日山協のヒトの頭の中は80年で止まっているらしい。
ええ!?
まじ!?
日本山岳協会のヒトって1980年から思考停止っすか!?
栗城さん マナスルに単独無酸素挑戦 by スポーツニッポン8/29
以下記事引用開始
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栗城さん マナスルに単独無酸素挑戦
世界七大陸最高峰の単独無酸素登頂を目指す札幌市の登山家栗城史多さん(26)が、最後となったエベレスト(8848メートル)挑戦を控え、世界第8位の高峰でヒマラヤにあるマナスル(8163メートル)の単独無酸素登頂に挑戦する。
栗城さんは29日、9月6日の日本出発を前に札幌市内で記者会見。現地では、体を高度に順応させた上で、10月17日にマナスル山頂にアタック、下山にはスキーを使う予定。
日本山岳協会によると、「単独無酸素」は人の手助けや酸素ボンベなしの最も過酷な登山方法。エベレストの単独無酸素登頂は、ラインホルト・メスナー氏(イタリア)が1980年に成功しただけという。
来春の挑戦を予定しているエベレストでは、メスナー氏と同じ氷壁を登るルートを取り、スキーで下山の予定。栗城さんは「マナスルでも氷壁を登り、自信を付けたい。下山にスキーを使うのは北海道の登山家としてのこだわりです」と話している。
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以上記事引用おわり
で、問題はココ↓
『日本山岳協会によると、「単独無酸素」は人の手助けや酸素ボンベなしの最も過酷な登山方法。エベレストの単独無酸素登頂は、ラインホルト・メスナー氏(イタリア)が1980年に成功した だ け という。』(強調文字は筆者)
日本山岳協会のどなたがコメントしたか知りませんが、95年にチョモランマ北面から無酸素・単独で登頂したイギリスの女傑、故アリソン・ハーグリーブスを知らないんでしょうか?
(知らないからこういうオマヌケなコメントするんだろうけど)
栗城史多氏については様々な言われ方がされていますが、私は個人的に、栗城氏が山岳部の無い大学から他の大学山岳部の門を叩くなど、その行動力と意欲はおおいに買っているし、敬意を表します。
ちなみに当ブログで2005年に栗城氏を初めて取り上げたのも、その記事の不正確さを指摘した内容である。
月山で2時間もたない男とはつはきあうな! 記録とは何か
栗城氏の掲げる「タイトル」の不鮮明さについては、かの竹内君もとりあげていますな。
『史上初の七大陸最高峰単独登頂』とか、今回の「エベレスト単独無酸素はメスナーしかいない」みたいなトンチキなタイトルのミスは、周囲の人間がよくフォローしてやるべき問題ですな。もちろん栗城氏本人の不勉強もありますが。
こういうコメントをすると、よく「何もしない者が口を出すな」みたいな事を言う輩がいますが、記録にこだわり記録でスポンサーや人の関心を集め、資金を集め、誠意を頼りにするからこそ、こういったタイトルにまつわる記録の厳正性は重要視されるべきはずです。
冒険・探検の世界も世界各地で様々なタイトルがうち立てられた現代、学術論文を書く者が過去の既存文献をあたるように、まずは過去の先達の業績を知らなければなりません。
先に宮城に来県された横山勝丘氏の講演を聞いた際、とても過去の記録を調べられているな、というのは講演の端々に現れていました。
このスポニチ記事を読むにつれ、登山史を知ることの重要性を強く感じます。
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