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山は「カネづる」と公言する中華人民共和国

今春、当ブログで「ヤク工たちの経済学」と題してチベット登山における経済的効果について記事を書きました。
本日、貴重なデータが新たに新華網に掲載されました。

西藏遊牧民从“登山経済”年獲益 by 新華網12/30
以下記事引用開始
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新華網・拉薩発 (記者 胡星、 薛文献)
世界最高峰チョモランマをはじめとする山々の「資源」の西蔵自治区におけるさらなる発展は“登山経済”を豊かにし、山麓に住むチベット族農民牧畜民にとって、登山者へサービスを提供する経済収入を獲得させ、“登山経済”の直接の受益者となっています。

西蔵自治区体育局の統計データによれば、2007年にチベットは109の登山隊、約1000数名の登山者を受け入れ、サービスによって得られた農民牧畜民達の直接の収益は418万元になります。
 チベットの登山活動は主に春季と秋季に集中します。この2つの登山シーズンで、チョモランマ、チョーオユー、シシャパンマ峰などは、いずれも世界各地から数多くの登山隊が集まり、山麓の農民牧畜民達はほとんど物資輸送、キャンプ設営地の清掃サービスなどに従事し、登山隊から獲得する収益は1年の内、彼らの最も重要な現収入となるのです。

 チョモランマ山麓のシガツェ地区定日(ティンリ)県は、春季に馬車運送の商売はとても多く、海抜5200メートルのチョモランマ大本営まで毎日登山者に物資を輸送して、100数元稼ぐことができるようになったと西宗郷の村民バサンは証言します。
 西蔵自治区体育局局長デジツォガは、「チベットは今後積極的に豊富な山々の「資源」を利用して、更に多くの国内外の登山隊を勧誘・登山市場を広く開拓し、絶えず顧客を増加させ、さらに良い経済効果を得ることに努力します。」と語りました。
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以上引用終わり

ネパールやパキスタンのように、国家資本を補うため、ヒマラヤ登山が重要な外貨獲得手段とする国家が存在することは事実・現実です。
かたや有人宇宙ロケットを飛ばし、核兵器を保有し、アジア各国のみならず世界各国に「チャイナマネー」で進出しつつある中華人民共和国は、いつまでヒマラヤその他高峰を「カネづる」にするつもりなのでしょうか?

誤解のないように明記しますが、常々中国の登山関係サイトを拝見している私は、中国で登山や各種アウトドア活動にいそしむ人々には、同じ自然を愛する者として仲間意識を抱いています。
しかしながら、中国政府の「山はカネづる」と公言する姿勢には非常に違和感を覚えるのです。
日本も欧米も、観光資源として山々を利用しているのは現実ですが、環境自然保護に還元する仕組みが(少しずつですが)整いつつあります。
はたして、中華人民共和国には山で稼いだカネをチベット人民、そして山々の保全に利用する姿勢はあるのでしょうか?(たいして期待してないけど)
そして、チベット体育局局長の語る「良い経済効果」とは、真にチベットの人々にとって最良の選択肢となっているのでしょうか?
 日中友好登山などとうたった登山隊が今もなお日本の地方山岳組織で企画実行されているようですが、友好の陰でやりとりされる金銭の大きさに、違和感を覚えるのは私一人だけでしょうか?

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