子供達との、熱い夏。【前編】
会社の夏期休暇を使い、山形県朝日少年自然の家・山形県海浜青年の家主催の「輝け!夏原石!山・川・海200kmチャレンジキャンプ」、10泊11日長期キャンプの冒頭2日間に参加。
今回二日間の参加にしたのは理由がある。
従来は毎年、登山の日の早朝にキャンプと合流、登山終了後にすぐ帰宅していた。
やはり、登山の前に子供達の事をしっかりと把握して登山に臨みたい。また、子供達が山に対してどう向き合うのか、「ふりかえり」を確かめたい。
それが今年の私の目的である。
7月29日11時。
集合時間、父兄や祖父母に連れられた子供達が続々と朝日少年自然の家に集まってくる。
常連の子供達は慣れた感じで、初めての子供達は硬い表情で親にくっついている。
私は本部付きスタッフとなり、子供達の出会いのレクレーションを行っている間、月山志津キャンプ場に先行して設営を担当。
日本キャンプ協会からレンタルの馬鹿でかい六角タープを皆で設営する。
15時、自然の家で出会いのレクレーションを終えた子供達がキャンプ場にやってきた。
子供達が寝泊まりするテントは子供達自身で組み立てる。
その様子を見たかったが、夕食準備や本部設営、まだまだやることが沢山あった。
少し設営の作業も落ち着いてきた頃、日本キャンプ協会所属で自然の家指導員でもある石井氏から「テントの入り口が空いていて湿気と虫が入るよ」という指摘を受け、石井氏と二人で子供達のテントの入り口を閉めにまわる。
ある班の男の子達のテント本体の入り口を閉めていた時だ。
背後から
「あっ!侵入者だっ!侵入者発見っ!」
と、叫び声が聞こえるや否や、走り寄ってきた子供達に、これくらいの勢いで↓
集団で尻に蹴りを入れられる。
石井氏いわく、「プライバシーがありますからね」と、フライを閉める程度にしていたらしい。
私はフライの中に頭を突っ込み、テント本体の入り口を閉めていた。
子供達にとって、私は勝手に自分達の城に入ってきた「侵入者」に見えたようだ。
なるほど、確立した人格として、子供達のことを私自身が心の中で認めていなかったのだろうか・・・と深く反省。
ミーティングの後、すぐに子供達は夕食作り開始。
初日はカレーである。
やることなすこと、皆おっかなびっくり。
しかも周囲は今日出会ったばかりの知らない子達。
自分で米を研ぐのも、鍋で飯を炊くのも初めて。
お互い今日出会ったばかりの女の子同士が、飯炊き鍋の火加減を見つめていた。
ドキドキした雰囲気が、私にまで伝わってきそうなキャンプ初日の夕方。
そしてカレーと御飯ができあがる。
自分達で作った食事を各班毎に食べる。
みんな笑顔である。
ああ、日本中の、世界中の子供達が皆こんな風に笑顔で食事を食べられればいいのになあ・・・と思う。
常に子供達の面倒をみる班付きリーダーと異なり、本部付スタッフで子供達となかなか接触できないながらも、キャンプ協会の石井氏やスタッフの教職員の先生方から子供達の見方や指導法を盗むべく、影のようにつきまとう。
夜のスタッフミーティングは一番勉強になる時間である。
子供達が寝静まった(たぶん)頃、人里離れた志津キャンプ場で長期キャンプのブログを更新する彦さん。
今回、あらかじめ父兄たちにブログ閲覧のパスワードを教えており、保護者はブログで子供達の様子を日々確認するのだという・・・凄い時代になったものだ・・・
さて、明日の気象予報は雨。
研修担当のすーさんから、悪天時の対応について話をする。私からも、悪天の場合の行程変更について、組織の中で決定権を持つのは誰か、確認しておく。
私にとって、雨なら雨でもよいのだが(子供達に自然の厳しさも知って欲しい)、自然の家の先生方にとっては、出だしの登山、ぜひ晴れて子供達を頂上に立たせ、長期キャンプのさい先の良いスタートを切りたい、という願いが強いようだ。
寝る前、何度も夜空を仰ぐが、幾度みても、星一つない曇った夜空だった。
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