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川崎山岳会編著『雁戸山』

JR山形駅東口を出て正面。
駅前大通りの彼方、建物の間に望める均衡のとれた三角錐の山が雁戸山(がんどさん・北雁戸山)である。

Yama
出張出ずっぱりの9月、貴重な休みは家族サービスに吸い取られている合間をぬって、図書館で情報収集。
お隣宮城県の川崎山岳会による著書『雁戸山』をみつけた。
百名山などブランドには名を連ねていないものの、山形宮城県境に位置する近郊の山として地元民に愛されている山である。蔵王連峰の中では比較的険しい山容がその人気の理由の一つであろう。

さて川崎山岳会編著『雁戸山』。
東北の山岳界の重鎮・深野稔生氏による登山史も掲載されている。
これによれば、近代登山初期の登山者として、黎明期の剣岳・台湾登山で名を知られる沼井鉄太郎氏の名がみえる。
そして冬季初登は昭和4年、旧制山形高の三度にわたるアタックで成し遂げられているとのこと。

雁戸山は無雪・積雪期問わず、現在では高校山岳部から中高年登山者まで、万人に愛されている山だ。
今では普遍的なハイキングの山がこのような歴史を秘めていることに、ある種の感慨を覚える。
またこの本は、既存のガイドブックには記録・紹介の無いブドウ沢コースに関する紹介も掲載されている。

ごくたまにガイドの師匠からも近郊の山について問い合わせが来たりするので、常に情報収集は怠らないようにと考えているのだが、こういう郷土出版物は市場に流通しないだけに、まことに貴重な存在である。
関係者には改めて敬意を表したい。

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