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ガイド三番勝負・蔵王の巻

3日めは蔵王。
刈田の頂上駐車場までバスで上がり、熊野岳・地蔵岳を縦走するコース。
お客様の疲労もたまっていると考え、油断無くお客様の様子に目を配るよう心掛ける。
コマクサ繁殖地を通過したかったこともあるが、熊野岳北面の急な下りはコースから外す。
特にアクシデントもなく蔵王登山を終え、私は蔵王温泉で解散。

今回も反省の多い、そして糧の多いガイドであった。
特に印象に残った点。
アイゼンを履くにせよ、集合にせよ、何かと「遅い」お客様というのは決まっている。
よく観察していると、やはり集団での登山を経験してきたか否かが、大きく反映されている、と感じる。
遅いお客様は、周りの空気を読んで行動する、という、パーティー登山を経験してきた者なら当たり前のことが、できていないようだ。
ツアー登山では現在、普通の旅行の延長から参加する客が多いと言われる。(これは業界関係者から聞いた)
そういう方達をどのようにフォローするか、ツアーガイドがこれから問われる点であろう。

仙台空港に向かうお客様達を蔵王温泉で見送り、私は羽黒山にデポした車を取りに行くため、山形駅行きのバスに乗る。
バスの車窓の蔵王の風景を眺める。
腹の底から沸いてくるような、充実感。
決して、14年勤めた会社員生活で味わったことのない充実感。
ガイドでメシは喰えない。
いや、最初から諦めていいものか。
この問いかけについて、何年迷ったことだろう。
今はこの充実感を、ガイド活動を通じて今後も求め続けていきたい。

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コメント

好きなことでメシが食えるのは夢で、案外現実になるとつらいこともある。しかし好きなことだからこそ乗り越えられるのかもしれない。

続けたいと思うからこそ反省も改善もする。

ちょっとわが身を振り返ろう。
好きだった仕事が好きじゃなくなり、うんざりすることが多くなって本来好きだったことに夢中になれなくなった。
その分山にいったりスキーにいったりの楽しさを知ったけれど現実から逃げているなーとふと反省する。


充実感を得るために何か努力しなくては!

投稿: POP | 2006.07.30 09:57

『趣味は本業にするもんじゃない。』
と、初めて言われたのは中学生の頃。
でも最近思うのです。
「長い人生、いっぺんぐらい試しにやらせろ!」

と言いつつ、先月から会社で配置換えになり、ガイド業界で人手不足の8~9月は本業の方で出張の連続・・・。
今季は仕事で頑張りまーす。(予定)

投稿: 聖母峰 | 2006.07.31 17:20

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