼しい午前中に遊ばせ、客で混雑する10時頃にはもう海水浴場から離れるロンメル軍団なみの電撃作戦が我が家のならわし。
娘は「魚釣りしたい! 魚釣りしたい!」と騒いでいる。
お と う さ ん に 策 あ り !!

前から目をつけていたのが、湯殿山山麓にある釣堀。
ここでは、幼稚園児は魚つかみ取りが無料なのだ。
で、現地に到着してみる。
巨大なポリたらいがあり、そこに大量のマスが泳いでいる。
子供はその中に入って魚を2匹まで取ってよい(網使用可)のだが・・・
ウチの娘、あまりに沢山のマスに
「こわいよ~っ」
と、泣き出してしまった。
大人からみればなんでもないマスだが、3歳の娘からしたら

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これくらい怖かったんだろうな、と反省。

おとうさんが示しをつけるため、釣竿3本1000円でレンタル。
なんで3本かというと・・・・
ここの釣堀、釣り糸がメチャメチャ細くてすぐ切れる仕組みになっているのだ。
そして戦果は。



私が釣り糸2本パーにしている間、カミさんが中型マス1尾釣り上げる・・・_| ̄|○
釣り上げた魚、娘が泣いてしまったので2尾サービスしてもらった計3尾のマスをさばいたのはカミさん
釣堀備え付けの、炭火で調理したのもカミさん
おとうさんは た だ 食 っ た だ け でした。

まあ、ライオンも獲物を獲るのは雌、喰って寝てるのは雄ということで。
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『キャラバン東ネパールを行く』

Bookoffで川村明夫著・北海道新聞社1996年発行の『キャラバン東ネパールを行く』を見つけ即購入。
定価1600円、古書店での相場1000円前後の同書を105円でGET。
これだからBookoff通いは止められない。

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同書は、北海道の酪農学園大山岳部チャムラン遠征に同行したドクター、川村明夫氏による記録。
遠征隊の隊長は北海道アウトドア界のご意見番、現在はカヌーエクスペディションで知られる新谷暁生氏である。
私がこの本を捜し求めていたのは、同書第二章に記されているカラコルムの名峰ラカポシ登山の記録が読みたかったため。
遠征にありがちな隊員同士の人間関係の描写はなく、ドクターらしい淡々とした記録と、著者自身の思い入れが入り混じる、個人的な遠征記録である。
私自身、ヒマラヤ遠征のキャラバンといえばチベット高原の砂漠のような環境の記憶だけだ。
同書を実際に読んでみると、亜熱帯のキャラバンからチャムランBCに至る、タイトルを成すキャラバンの記録は心そそられるものが非常に大きい。

今やヒマラヤは一般化されたというが、それはメジャーな山域の話であって、ヒマラヤにはまだまだ探検心くすぐる地域があることを認識させられる一冊。

子守の間に『プルターク英雄伝』も読む。
人生、悩んだときには古典で息抜くに限る。

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ガイド三番勝負・蔵王の巻

3日めは蔵王。
刈田の頂上駐車場までバスで上がり、熊野岳・地蔵岳を縦走するコース。
お客様の疲労もたまっていると考え、油断無くお客様の様子に目を配るよう心掛ける。
コマクサ繁殖地を通過したかったこともあるが、熊野岳北面の急な下りはコースから外す。
特にアクシデントもなく蔵王登山を終え、私は蔵王温泉で解散。

今回も反省の多い、そして糧の多いガイドであった。
特に印象に残った点。
アイゼンを履くにせよ、集合にせよ、何かと「遅い」お客様というのは決まっている。
よく観察していると、やはり集団での登山を経験してきたか否かが、大きく反映されている、と感じる。
遅いお客様は、周りの空気を読んで行動する、という、パーティー登山を経験してきた者なら当たり前のことが、できていないようだ。
ツアー登山では現在、普通の旅行の延長から参加する客が多いと言われる。(これは業界関係者から聞いた)
そういう方達をどのようにフォローするか、ツアーガイドがこれから問われる点であろう。

仙台空港に向かうお客様達を蔵王温泉で見送り、私は羽黒山にデポした車を取りに行くため、山形駅行きのバスに乗る。
バスの車窓の蔵王の風景を眺める。
腹の底から沸いてくるような、充実感。
決して、14年勤めた会社員生活で味わったことのない充実感。
ガイドでメシは喰えない。
いや、最初から諦めていいものか。
この問いかけについて、何年迷ったことだろう。
今はこの充実感を、ガイド活動を通じて今後も求め続けていきたい。

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ガイド三番勝負・月山の巻 ~山岳ガイドは、芭蕉の偶像を信じない。~

2日めは、月山庄内側から湯殿山側に下山するルート。
あの松尾芭蕉が踏破した古典ルートだ。
天候は幸いにも雨は止み、快適な曇り空。
花も鳥海に比較して多く、お客様も大満足。

頂上を越え、広島の一名のお客様が膝を痛め、真鍋氏が付き添いで最短下山路の志津側に下ろすことになった。
私が福岡・広島総勢39名を引率することになる。
アクシデントは志津ルートと湯殿山ルートの分岐で起こった。
分岐を曲がり、湯殿山側に入って小休止をいれるが、後の広島班がいつまでたってもやって来ない。
考えられる理由は一つ。
添乗員氏を先頭とする広島班が、志津ルートに直進してしまったに違いない。
福岡のお客様を待機させ、私は走って戻る。
幸い-本当に幸いなのだが-道を誤ったことに気が付き戻ってきた広島班と、分岐近くで合流できた。
添乗員氏も「初歩的なミスです」と平謝りだったが、パーティー全体を引率する責は私にある。
添乗員氏と広島班のお客様に、私も平謝りする他無かった。

「まさか、こんなところで」
という分岐で、現実に起こったミス。
私にとって反省しなければならない、課題となった。
今日のハイライトは、渓流状で苔むして滑りやすく急な下りの「水月光」。
お客様みんな、昨日の鳥海の疲労に加えて滑りやすく緊張するため、かなり足にきている状態で下山となった。

ところで、毎回このルートを登って思うのだが。
バスが8合目まで上がる現代、江戸時代とは比べモノにならない優れた装備でかためた登山者でさえ、結構足に来るルートを、芭蕉は雪の多い6月に、往復さえしているのだ。
松尾芭蕉といえば、

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ニコニコしたおじいさん、といった風貌で描かれるのだが・・・
現実は、                                                                                                                                            

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すんごいマッチョな爺だったのでは、と私は疑っている。

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ガイド三番勝負 鳥海の巻 

登山旅行専門店・A社福岡のお客様18名、広島のお客様22名が、鳥海・月山・蔵王の連続登山ツアーで来県。
A社ツアーについては飯豊・朝日・月山・蔵王・鳥海と、山形の主要山岳地域をガイドしたことになる。
それは私にとって営業力の強化という狙いもある。
福岡18名は私、広島22名はエコプロでお世話になっている真鍋氏が担当することとなった。

天候は濃いガス、そして強い雨。
今回ルートに選んだ湯の台コース。
問題は長大な心字雪渓にある。
18名パーティーの後半が見えない位、濃いガスで視界不良。
往路も復路も、コンパスを片手に前進する。
あまりにもためらいなく私が進むので、後のお客様から「どうして道がわかるの?」と聞かれる。
緊張感を与えないように振る舞っているとはいえ、やはりお客様を率いているとなると、責任感というプレッシャーが重い。
昨春ガイド協会で練習したホワイトアウトナビが効を奏し、ガスの中、雪渓はスムーズに通過できた。
もう師匠の住む米沢に足向けて寝られません。

山は雨、雨。
他パーティーは少なく、心配していた渋滞もなく、事故も無く、新山を往復できた。
九州のお客様、添乗の高野氏からもアドバイスされたのだが、雪に対する抵抗感(恐怖感)が私達の予想以上に大きい。途中の小雪渓も往復は全てアイゼンを装着させる。
帰路はひたすら日没との競争で駐車場に下山。
さあ、気持ちを切り替えて明日は月山だ。

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山岳ガイドとパティシェ ~プロとは何なのか~

私は洋菓子が好きだ。
その手の女性向け本も、たまに読む。
パティシェ(洋菓子職人)の世界における、プロとアマの違い。
時折いわゆる「玄人はだし」の素人の女性が、自作菓子を店に持ち込み、商品として置いてくれないか頼みにくるそうだ。
そういう素人女性の持ち込みは、たいてい長続きしないという。
体調が悪い、子供が熱をだした、などでコンスタントに菓子を納品できなくなるパターンが多いらしい。
すなわち、作る菓子の品質が、何があろうと安定していることがプロの条件の一つだという。

今の自分。
扁桃腺が腫れて39℃の発熱。
明日は会社の宿直。
そして、明後日は鳥海・月山・蔵王のツアーガイド。
九州からのお客様を、3日連続で案内するのである。

関西の山岳プロガイドを名乗る方のウェブサイトで、兼業ガイドをひどく貶めている表現のサイトに出会った。
その方にとって、兼業の人間がプロガイドと名乗るのは「疑問」「不思議」だそうだ。
はっきり書く。
私にとって、 非 常 に 不 愉 快 な 表現である。
だいたい、日本の偉いガイドのセンセイ方が無条件に崇拝するガイド登山の本場、フランス・モンブラン初登頂を支えたジャック・バルマだって、水晶採りという本業があったという史実をお忘れのようである。

もちろん、私の師匠を含め、専業ガイドで活躍する方々を、私は深く尊敬している。
一方、山岳ガイドが未だ職業として確固たる地位を築いていない日本、現実として兼業ガイドが果たし、担う役割は大きいはずだ。

兼業であるが、私はプロである。
兼業ということで、甘えたくない。
私は菓子店に自作菓子を持ち込む女性のようにはなりたくない。
熱のある頭で、そのことを考え続ける。

何が何でも、目前に迫ったツアーをリードする。
咲かせてみせましょ、兼業ガイドの意地の華。

出発前日、某内科病院でニンニク注射の成分を点滴してもらう。
さらに、ツアーには扁桃腺の痛みと熱を抑える抗生物質をザックにしのばせる。
ツアー前夜、体を襲う寒気に悩まされながら、会社の宿直室で横になる。

そしてその結果。
点滴が効いたのか、お客様をフォローし、鳥海、続けて月山、蔵王と登った。
毎日雨でずぶ濡れ、体を冷やしながらも、日を追う毎に体調は良好。
2日前まで39℃の熱があったのに・・・
人間って、すごーい(笑)
私はこれでもインドア志向の人間である。
図書館で大人しく本読んだりするのが好きな人間なのだが。
また口の悪い連中からケダモノとかターミネーターとか言われそうだ・・・。

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おやすみ

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都合により7/28まで更新休止致します。

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スーパーマンがたくさん。

韓国から、クライマーによる人助けの話題。

真のスーパーマン by 東亜日報日本語版7/19

以下、記事引用
 韓国版スーパーマンの活躍が話題だ。15日に江原道麟蹄郡北面(カンウォンド・インジェグン・プクミョン)のある村で、「登山家8人」が大雨に襲われた住民50人余りの命を救った。水の勢を避けて屋根に上がって救助を待っていた人々を安全な地帯に移したのだ。住民たちがロープで救われるやいなや、大雨に流された建物もあった。海外登山のために訓練中だった登山家らがスーパーマンになったのだ。彼らは乗っていた車がすべて水に流され、バス便でソウルに向かった。スーパーマンらはお礼を後にしたまま発ったと言う。映画の最後の場面のようだ。
以上、引用おわり

いや、素晴らしい。
でもさ、山で必死の思い、必死の体験して、翌日には会社で上司に小言を言われてる日本の山ヤさんよ。
こっちの方がよりスーパーマンに近いと思うのだが。

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エンゲル係数の行方

テポドンどどんぱは一切無視してアメリカ海軍の寄港に反対する平和団体・労働組合の皆様、ちゃんと家族サービスしてますかぁ~?
かくいう私は『妻の慰労日』。
本格的な羊肉を食べたことが無い、というので、山形でも評判高い「ひつじや」に家族で行く。
「ひつじや」は丘陵地帯の、丘の上のでかいログハウス。
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羊肉といえば、我が立正大学体育会山岳部で、カラコルム登山経験のあるOBは み ん な 羊肉嫌い。食の記憶とは恐ろしい・・・
一方、私は学生時代から近所のスーパーで大特価タレ漬けマトン大袋入りを毎週買い込み、貴重な蛋白源にしていたため、一般的にいわれる「羊肉の臭み」というものを、ほとんど気にしない。
ぼかぁ、早くカラコルムの山岳民族とお友達になりたいぞ!!

Hi2これから食べてやるぞ、うふふ。

で、ひつじやの食事。
近年の不景気で、やたらと「うちはエンゲル係数高くてさー」という方がいるが。
我が家の実態は!

Hi1
かみさん → ジンギスカン2人前、ごはん、手作りチーズケーキ
娘・息子 → 手作りアイス、手作りコーンスープ、手作りチーズケーキ                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                       


おとうさん → ジンギスカン(野菜)、ごはん、漬け物 以上

あ、でもほんの少し肉のおすそわけをいただきましたが、臭みの無い大変美味しいお肉であります。
静かなお店で肉を食べたいご家族にはオススメです。

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鳥海山頂にて、女性に目覚める。

天気図から、停滞前線は日中弱まると予想し、鳥海山へ向かう。
すぐ南の新潟には大雨洪水警報が出ている。速攻で夕方までには戻ることにしよう。
滝の小屋下駐車場に着くと、東芝日曜劇場のような雲海に日の光。

霧雨の中、幾多の花々が私を迎えてくれる。
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3_2アカハライモリくん、きみはどうしてこんなところを歩いているの?(心字雪渓にて)

頂上稜線から、やはり激しい雨になってしまった。
標高2236m、巨岩を積み重ねたような新山には大勢の団体ツアー客がとりついていた。
新山の登りは「歩く」ではなく「攀じ登る」である。
雨で岩が滑りやすい中、傾いた岩の鋭角部分に足を乗せたり、フリクションを効かせて登らなければならない。
韓国のハイカーは凄い岩場をロープ無しで歩くといわれるが、日本の中高年もなかなか大胆である。
うしろで順番まちをしていた私、岩場にオコジョをみつけた。前でつまっている登山者のすぐそばだ。
「オコジョッ!オコジョッ!」
と、声をかけるが、前を行く登山者たちは岩場の登りに必死。
私の声に 誰 も 耳を傾ける者なく、気づいてくれなかった。しくしく。
やがて新山頂上が目前数メートルというところで、大渋滞が発生。
どうやら、十数人の団体さんがすれ違えないでいるらしい。
「もうこっち場所ないねん!」
「そっちから降りなさいよ!」
「道こっちにあるのよ!」
不慣れな岩場で緊張しているのだろう、ヒートアップした関西弁のおばさんの罵声が飛び交う。
このときの私の気持ち↓
Akubi
ルートから外れたテラスに移動し、ザックをおろし、パンを食いながら渋滞解消を待つ。
同じ関西弁のおじさんの仲裁をものともせず、ルートをめぐる戦いは続いている。末期のイラク戦争のようである。
激しい風雨の中、関西弁のおばさんの罵声を聞きながら、標高2236mでパンを食う。
なんてシュールな光景だろう。

そこへ、単独できたらしい赤い雨具の女の子が話しかけてきた。
富山からいらっしゃったそうで、仲間たちは反対側から新山めざしているとのこと。鳥海山の後はさくらんぼ狩りに行くそうだ。
整った顔立ちの、とても可愛らしい方で、話していると和んでくる。
上から聞こえる罵声の持ち主と、今、私の目の前にいる彼女が生物学上、同じ生き物とは、とても思えんな・・・彼女も歳を重ねたらああなるのか?
うーむ、まさに女体の神秘である。

激しい雨が降ったり止んだりの中、登山口に戻った。
美しい花々を愛でるには、雨をいとわず、梅雨時前後の山に通うに限る。

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幸せの声

車は鳥海山麓、滝の小屋に向かう道を走る。
周りはブナ林になってきた。

山に行く車中、たいてい早朝になる。
NHKFM「朝のバロック」を聴くことが多い。
山行前の不安と興奮を、鎮めるために。

視聴者のはがきが読まれていた。
新宿に住むという方からのはがき。

Uguisu
街の中で、ウグイスの声を聴いたのだという。
知人には信じてもらえなかったそうだ。
日本野鳥の会レンジャー養成課程を修了しているわりに、新宿にウグイスが生息する可能性があるのか、ちと私にはわからない。
だが、もっとも印象に残ったのはその方の言葉だった。
「今年は何か、よいことがありそうな気がします。」

ああ、ウグイスの声って、人を幸せな気持ちにする力があるんだなあ、と。

第二次世界大戦末期、ナチスドイツは音で敵兵を殺傷すべく、「殺人音波」の開発に着手していた。それを引き合いに出し、
「人を不快にさせる音があるならば、人を心地よくする音が絶対にあるはずです。」
と力説していたのが、「エレキ」ギタリストの寺内タケシ。
ウグイスや野鳥の声に、そんな力が備わっているのだろうか。
車は鳥海山の登山口に到着する。
車のドアを開けた私を迎えてくれたのは、盛んに聞こえるウグイスの声だった。

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【買ってみました】オトコ香る

新聞の経済面で発売報道を読んだときから試してみたかったモノ。

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噛むとバラの香りの成分が汗と共に排出されるというガム。
山とか現場仕事とかするうえに、私は 汗 っ か き
コンビニで見つけて即購入。
効果は・・・
う~ん・・・
手のひらがなんとなく香るような気がするけど・・・・
(今日は丸一日、無い頭ヒネリながらCAD作業。)
脇の下とかは

21bb変わり映えしませんが。

今度は山で試したいと思います。

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もちとうもろこし

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スティーブン・キングのホラーSFとかけて、
山形県西川町の、一見清楚であるが 陰 で オトコ遊びが激しい女性ととく。
そのココロは、

 真 剣 に つ き あ う と 最 後 に ガ ッ カ リ し ま す だ 。

で、とうもろこしなのだが。
最近は甘~いハニーバンタムしかみかけない。
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私が小さい頃(これでも1970年代の生まれだが)、家で出されるとうもろこしといえば、「もちとうもろこし」であった。
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ハニーバンタム種より粒が小さく、食感も名前のとおり、歯にニチャニチャと付く粘りけがあった。

ネットで検索すると、少量ながら生産されているし、懐かしがる人も多いようだ。
通信販売を捜してみると、偶然にも山形の農家の販売で10本2800円。すぐ売り切れるとのこと。
美味しさからいえば、やはりハニーバンタムだが、何故かもちとうもろこしが懐かしい。
グンゼだか福助だかの白い肌着姿で、もちとうもろこしにかぶりついていた夏。

今、我が家の3歳と1歳の姉弟は二人ともとうもろこし好き。
彼らが大きくなる頃、ハニーバンタムの甘さが幼い日々の記憶になるのだろうか。

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期限付きレンタル移籍

会社で忙殺ゆえ、ここのところ山の資料も 全 く 目にしていない。
誰かと山の話でもしたいよう・・・
と、そんなある日、営業本部長からお呼びだしをくらう。
リストラ寸前ダメ社員の私。
昔書いたへっぽこ論文をプレゼン用に作り直せとか、そんなことかな・・・
それとも、

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つ い に リ ス ト ラ 宣 告 か な 。

営業部長の用件は、
「某技術部署が人手不足なので、二ヶ月ほどそっちで働いてね。」

がが~ん。
夏以降、ガイドプランが総崩れになりそうだ・・・
年に一度の大事な行事、自然の家大朝日岳登山への同行は断念。
あらためて、仕事と山と、自分の生き方に対峙する日々。

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忙殺

世間がテポドンどどんぱで大騒ぎの間、
締め切り過ぎた物件にてんてこ舞い。

私の理想の仕事ぶり↓
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現実の私の仕事ぶり↓
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きのうも↓
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きょうも↓
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あー、浴衣姿のねーちゃんと遊びに行きたい。
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海の日

さあ、日本全国の山ヤさんが虎視眈々と狙っている海の日のお休み。
こんなメールも流れてきました。
以下引用
---------------------

反戦反天皇制労働者ネットワークの吉田です。

下記の取り組みをおこないますので、ふるって参加してください。

7・17「海の日」反対!神戸フィールドワークへの参加を
      ◇主催:参戦と天皇制に反対する連続行動
        大阪市淀川区十三東3-16-12  Tel/Fax
06 (6303) 0449
 今年は7月17日が「海の日」(第3月曜日)だ。1996年、
国際海洋法条約発効の日(7月20日)を「海の日」とし、
「国民こぞって」「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本
の繁栄を願う」日(祝日法)と規定した。
 「海洋国日本」、なんとおぞましい言葉か。それはかつて海
外に天地を求めた侵略国家日本の別名であり、天皇制軍国
主義の侵略を正当化する言葉だ。「海の日」の前身、「海の記
念日」は、太平洋戦争直前の1941年6月、来るべき対米英蘭開
戦に備えて、「時局打開は海から」と国民精神を総動員し、船
舶や船員を戦場に送り出すために制定された。そしていま、日
本は大日本帝国(天皇制)を引き継いだ新たな帝国主義となっ
た。アメリカの侵略戦争に参戦する日本の支配層は、アメリカ
の中国包囲軍事戦略の一翼を担い、第2次朝鮮戦争の参戦準備
を着々とおし進め、独島(竹島)、釣魚諸島(尖閣諸島)、沖
の鳥島、北方諸島の領土略奪・拡張に全力をあげている。7月
5日、弾道ミサイル発射を口実に、日本政府は朝鮮民主主義人
民共和国に対する9項目の制裁措置を発動し、国連安保理でも
戦争に直結する制裁決議の実現に全力をあげている。
 こうした「海の日」を私たちは許さないし、認めない。第2
次朝鮮戦争阻止、制裁阻止、戦時国民保護を許すな。7月17
日は、日本の侵略戦争と植民地支配の実相の一端を知るフィー
ルドワークを行う。多くの参加を呼びかける。

◇日時:2006年7月17日(月、海の日)午後1時~5時
◇集合:午後1時、JR新幹線「新神戸駅」改札付近(2階の
「おまたせ桶」付近)集合
  JR新幹線「新神戸駅」には三宮から地下鉄利用。
◇案内:飛田雄一さん(神戸学生青年センター)
◇コース:(徒歩と電車で移動。車も用意します)
1、連合国軍捕虜病院跡(神戸市文書館、旧南蛮美術館南)
2、兵庫より朝鮮民主主義人民共和国への帰国記念モニュメン

3、東福寺(神戸空襲で犠牲となった朝鮮人の遺骨が葬られて
いる)
4、連合国軍捕虜神戸収容所跡(神戸市役所南すぐ)
5、ポートタワー(神戸港における朝鮮人・中国人。連合国軍
捕虜強制連行の学習)
6、電車で湊川駅へ移動、徒歩10分、神戸電鉄朝鮮人犠牲者
モニュメント
◇参加費 500円
*帽子、水筒などの用意を! 雨天決行
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以上引用おわり

ははは、バカはヒマなんですね。

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父子の人生

モンブランで連続して、英国人クライマーの事故が発生した模様。

Briton killed on Mont Blanc by itv.com

Climber dies in Alpine avalanche by BBCnews.com

Tribute to son who died on mountain by icwales.com

シャモニ近辺の氷河で亡くなった北ウェールズのクライマー、ダミアン・ホームズ。
先週、国際ガイドのライセンスを取得したばかりのようです。
謹んで、ご冥福をお祈り致します。
記事は、ダミアンの父、ケニス・ホームズ74歳のコメントを掲載しています。

「生涯ずっと、私はマッターホーンに登りたかったんです。息子はそれを実現しました。私は、彼を通して私の人生を送りました。」

最後のくだりは I lived my life through him. の直訳ですが・・・転じて「彼は私の全てでした」と、訳してもいいかな。
今日本では金槌でかあちゃんを殴り殺す大学生とか、家に火つけて家族焼き殺す高校生とかいろいろありますが・・・
海外、特に米英の遭難記事が日本のマスゴミのそれと違うところって、家族がいかに遭難者を愛していたか・・・遭難者がいかに山を愛していたかがくみ取れるコメントが多いと思います。

もうひとり、ブライアン・シンプソンは仏側からモンブラン登頂、イタリア側に下降中、行方不明となったもの。
今回この記事を検索したのは、モンブラン・イタリア側の画像を久々に見たためでした。
ここのところ、日本のクライミングシーンではモンブランのブレンバ側なんてとんと聞きませんが、現在どれくらいの入山数があるのでしょう。
いずれにせよ、関係者のご冥福をお祈り致します。

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日直でごわす。

テポドン発射を受けて、山形県庁も宿直制になるらしい。
公務員の皆様、どうせ手厚い手当でるんでしょうから、がむばってくださいねっ。
うちの会社は創業以来、日直宿直だい。

今日は日直。
朝から会社に出て、トイレ掃除やら気温測定やらなにやらかにやら・・・・
最大の問題は、日曜でも必ず出勤する80余歳の会長と二人っきりで一日を過ごすこと・・・
今日も会長、9時に出勤。
お茶を入れて会長のところまで行くと・・・
「おい、これ読んでみろ」
手渡されたのは、私の立正大時代の恩師、水文学の大家・高村弘毅先生の本。
『Change in the Natural Environment and Life in Oases of the Taklimakan Desert』
がが~ん、200ページの原書。
先生のライフワークであるタクラマカン砂漠のオアシスをめぐる論文集。
表紙にはヤンピーファーズ(羊の皮を風船のように膨らませて作った筏)の写真なんかが載っている。
中をめくると・・・
砂漠の光景が続くグラビア写真に、懐かしい山の風景。
東コンロン山脈最高峰、ウルグ・ムスターグ峰である。

89年、立正大学ワンゲルの遠征隊が中国と合同で、外国人初登を果たしている。
助っ人として、我が山岳部からもOB、先輩が遠征に参加した経緯があった。
ウルグムスターグ峰、現在はヨーロッパの商業公募隊が何隊か、毎年出かけているようだ。

本を閉じ、再び数字の羅列された書類に目を戻して、私は現実に戻る。

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恣意的な報道を垂れ流すTBS「NEWS23」キャスター佐古忠彦の夏。

自分の心の中に巣くう、「人種差別」という意識に気がついたのは、学生の頃だった。
その頃、若き私は左翼心酔の真っ只中。
近所の原爆美術館で開催された反戦活動を訪れたり、キチガイ松井やより氏の著書を読んだり、「アジアの平和」とか「差別無き社会」とか無抵抗に受け入れているお年頃。

バイト代を受け取った日、大学近くの回転寿司で10皿食べる、というのが、ささやかな自分へのご褒美だった。
ある日店に入ってみると、寿司を握っていたのは南アジア系の人。
(当時はバブル全盛でアジア系外国人労働者数が急増していた頃)
しかも、かなり色黒の方だった。
その色黒の手で寿司を握り、その寿司が渡される。
どうしてもぬぐいきれない違和感。
(あ、この感覚って差別だ。こんな感情抱いていけないんだ)
頭では否定していたはずの「人種差別」が自分の内心に潜んでいた事への戸惑いも、大きかった。

歳を経て、2005年夏、無差別自爆テロが発生したロンドン。
現地から状況をレポートしていたのが、左翼偏向報道と恣意的な世論操作で知られるTBS「NEWS23」。
キャスター佐古忠彦がわざわざ事件直後の現地に飛び、レポートしていた。
強調していたのはアメリカの同時多発テロとの違い。
すなわち、ここロンドンでは特にイスラム系は偏見の目でみられることなく、市民も平穏に過ごしている。
とにかく国旗を奉るアメリカとは違う、ということを強調していた。
あまりの強調ぶりに、私は学生時代の回転寿司での戸惑いを思い起こしたのである。

あれから1年。
ロンドンの無差別テロが、イスラム系住民に対する市民の複雑な感情を浮き彫りにし、人種差別を訴えるデモも行われたことは記憶に新しい。
わざわざロンドンの事件現場に急行した、反米ニュース番組の佐古忠彦よ。
あなたは「アメリカとの違い」を連発して、何が言いたかったのか。
私は自分の実体験として、差別感情が誰にでも、どこにでも潜むことに気づいた。
だからこそ、佐古忠彦のレポートを拝聴したとき、ロンドンの市民の感情が平穏であるというのはあまりに性急な結論であると考えていた。
ま、面の皮の厚いマスゴミの人間に訂正してくださいとも思わない。

さて、明日日曜の朝。
関口宏とバカゲストが陰気な顔して、「北朝鮮を中韓と手を組んで丸め込めないのは小泉首相の靖国参拝・・・(以下省略)」と発言するのが楽しみである。わくわく。

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焚き火

最近アウトドア系ブログでよく見かけます。
「最近、焚き火してないな・・・」

みんなお仕事忙しいんでしょうかね。
ダメ社員の私、仕事量のいかんにかかわらず無駄にせわしない・・・。
あー、のんびり焚き火してみたいなー。
こんなふうに







Hon
もーえろよ もえろーよー ほのおよもーえーろー

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やんだはー。

やんだはー。(山形弁で「もういや。」)
やっぱり俺って社会に適合できないのかな・・・
と悩む時期にかぎって、職場のレク大会兼懇親会なんてものがある。
ボーリング場で、ビシバシッとスコアを挙げる上司達に
「いやーっ、凄いっす!!」
と、 造 り 笑 顔 で 声援を送る。
こんな生活していると、やはりキチガイになりそうだ。(もうなってるけど)

私はめでたくボーリング最下位。
沈む気持ちを 造 り 笑 顔 でカバーして飲み会へ。

Nabe_3
今夜は山形のオシャレな韓国料理店「ソウル・ソウル」にて。

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ちゅうごくじんの邪悪なおみやげ

夏ですね。
中国のアウトドア専門サイト「中国戸外資料網」に、よくわからんがオカルトチックな記事が掲載されている。
タイトルは
 『持っていけない7種の邪悪なお土産品』

記事によれば、

1.ハワイの砂(環境保護もあるが、ハワイ族の呪いがかかっている)
2.スコットランドの石(古代戦士の恨みが込められている)
3.チベットの人骨の土産物(チベット族の魂を呼び寄せる)
4.日本神社の赤ちゃん人形(寺院に奉り日本人は厚く信仰している)
5.トルコ石(人の邪気と嫉妬心を吸収する)
6.エジプトの黒猫神の像(呪いが込められている)
7.ルーマニアの木製品(吸血鬼・狼男伝承の東欧の妖怪の邪気を呼ぶ)

だ、そうです。
どうでもいいけど、神社の赤ちゃん人形って、土産物じゃないぞよ中国人。

いつも楽しい話題を提供してくれる中国戸外資料網。
今回の話題の掲示板に、明らかに日本人とわかるHNで「中国のいらない土産物、掛け軸と扇子」、と中国語で書き込んでみました。
反日の皆様から
「小日本!」
とか、
「日本鬼子!」
なんて、熱い書き込みが返ってくるかなあ~わくわく。

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ばったりと

夏の使者に、出会いました。

Natu
月山・弥陀ヶ原にて

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山伏

Spas_070203
北海道沖の高気圧が踏ん張ってくれることを期待し、庄内側から月山に向かう。
この時期の雪渓を把握しておきたい。

庄内側の起点となる月山八合目駐車場。
標高が高く、駐車した車のタイヤそばにハクサンチドリが咲いておりドキッとする。
登るにつれ、大粒の雨と風はひどくなる。
登山路は大きな岩のガラ場、片足を上げた時に何度かバランスを崩しそうになる程の風。
7月だというのに、手がかじかむ。
仏生池小屋で飲むコーヒーの熱さが腹にしみていくのがわかる。
小屋を出たところで、スゲ笠に白装束の一団とすれ違う。
強風の中、みんな表情は必死だ。
格好は半透明の安価なレインコート、ジョギングシューズ、簡単なナップザックといういでたち。
山ではない。
彼らにとって、ここは参拝の場所なのだ。
杖にすがりながら、おぼつかない足取りで降りていく女性をみて思う。
みんな、何を願うんだろう。
みんな、何かにすがりたいんだろうか。

山は無数の花に覆われていた。
白装束の一団は、花には目もくれず降りていく。
激しい風雨の中、沢山の花が揺れている。
大通りを行き交う無数のサラリーマンが一瞥をくれることなく、それでも踊り続けるストリートダンサーを連想する。

一団が通り過ぎ、また私一人で登り続けていると、
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ミヤマシオガマの群落。
ミヤマシオガマは月山でも庄内側にみられる希少種。
一般的なヨツバシオガマよりも、花が濃厚で好きだ。

荒天の登頂をすませ、再び八合目駐車場に降りてくる頃には天候は穏やかになった。
ところで、白装束の参拝客を引率していた山伏の方。
200411101ae614b5s
立派なホラ貝を携えてました。
おお、すごい・・・と振り向いてみると、背中には

Millet5m08841100
ド派手な色の、小さくて可愛らしいミレーのザックを背負ってました。

これが 和 風 フ レ ン チ ってやつですかい。

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