新月の木 トンデモか自然の神秘か?
新月の時季に伐採した木材は良質材。
昔からの伝統的な知恵と自然の恵みを否定するつもりはないのですが。
これはちょっと暴走しすぎではないでしょーか。
「新月の木」のプランター、生育に優位? プラスチック製より根長く 津幡の男性が検証、私見 by 北國新聞12/15
以下記事引用開始
新月の時期に伐採された木で作ったプランターで水耕植物を栽培すると、プラスチック製のプランターで育てたときよりも根が長くなる―。NPO法人「新月の木国際協会」(千葉県東金市)石川県連絡所の岡田良治さん=津幡町能瀬=が行った比較検証で、こんな私見をまとめた。
岡田さんは、新月の木と市販のプラスチック、プラスチック内に新月の木を敷いた三種類の同じ大きさのプランターで、室温や日照など同じ条件の下、源助大根、カイワレ大根、カイワレブロッコリー、ヒヤシンスの四種類の生育状況を計七回調べた。
その結果、新月の木を用いたプランター二種類では生育状況に大差は見られず、総じて根は長く、細かったが、プラスチック製では根が短く、太かったという。ヒヤシンスの根はプラスチックで栽培した場合に最長一五センチだったが、新月の木では同二四センチにも伸びた。プラスチックでは植物の茎の部分がばらけ、水も白く濁ったが、新月の木では茎がまとまり、水も透明のままだったという。
新月の木は、腐りにくく、虫が付きにくいなどの特長があるとの通説がある。今回の検証で水耕植物を人に、プランターを住居にそれぞれ置き換えた場合、岡田さんは「住居の構造材に新月の木を用いるだけで健康的で快適な暮らしが実現できる」とみている。
以上記事引用おわり
最後の段落に注目。
「住居の構造材に新月の木を用いる だ け で 健康的で快適な暮らしが 実 現 で き る」
人間とカイワレが一緒ですかぁ~?
医薬品だって、マウスから人体まで長い研究実績を積んでいるんですけどね。
NPO法人「新月の木国際協会」のウェブサイトを拝見すると、いろいろな実験例は掲載されているんですが、どれも実証例とするにはあまりに貧弱な試験数としか言いようがありません。
新月の木とそうでない木で作った杭でシロアリがつくかつかないか実験しているのですが、用いられた杭の本数はそれぞれ 1 本かよ~。
くりかえしますが、私は新月時季の木が良質であるという説はとても興味深いと思っています。
んが、しっかりした実証も無く効果ばかり強調するのは問題であると思います。
自然が心地よいものだと思っている狂信的な環境保護主義者には耳ざわりがよろしいネタかもしれませんが。
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コメント
「鰯のあたまも信心から」とは母がよく言ってました・・・。
「となりのトトロ」に出てきた木は月夜の晩に一気に森になりましたね。新月の木って、そんな感じがしました。
自然は時々凶暴なところもあります。手なずけられた自然はホントに自然でしょうか。
投稿: かもめ | 2006.12.19 13:48
<<「鰯のあたまも信心から」とは母がよく言ってました・・・。
東洋医学のように科学的根拠が後から追いついていく分野もありますけど、今回の件はあまりに実証が貧弱ではないかと・・・
<<手なずけられた自然はホントに自然でしょうか。
今回の件とはちょっと外れますが、カブトムシって「養殖もの」が増えてるんですねえ・・・野外で「天然物」に出会う感動を子供達に知って欲しいものです。
投稿: 聖母峰 | 2006.12.20 17:19