花茶
中国茶の一種に「花茶」というものがある。
花茶もさらに様々な種類があり、茶葉に花を混ぜたものや、花そのものを感想させたものなど、様々だ。
チベットの某峰で登山活動を終え、先発隊として一足早く下山した私たち。
その山はベースキャンプからTBC(車の最終到達地)まで、標高5000m付近の高度で、20km以上歩かなければならない。
疲労困憊した我々を、連絡官と通訳がお茶でもてなしてくれた。
もう日は暮れて夜。
ふと疲れた顔を上げると、連絡官のお茶瓶(注)の中で、花がふんわりと開いていた。
背後にあるランタンの光が、茶の中の花を際だたせて美しく見せている。
小さい瓶の中にだけ、花が咲いている。
プレモンスーン期も終わりに近づき、じき冬になる荒涼としたチベットでの出来事。
(注)当時の中国では、インスタントコーヒーの空き瓶で茶を飲むのがポピュラーだった。
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コメント
プレじゃなくてポストモンスーンね。ま、昔の山なんて振られた女みたいにどーでもいいこってすが。
投稿: 聖母峰 | 2008.06.14 17:41