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最上小国川ダム反対運動の破綻

山形県北部・最上地方に、小国川という清流がある。
山形県の母なる川・最上川が清流だと思っているのは、昭和天皇くらいであろうか。
濁りと臭いのある最上川をカヌーで下っている時、突如、透明な水の流れにさしかかった。
そこが小国川からの流れであった。
現在、その小国川にダム建設の計画が持ち上がっている。
小国川沿いに位置する赤倉温泉にて水害が発生するため、ダムを要望する住民と、ダム建設により生態系変化を恐れる漁協が対立、問題は住民を二分しているようにみえるのだが・・・・

あえて言う。
小国川ダム反対運動は破綻しかけている。

鶴岡市市議会議員の草島進一氏を中心とするダム反対派は天野礼子女史や北朝鮮の犯罪人・シンガンス釈放要求した管直人氏を担ぎ出してシンポジウムを開くなど活動している。
さて、反対派の代替案である河川改修・河道掘削案。
赤倉温泉は岩盤の亀裂に温泉が賦存する裂か泉であることから、温泉源への影響・温泉旅館への補償などのコスト面からも河道掘削を含む改修工事は不可能であろう。
何より問題は、
「はじめにダムありき」
「はじめからシナリオはきまっていた」
と叫ぶのは結構ですが、反対派は地元住民とうまくコミュニケーションをとっているのだろうか。外から大学の先生だの政治家だの「権威」を引っ張ってくるのはいいけどさ、草島議員。
地元山形県の釣り愛好家も含め、生態系、厳密には生物という視点からは鮎ばかり強調されているが、日本野鳥の会山形支部はクマタカを問題にしてなかったっけ?
両者のタイアップはうまくいってるの?

反対派事務局である草島議員は自身のブログで、県知事のダム決定後、

こうした時代に、この斉藤弘 山形県知事の判断というのは甚だ疑問だ。
「脱ダム宣言」の本意が全くわかってないな。この人は。
「改革派」としても「官僚の声は聞く。住民の声には聞く耳もたず」の姿勢だ。
市民サイドにつく、田中康夫 元長野県知事、かだ 滋賀県知事、潮谷 熊本県知事とは全く異なる姿勢の知事だということがはっきりした。

と、こきおろしている。
自分の意見と異なるとわかった途端、このこきおろし方。左巻きのヒトによくみられますが。
さて、草島議員のブログで褒め称えられている滋賀県嘉田知事。
 
 ともかく、山形県斉藤知事は、田中元長野県知事や、かだ 滋賀県知事などとは似て非なる者だという事は明らかになった。穴あきダム発表の際の知事会見の内容を見て、あきれた。
 
などと、草島氏は書かれておられますが。
その滋賀県の嘉田知事、現実には

知事、芹谷ダム容認 「治水に一定有効」凍結公約翻す by 京都新聞

芹谷ダム建設容認 判断の妥当性を強調 嘉田県知事 by 京都新聞

嘉田県知事も必要なダムは認めてるんですけどね。
そういや最近は草島議員のブログにも嘉田知事でてきませんね。
一方の山形県知事さいとう弘氏の個人サイトから。

世の中に「絶対」はあるか2006年11月29日 (水)
 世の中には、「絶対」というものはあるのだろうか ──
 多くの場合、「相対」ないし「比較衡量」で決まるのではないか ──
 「政治決断」と、人は言う。
 しかし、それは、「比較衡量」において、「合理性」と「非合理性」とが相拮抗する場合に限り、それまでの経験や勉学、読書(疑似体験)、また多くの人々との対話などの積上げを通じて、内なる自分に形成された、「歴史観」や「世界観」、さらには「美学」において、決することを言うのではないか ──
 最上小国川の治水対策を巡り、改めて、そんな想いを抱く ──

だいぶ、小国川問題ではお悩みの様子であります。
そうだよな、にんげんだもの(あいだみつお調)

私は山形県ウェブサイトにあるダム懇談会の記録も全て読んでみた。
必要であるならば、環境アセスも進めながら推進すべきである、と考えている。
無駄な公共事業、ダムは無駄、と一般論を叫んでも、地元の人々の心はうごかない。
反対派の運動はバラバラに見え、それゆえ破綻をきたすだろう。
やがて補償問題が始まり、漁協内部で人間同士の亀裂が生じたとき、反対派の人間はどう対応するんでしょうか。
小国川ダム問題、私は慎重に行く末をみていきたい。慎重に、慎重に。
あ、この「慎重に」って表現、草島議員の受け売りです。
9.11は陰謀、自衛隊のイラク派遣を激しく非難し教育基本法改正絶対反対の草島議員、北朝鮮のテポドン発射の際は、山形県立加茂水産高校の実習船が外洋にいたにもかかわらず、ブログでの文言は「慎重に見守りたい」だけでしたよね。


最上・小国川ダム問題を知るリンク集

山形県庁 最上小国川ダム 

山形県知事さいとう弘の個人サイト

小国川漁業共同組合 (ダム反対)

最上小国川の真の治水を考える会 (ダム反対)
 
SAVE the 最上小国川 (ダム反対)
 
鳥見人日記 なんか変だぞ最上小国川のダム反対運動
(ダム反対運動について最も冷静に観察しているブログ)

山形釣り情報 (ダム反対)

草島進一議員ブログ (ダム反対)

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コメント

「ダム反対運動について最も冷静に観察しているブログ」として紹介していただきありがとうございます。議事録とか速記録を読むと反対派の言うことがおかしいと気がつくのですが、何も知らない人は、反対している声の大きい人のことを信じてしまうのでしょう。
反対運動は破綻しかけてるんじゃなくて、すでに破綻していると思います。
見えてくるのはエライ先生の話ばかり。地元の声が見えてこないんですね。
結局は漁業補償のカネで決着するような気がします。どーなることやら。

投稿: toriminin | 2006.12.17 00:04

re:toriminin様
 はじめまして。トラックバックさせていただこうと思ったのですが、できませんでしたので勝手にリンクさせていただいた次第です。ご了承いただければ幸いです。
 
<<議事録とか速記録を読むと
実は貴ブログを拝読してから改めて調べてみた次第だったのですが、やはり議事録読み返して初めてわかる事情というものがみえてきましたね。
 建設会社の社員としては反対派の「温泉源に影響しない(河川改修の)最新の工法」というものに純粋に興味があったのですが、概要すら全く公表されてないところから疑問がわいていたのですが。
 
<<結局は漁業補償のカネで決着するような気がします。
ご指摘のとおりかと思います。
各地のダム反対運動に関わる「プロ」の方々って、建設決定後はどうフォローしてるんでしょうかね。
以前にダム建設現場に関わり地権者の方とも接した経験から、これまた関心のある事項です。
地元の人間として、推移をみていきたいと思ってます。

ところで、お茶と料理のブログも楽しみにしております。

投稿: 聖母峰 | 2006.12.17 05:16

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