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月山、快晴。

一昨日に続き、月山。
姥沢口から牛首(標高1700m地点)まで、関西のA旅行社様のクライアント15名を引率。

A旅行社のツアーは、他のツアーと少々システムが異なる。
月山朝日ガイド協会の担当者が前日の夜、宿に赴いて月山のDVDを放映し、明日の行程をレクチャー。
翌日は我々ガイドがそのクライアントを引率する、という事前説明付きのガイドである。
このA旅行社のクライアントは、どちらかというと観光客風で、バリバリの重登山靴を履いた方もいれば普通の革靴履いた方もいるという、なんとも・・・の傾向がある。
 過去にも何度かガイドを請け負った事はあるのだが、最近は足に自信のない方にはむしろ積極的に途中から下山していただき(もちろんガイドフォロー付)、リフト駅で待機していただく形式で引率している。

 本日、朝は5度前後まで冷え込んだものの、大きく張り出した高気圧のおかげで日本海側の山、月山にしては珍しい快晴。
 今回同行するフルタイム山岳ガイド、鈴木君とも今日の行程について話し合う。
 当初の事前説明では、姥ヶ岳経由牛首を目指す班(脚に自信のある人向け)と下の木道を散策する班(脚に自信の無い人向け)に二分することになっていたが、この抜群の快晴を考慮し、あえて班分けせず、お客様には一旦全員姥ヶ岳を目指してもらうことを提案する。
 この快晴による稜線の絶景を皆に楽しんでいただきたい、という想いからだ。
 旅行社請負のトレッキングガイドというと「只の道案内」とけなす、何か勘違いしているエラい登攀ガイドがいらっしゃいますが、我々トレッキングガイドだって人の言いなりじゃないんですけど?クライアントに喜んでいただくために、それなりに頭使ってます。

 本当に登れるか?
 クライアントの不安を和らげるため、いつもよりさらに速度を落とし、かなりのスローペースで姥ヶ岳に登る。
 月山の姥沢コースはこれから歩く登山道が一望できるため、休憩ポイントではマメにこれから歩くコースを指し示し、解説してから歩く。
 姥ヶ岳で引き返すお客様を鈴木ガイドが引率、残る全員を私が率いて牛首を目指す。
 雲海に鳥海山が頭を見せる。
 この光景は稜線に上がらなければ見ることが出来ない。快適な稜線歩行が続く。
 引き返し地点である牛首に到着する頃には、お客様たちも「ここから頂上すぐなんじゃないの?」とだいぶノッてきた。雨天や視界の効かない日と違い、雰囲気が良い。
 ローカットシューズのお客様には、脚の疲れ具合について必ず声掛けする。帰路は一時間ほどの行程なので、休憩を入れずともすむのだが、足の負担を考慮して途中小休止を入れ、のんびりペースでリフト上駅へ戻る。
 結果、お客様たちにも満足いただく。
 いつもなら、ガイドが良かったのではなく天気に恵まれた・・・と自信なさげに書くところだが、本日は好天を「巧く利用できた」ところが大きい。お客様の不安を和らげ、もちろん安全確保が大前提だが、「引っ張る」こともガイドの役目、と思う。

 無雪期の団体ツアーも、今日明日で今シーズンは最後。
 下山後、快晴下の姥ヶ岳を望みながら、今シーズンの無事故引率を山の神に感謝。
 26日のリフト閉鎖後は、静かな月山に戻ります。
 団体様ご一行引率の任務が途切れる10月以降は、「静かな山」をテーマに自分の山歩きに専念する予定。

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月山からの帰路、R112沿いに満開の食用菊「もってのほか」。
(背景に大きく月山がそびえているのですが、携帯カメラでは写りません・・・)
山形県人はお洒落なので、食卓を菊の花が彩るのですよ。

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コメント

もってのほか。昨夜は早速、酢の物でいただきました。
花びらが筒状のためか、香りが良いです。しゃきしゃきとした歯ざわりも好きです。菊花に霜がのる頃、雪も近くなるのでしょうね。昔は大きな樽を家の前の水路に出して洗い、一冬の漬物の準備にかかった頃でしょうか。昨今はすっかり雪も少なくなって、「酸っぱくなってしまうのよ」と叔母が嘆いていましたが。
軒下まで埋もれた豪雪はどこに・・・。

投稿: かもめ | 2008.10.15 12:00

もう召し上がりましたか。
実家では専らおひたしにして食べていました。

<<昔は大きな樽を家の前の水路に出して洗い、
そうそう、そんな光景が昔は毎年恒例でしたが、最近は実家の両親も年老いて漬け物も大量に作ることは無くなってしまいました。
 自分で作れと言われてしまいそうですが、現在は大家族のカミさんの実家(農家)から届く漬け物が楽しみです。

投稿: 聖母峰 | 2008.10.15 17:51

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