ひょう(スベリヒユ)
所用で実家に立ち寄る。
ついでに昼飯、ひょうの煮付けを喰わせてもらう。
雑草として知られるスベリヒユ、山形では「ひょう」と呼ばれます。
山野草などというものでもなく、都会にもありふれた雑草なので草むしりの際に見かけた記憶の有る方も多いでしょう。
一旦干してから醤油で甘辛く煮付けます。
もともと肉厚な葉と茎に味付けが浸みて、御飯のよいオカズになるのです。
「山形ではこんな雑草を常食にしている!」とどっかのTV番組で取り上げられたらしいですが、うまいものはうまいのだ。
この草が山形で食べられるようになった由来は不明ですが、近代史において幾度か飢饉に襲われている山形、そのあたりからあらゆる野草が食用として試みられたのではないか、と考えています。
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コメント
スベリヒユ、ヒユがなまってヒョウになったんでしょうかね。ほとんどの土地では「増えて面倒な雑草」でしかないですけど。
食べられるというのはTVで見るまで知りませんでした。何か硬そうなんですけど、炒めるとそうでもないんでしょうか。
オカヒジキは、しゃきしゃきした歯ざわりが好き♪。
投稿: かもめ | 2008.10.27 15:31
<<何か硬そうなんですけど、炒めるとそうでもないんでしょうか。
他の地方や外国では炒め物にするようですが、我が家では専ら煮物ですね。シャキシャキとまではいきませんが、繊維質な野菜の煮物のような感じです。
<<オカヒジキは
いいですね、私も好きです。
投稿: 聖母峰 | 2008.10.28 17:25
>幾度か飢饉に襲われている山形
悲しい歴史があるんですね。
先人達の犠牲の上に今の食文化があるんだ(偉そうに・ごめん)
毒キノコを区別するのも多くの犠牲があったのでしょう。
最初になまこを食った人が人類で一番偉いと云われます。
グルメ評論家も誰も食えなと思われていた新しい食材を見つけたら尊敬して挙げられるのに。
グルメ評論家より山形県人の方がグルメですね。
投稿: きじばと | 2008.10.29 09:45
<<先人達の犠牲の上に今の食文化があるんだ(偉そうに・ごめん)
いえいえ、食物の成り立ちを思えば、自然に沸いてくる想い・感情ではないでしょうか。
現代のような出版物等の情報伝達も無い昔、キノコの分類なんて「口伝」以外に無いと思われます。
ご指摘のように、キノコ図鑑の食べ分けの解説を読むたび、この記述のために古来からどれだけの命が失われたか・・・というのは時折考えさせられますね。
私の場合グルメ評論家の本もネタとして喜んで読みますが(笑)、山形でも食べ物の「旬」を知り尽くしている方は尊敬のまなざしで見てしまいます。
投稿: 聖母峰 | 2008.10.30 18:53
「ひょう」をネットで検索していたらこちらへ辿りつきました。
草刈していたら、よく知らない山形出身のおじいさんに
「これ、ひょうと言うんだべさ。美味しいから食べなさい」と言われ捨てようか食べようか迷っていたのです。
これで安心して食べられます。
ありがとうございます。
投稿: ラディア | 2012.07.13 08:00
re:ラティア様
コメントありがとうございます。
<<草刈していたら、よく知らない山形出身のおじいさんに
ラティア様のお住まいがどこかはわかりませんが、「ひょう」はホントに普通にあちこちに生えている雑草なもんで、驚かれたのではないかと思います。
山形でも地方によって食べ方は色々です。
某テレビ番組では、さっと茹でて食べていたようですが、私の実家では記事のとおり、カラカラに干してから煮付けるという手間のかかる食べ方をしております。
ラティア様のお口にあうかはわかりませんが・・・山形の郷土食です。どうぞお試しください。
投稿: 聖母峰 | 2012.07.13 21:19