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懸垂下降の末端処理

アラスカで懸垂下降にまつわる悲劇的な事故が起きました。

Climbing partner says knot might have prevented Seattle woman's death by Seattletimes4/28

以下記事引用開始
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シアトルでも著名なクライマー、ララ・カレン・ケロッグ(38)は、アラスカ山脈のWake山(8,130フィート)で転落死しました。
彼女の遺体は、ハーネスにロープが無い状態で発見されました。レンジャーによれば、ヘルメット(転落時に紛失)を除き彼女のギア(アイゼンを含む)は、無傷の状態で見つかりました。
彼女の登山パートナー、ジェド・カレン・ブラウン(23)は、ケロッグの上部、視界の範囲外に位置していました。
彼は悲鳴と人が落ちる音を耳にしました。
(中略)
ロープの末端に結び目があれば、彼女の転落は防げた、とカレン-ブラウンは証言します。
そのような結び目をつくることは登山マニュアルでも推奨されています。しかし、経験豊かなクライマーは時間を節約するため、また結び目がクラックにひっかかりやすいため末端処理を省略することがある、とカレンは証言します。
(中略)
Wake山はデナリやフォーレイカーに比べてはるかに小さい山ですが、上級のクライマーのみが登る山と考えられています。2名のクライマーが1994年、Wake山で懸垂下降中に亡くなっています。

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以上記事引用おわり

2003684435亡くなったララ・カレン・ケロッグ(38)

WakeWake山の全容 緑点が到達地点、赤点が事故発生地点

上記の引用記事で中略とした箇所には、パートナーのカレン・ブラウンによる事故原因の推定が2点ほど記述されているのですが、デリケートな問題のため翻訳は避けました。
いずれにせよ、注目すべき点は懸垂下降におけるロープの末端を結んでいなかったため、「すっぽ抜け」が起きたものとみられます。今回の事故は94年に2名が死亡した際とほぼ同地点で起きたものだそうです。

各種マニュアル・テキストで、統計資料は提示されていないものの、「案外多い」と言われる懸垂下降時の末端処理をしなかったための「すっぽ抜け」事故。
こうした悲劇的な記事を読むに、あらためてわずかな可能性でも致命的な事故に至ることを思い知らされます。

ララ・カレン・ケロッグのご冥福を祈ります。
それとともに、レーニア山を擁する土地柄でしょうか、以前から度々目にしていますが、一般紙にも関わらずクライミング事故原因についてかなり突っ込んだ内容の記事を掲載するシアトルタイムズの姿勢に、アメリカにおけるクライミングの市民権のようなものを感じます。

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コメント

 お気の毒に。窓拭き屋さんのロープは大きな結び目がありましたが、あれはちがうのかな? クモ男みたいにぶっ飛びはしないけど、ブラブラ左右に動いて拭いていくのには「器用なものですねぇ」と見上げてます。
 以前、岩壁の鎖場で、鎖ごと岩にぶつけられて、目から火花が散ったことがあります。私は鎖より軽量なんですよ。
 新潟だか、泥棒の相方が死んだので山に埋めた。で、その片割れが自首したんだけど、両足に重度の凍傷で入院したというニュースをみて、まだ雪山なんだなぁと、暑い位の部屋で驚いている連休です。

投稿: かもめ | 2007.04.30 15:14

こちら山形ではあまり窓拭屋さんはみかけないのですが、おそらく御指摘の結び目もそうかなと思います。ほんの一つの結び目なんですけどね・・・

<<新潟だか、
なんか「お友達」を埋めちゃったという凄いニュースでしたが、昨日の下界は山形でも暑かったですね。
 群馬で30度近いという報道にはビックリでした。

投稿: 聖母峰 | 2007.05.01 13:24

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