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続・都合良く利用される「冒険家の生き方」

18日21時より中国の犬HKで放映された
『ラストメッセージ第4集 夢 果てしなく 冒険家 植村直己』
を視る。

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故・植村氏を取り上げる最近の風潮については、当ブログでも『都合良く利用される「冒険家の生き方」』として当ブログで書いた。
この日の放送も、植村氏賛美一色の、特に新鮮味の無い、踏み込みの浅い番組であった。
この程度の番組であれば、長尾三郎氏の『マッキンリーに死す』を熟読した方がよく、かつて90年代に放映された三宅祐司司会のバラエティ番組「驚きももの木20世紀」での取り上げ方の方が優れていた。
NHK制作番組の最後を締めた、植村氏のアウトワード・バウンド校における感動的な言葉は長尾氏の著書に収録されていたものであり、「驚き・・・」では北極探検を主眼に充てていたが、日大OBで現在イヌイットとして暮らす大島郁雄氏の「なぜ今更(冬の)マッキンリーなの?」という強烈なメッセージを放映していたからである。

『植村は、成功・失敗といった結果よりも、そこへ向かうプロセスこそが大切なのだと訴えている。』
これが制作側のNHKの主題である。
しかし、人間死んだらおしまいなのだ。
番組中に流された遭難後の奥様の言葉
「冒険とは生きて帰ることだと言ってたのに、ちょっとだらしがないんじゃないの」
に、植村氏の悲劇は全て集約される。

ある人は冬のマッキンリーを目指す植村氏に「今は運が無い。時を待て。」という趣旨の手紙を出したという。
人生に if は意味のないことであるが、植村氏に求められたのは冬のマッキンリー登頂ではなく、生きて帰ることだった。
それらの背景については只「プレッシャー」とだけ考察した、きわめて軽いNHKの番組だった。

とはいえ、私にとって偉大な登山家であることに変わりはない。
実家の私の部屋には、「北極犬橇」と書かれた植村氏直筆のサイン色紙を今も飾っている。

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コメント

小学生時代に、植村直己展を見に行った記憶があります。
何故か分かりませんが、熱くなって帰宅したのを覚えています。
私にとっても、偉大な存在です。
植村氏が自宅の浴室で大の字になって寝ている写真が、
今でも脳裏に焼きついているのですが、いつ、どこで見た写真か
思い出せません・・・。(涙) いつかまた、見たいな~。

投稿: 陸上競技部監督 | 2007.03.19 09:22

<<小学生時代に、植村直己展を見に行った記憶があります。
あ~、それ多分俺も見に行ったかな?
持っている直筆サイン色紙、植村氏が某デパートのサイン&握手会に来たのが平日で、かーちゃんに頼んで行ってきてもらったんですよ~。
(さすがに小学生で授業サボる度胸は無かった)
ちなみに握手してもらったウチのかーちゃんは植村ファンです。

立派な植村記念館ができたけど、全国巡回で展示会またしてくれないかな~と私も思います。

投稿: 聖母峰 | 2007.03.20 14:51

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