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頭殿山(とうどのさん)を行く

登山口からは、東北らしからぬカラマツ林が続く。
ツキノワクマよりも、グリズリーでも出てきそうだ。
カラマツから杉林、そしてブナ林に変わる。
今回も、先月の上倉山に引き続き、朝日連峰の眺めの良い山を探し求めての山行。
山形県最上地方にある某峰に行こうか前夜まで迷っていたが、頭殿山に何度もツアーを出しているマウンテンゴリラの誉田氏にアプローチを相談したところ、「葉の落ちた今が一番いいかもなあ」と言われ、私の本日の行き先は決まった。

鳥取場と呼ばれる分岐から一旦、頭殿山と反対方向にあるピーク「尖山」を往復し、それから頭殿山へ。
日本列島上空に寒気が入り込み、相当急激に冷えたのだろう。
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何気なく枯れ葉の水滴に触れてみると、ビーズ玉のように転がった。水滴のまま、凍っている。
山腹を進む道は枯れ葉で埋まり、踏むとシュカシャカとにぎやかだ。
道は突然に崖縁になり、そこからは痩せた尾根道が続く。
頂上稜線付近でなだらかな地形になると、先日の悪天で積雪があったのだろう、堅い残雪を踏みながらの登高となる。
稜線からの眺めは素晴らしい。
右手に白く変貌した朝日連峰、尖った大朝日岳が見える。こういう山を求めていたのだ。

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澄んだ青空と冷たい空気の下、山頂で二杯コーヒーを飲み休憩。
朝日連峰と反対側の方向には、陽光を受けて光の帯となった最上川が見える。
頭殿山は小学校の遠足はじめ県内の登山愛好者に登られているが、これほど素晴らしい山とは知らなかった。ガイドレパートリーに加えるべき山が増えた。
帰路は痩せ尾根に注意しながら、ブナ林とカラマツ林をゆっくり下山。

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山麓の黒鴨集落にて。
軒下の凍み大根と鷹の爪、オロナミンCの大村崑。
のんびりした、山形の風景です。 

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最近、登山口の名称で検索し当ブログを訪れる方が多いので、登山情報を少し。
頭殿山 【2万5千分の1地形図「荒砥(あらと)」】
頭殿山山麓は県道・町道が入り組み、アプローチはわかりにくいです。
一般的なロードマップは役に立たないので、地形図を頼りに車を走らせることになります。
黒鴨から登山口までは悪路の林道となります。傾斜がきつく、つづら折りの箇所ではスリップしやすい。又えぐれている部分も多く、車高の高い4輪駆動車が望ましい(私のトヨタ・ノアは途中で4駆に切り替え、ようやく奥まで行けた)
林道は幾つか分岐もありますが、古びた石碑と共に「頭殿山」の道標があるので迷う心配はありません。
2万5千分の1地形図には登山道の記載はありませんが、道と道標はしっかりしています。
灌木で覆われていますが、登山道は途中から左右切り立った道になります。
悪天や枯れ葉で滑りやすい時期はどうぞ慎重に。

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コメント

ほっとする感じ。
こんな気持ちは失わずにいたいですな。
たとえどんな環境にいようと。
こんな登山のよさってありますよね。
「高みをめざして」って言葉を使う人もよくいますが
それだけじゃないはず。

お仕事でへろへろです。

投稿: POP | 2006.11.25 16:54

この黒鴨集落は隠れキリシタンの村で、登山口に至る林道からは即身仏(ミイラ)が発掘されたりと、何かと歴史の古いひなびた集落なのでした。なんやかやで外に行けない私にとっても良い山でした。

<<お仕事でへろへろです。
どうぞオロナミンCでも飲んでお互い年末がんばりましょう。

投稿: 聖母峰 | 2006.11.26 19:07

東北ってさー
思わぬ日本の歴史の激動を感じさせる場があるよね。

オロナミンでは足りぬためリゲインとかりぽDとかに頼り切ってる情けない都会人。(→実は田舎もの)笑

投稿: POP | 2006.11.27 00:50

<<思わぬ日本の歴史の激動を感じさせる場があるよね。
でも、一人ぼっちで夜明け前の真っ暗な林道を運転、ふと目をやると
『即 進 仏 発 掘 の 地』
という看板にでくわしてかなりビビリました。
(小心者ですゆえ)

投稿: 聖母峰 | 2006.11.27 04:47

即身仏ときくと
関東から近くの山を思い起こします。
御正体山という道志付近の山ですが。
妙心法師が御正体山の上人堂に籠り、一水もとらずに座禅、断食して「ミイラ」となって入滅し上人堂に祀られ、多くの信者を集めた。というオソロシーところなのに。って

怖いものみたさな気持ちが強かったのですが
誘われて偶然いけなかったのですが、
登山なのであまり皆さん深く感じなかったようで感想はのんきなもので驚きました。

私はすげーなー、とそのとき思っていたのですが話題にもなっていなかったのでルートが違ったのでしょうかね。
山の名前や地名にもなんで?ってすぐ思ってしまう私は暇ができると調べたりします。

(なんでこういうのが学業やら仕事に生かされないのか。。)


月山近くの湯殿山(仙人沢?)は江戸時代の即身仏の多さでも有名ですが、隠れキリシタンとか聞くとやはり歴史を感じてしまいます。あの時代ここまで。。というその距離を思うとなおさらです。

人の思いの強さとは岩をも砕く。とスポコン少女時代の先輩がいいましたが、その言葉の解釈をはるかに超えることがたくさんあります。
怖さよりはその事実を歴史を知り、改めて人間の力を思い知ることにより、自分の甘さを恥じるべきかと思うこのごろです。

投稿: POP | 2006.11.27 23:27

即身仏になるには断食だけではダメでして、「仕上げ」に自分で漆を飲むという・・・
山形は江戸時代、隠れキリシタンだけでなく、ガイジンの宣教師も住んでいたんです。

宗教のチカラは恐るべし。

投稿: 聖母峰 | 2006.11.30 19:32

飲むんですか!>漆
ひぃぃ

恐るべし宗教
他に生かせよ。。。(ボソ)

投稿: POP | 2006.11.30 23:40

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