« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »

ひろしまドリミネーション2008

出張のため本日から広島市に滞在。
宿の近く、平和通りは延々と素晴らしいイルミネーションで飾られていました。

Pa0_0204

ひろしまドリミネーション2008公式サイト

平和通りのイルミネーションはメリーゴーランドなどを模したものもあり、日曜ということもあって家族連れやカップルが沢山。
美しい光景を眺める時、最近は「子供達に見せたいなあ」と思ってしまいます。
歳ですかね。

帰路、近所のBookOffでロンプラの『Karakoram Highway』定価2700円を700円で購入。
故・広島三朗氏編纂の『地球の歩き方パキスタン編』も大切に持ってますが、なんといってもカラコルムハイウェイそのものを取り上げた本で前から欲しかったもの。当分暇つぶしに事欠かないようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

或る登山ガイド本のおはなし。

宿直明け、自宅には戻らずそのまま仙台空港に向かう。
日曜潰して出張移動。
リストラに片足突っ込んだ貧乏暮らしの土木作業員の私、子供達が楽しいクリスマス・正月を迎えられるように粉骨砕身でございます。

仙台空港の書店にて、新刊の登山ガイド本を見つけた。
その本を手にして、一瞬凍り付く。

今年、某連峰の主(ぬし)的な存在であるA氏と山行を共にする機会があった。
そこで少し話題になったのだが、その某連峰に関するガイドブックを書くためと称して、A氏はとある人物から取材・原稿の確認を依頼されたのだという。
その原稿を見ると、ガイドブックの内容はA氏管理のウェブサイトの丸写しで、問いただすと「海外の山に行っていて時間が無い・・・」という回答。
怒り心頭のA氏は電話口で一切の協力をお断りしたという。

その執筆者の所在地、海外登山歴から、おおよそ人物の見当はついていたが、今、仙台空港の書店で手にしたガイドブックを読んだとき、すべての点が線となって私の頭でピンときた。
A氏が激怒されたのは、このガイドブックの著者であろう。

とはいえ確証を得た訳ではないし、あくまで私の推定にすぎないので、前述のとおり人物も山域も伏せ字である。
その執筆者とは、以前ある登山を巡って私も一時期おつきあいさせていただいた。
物事を進めるのに、少々(というかかなり)強引な進め方をされる方である。

登山ガイド本を書くという行為は大変な作業である。
以前、山岳写真家で集団の主宰者で、かつて「雪沓(ずんべ)山の会」のクライマーとして数々の初登記録を残している写真家・早川輝雄氏の山行に同行した。
ある登山教室の講師・ガイドとして私たちは鬼首の山を訪れたのだが、時間が空いたので「ちょっと見に行こう」と、早川氏は近場の山の登山口を確認すべく車を走らせ、途中では山麓のバス停の時刻表も丹念に調査・記録されていた。
 そのような細かい、地道な作業を積み上げて完成されたのが、多くの登山者が活用している山と溪谷社のガイドブック「分県登山ガイド」である。
 
早川氏も広い山域をカバーするのに自分一人だけでは限界があるわけで、時には山仲間に情報確認したりすることももちろんあるらしい。
そういった意味では、くだんの執筆者がA氏に協力依頼を求めたところで何も問題は無い。しかし、「ウェブサイトの丸写し」で怒りを買う・・・
これはデリケートな問題なのでオブラートに包んだような書き方しかできないのだが、その執筆者には執筆者なりの言い分があるのだろう。それはA氏にしても同様である。
しかし結果的にその執筆者の行為はA氏の怒りを買うことになってしまったのだ。(A氏は遭難救助隊の指揮者であり、登山道の環境保全活動にも心血を注いでいる社会的地位のある方なので、他人に言いがかりをつけるような方でもない)

普段、私も当ブログで二次情報を頼りに好き勝手なことを書き、「おめーもネット上の記事引用してんだろ」と言われれば返す言葉もなく、あれこれ言える立場には無い。
そのことは十分承知なのだが、あえてこの生々しい話について言及してみた。
書店に積み上げられた、新刊のガイドブック。
この本を手に嬉々として山に向かう人もいるだろう。
文章を書く、出版物として世に問う、という際に「信頼」「信用」「誠実」ということがどれだけ大事なことなのか。
そんなことを思わずにいられなかった。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

リカルド・カシン賞2008にクリスチャン・ブレンナ

カシンやボナッティら、著名登山家の名前を検索して当ブログを訪れる方が多いのですが、本日はリカルド・カシン氏にまつわる話題。
リカルド・カシン氏の名前を冠した「リカルド・カシン賞」というアワードがあるのですが、本年の受賞者はクライマーのクリスチャン・ブレンナ氏に決定の模様。
カシン氏100歳を記念して(誕生日は一月なんだけど)、授賞式も盛大に行われたようです。

Premio Cassin: la parola ai vincitori by Montagna.tv11/28

Premiocass08このリカルド・カシン賞、受賞部門は「山岳文化」「登山」の2部門に分かれていて、本年はクリスチャン・ブレンナ氏の他、パキスタンのアスコーレで医療活動にたずさわる医師マリアサンタ・レノッティ氏が受賞しました。
 このリカルド・カシン賞、受賞者には副賞として1500ユーロの賞金が手渡されるのですが、調べてみると審査員にあの チ ェ ザ レ ・ マ エ ス ト リ が名前を連ねています。
 日本ではかのコンプレッサー事件から山の世界から身を引いたような言われ方をしていますが、氏はこうして登山界と関わりを持たれているのですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今夜の宿は。

今夜の宿は。
今夜は会社にお泊まり。宿直でごんす。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

いちにち缶詰。

いちにち缶詰。
雨の仙台。
土方仕事から一転、本日は某資格更新のためお勉強の1日です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

広告大賞にキム・ジャーインちゃんがっ!!

韓国のメディア『スポーツ朝鮮』紙が主催する、優れた広告を表彰する『スポーツ朝鮮消費者広告大賞』。
今年の受賞企業は・・・

8b842011_1カード会社

8b842011_3遊園地ロッテワールド

8b842011_5浄水器メーカー

8b842011_7韓国の大手ゼネコン

8b842011_9綺麗なおねえさん起用した焼酎メーカー

そして・・・・

8b842011_15キム・ジャーインちゃんがっ!!

キム・ジャーインを起用したノースフェイス・コリアの広告がスポーツ朝鮮消費者広告大賞衣類部門を受賞しました。
以下記事引用開始
------------------------------------------
 このたびスポーツ朝鮮消費者広告大賞・衣類部門の受賞を光栄に思い、審査委員方々に深く感謝申し上げます。
 ノースフェイスはどんな環境においても自分自身の限界を越えるために努力する人々のために、最高級の機能性衣類を作ってまいりました。
 これはより良い明日のために、現在の困難を乗り越えて挑戦を追い求める人々を応援するための 'Never Stop Exploring'というブランド精神に起因したものです。
 ノースフェイスマイチャレンジ(My Challenge)広告は、ノースフェイスの挑戦意識をより多くの方々と一緒に分かちあおうと展開いたしました。
 この広告は20歳の一スポーツクライマーの話です。クライマー、キム・ジャーインさんはノースフェイスに所属している選手であり、小柄な体格にもかかわらず世界的なクライマーたちと堂堂と競って、何回も優秀な成績をおさめた誇らしい大韓民国の若者です。
 国内クライミング界で最高の選手として認められていますが、ここに満足せず世界のトップクライマーを夢見てその座に上がるために挑戦し続けています。
 ノースフェイスが追い求めることもまさにこのような精神です。現実に安住せず、絶えず挑戦し、探険し、自分の限界を乗り越えて行くこと。それで国内最高、世界最高を夢見る堂々とした挑戦の精神です。
 ノースフェイスはスポーツ選手だけではなく、大韓民国の誰もが自分で成し遂げようとする目標に向けて休むことなしに走り、夢を見て努力する人々を応援しています。
 今後ともノースフェイスはブランドが持つ挑戦精神をさらに多くの方々と分かちあえるよう最善をつくすつもりです。
 ゴ−ルドウィンコリア専務 キム・チョルジュ
------------------------------------------
以上記事引用おわり

 韓国のCMでは「クライミング」という行為は比較的に一般市民に認知されていると思います。以前渡韓した際にはムン・グニョン(韓国の若手女優)がフリークライミングしているTVCM見かけました。
 今回のノースフェイスの広告は、キム・ジャーインの存在はあくまでも一クライマーとして取り上げられたものであり、クライマーの存在が『現実に安住せず、絶えず挑戦し、探険し、自分の限界を乗り越えて行くこと。』という企業の一方針、精神性の象徴として取り上げられていることに意義があると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

そして取り残される登山大国(笑)ニッポン

韓国に続き、ついに中国は北京にも室内型人工氷壁が登場した模様。

TNF中国首家旗艦店開業 店内設置8米人工冰壁 by 中国戸外資料網11/27
以下記事引用開始
-----------------------------------------------
 北京の風はとても冷たいが、アウトドア愛好者達の情熱に影響することはできません。
 世界的に傑出したアウトドアブランド、The North Faceの中国初のフラッグシップショップが11月26日に正式開業、北京三里屯VILLAGEで盛大な除幕式が行われました。
 The North Face社は北京に全国初の旗艦店を創立するだけではなく、店内に高さ8メートルの人工氷壁を設置しました。
  11月26日午後、有名歌手の黄征氏は新しく完成したThe North Face店でよじ登り、チョモランマ登山の経験を感じてみました。
(中略)
 外国から1基の高さ8メートルの氷壁を導入、アウトドア愛好家達は装備品を買いそろえると同時に、氷によじ登ってみる機会も得られます。体験者の安全を確保するため、店内には専門家を招き、指導と育成訓練を行い、体験者が実際にアウトドアで氷を登ることを願い、基本的な訓練と知識を習得します。
(後略)
-----------------------------------------------
以上記事引用おわり

で、北京の人工氷壁はこんな感じ↓
2008112617420547cee
紹介記事のとおり、該当の人工氷壁は北京に完成したノースフェイス本店に設けられたもの。
(上記記事ではそのまんま表記してますが、中国語で旗艦店=フラッグシップショップ=本店・企業を代表する店舗ということですな)
年間を通じてアイスを経験できる施設が存在することは、中国人民アウトドア愛好家の皆様に与える影響は大きいですね。
ハードウェアでは韓国・中国に遅れをとる我が祖国ニッポンなわけですた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

岳人の編集部は頭狂新聞社にモノ申せ。

岳人の編集部の人って、東京新聞社の馬鹿に意見できないんですかね?

『大臣狙おうと思った』 小泉容疑者 『実権は官僚』と変更 by 東京新聞夕刊11/25

以下記事引用開始
------------------------------------------------------
凶器とされるナイフは全長三十三センチ、刃渡り二十センチで厚みが約三センチの片刃。登山などに使われ、専門店でしか購入できないとされる。
------------------------------------------------------
以上記事引用おわり

登山などに使われ
登 山 な ど に 使 わ れ
登 山 な ど に 使 わ れ

S_pic09
登山やってる人はこんなナイフ使わないっつーの。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

旅館

旅館
東北某県の田舎町、今宵の宿はネット環境もない和風旅館。明日も土方仕事頑張ろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

勤労感謝の日(笑)

勤労感謝の日(笑)
祝日だっつーのに、ダンプカー運転してました(笑)
行く先々、いつも通る国道工事の現場を通過するわけですが、どこも祝日だっつーのに土建業のおっさん達がせわしなく働いてましたな。普通、国交省の現場はきっちり休み取らせるのですが、やはり冬の降積雪前に工事終わらせるべく休日無しの御様子。

明日からしばらく出張という名の流浪の旅に出ます。
ますますブログ更新疎らになりますが、ご了解の程。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【映画】『いのちの食べかた』 食の大量生産・オートメーション化の何が悪いんですか? 

我が家の夫婦仲のように冷え切った夜、管理栄養士のカミさんと共に映画『いのちの食べかた』を見てきた。

Ino

『いのちの食べ方』はドイツで制作された記録映画で、冒頭から終わりまで、一切のナレーションも、音楽すらも無く、ひたすら「食」の生産現場(それは工場と言い換えてもいい)の様子が延々と映し出される。途中、アクセントのように従業員の休憩・食事シーンが挟まれる。

見終わった後、私はカミさんに思わず「お疲れ様」と言い、後ろに座っていた若い女の子二人組も「疲れたぁ~」とつぶやいていた。

この映画、日本では昨年全国公開された当時からとても見てみたかった映画なのだが、山形県では公開されず、私自身なかなか他県でも見る機会が無かった。今回ようやく映画館で見る機会をつかんだ次第である。
山をやっている方にわかりやすく言えば、ドイツで出版された名著『生と死の分岐点』のごとく、ひたすら「事実をもって語らしめよ」というスタイルで食品の大量生産の現場が映し出されているのだ。

昨年すでに公開されているので、ネット上にも多くの感想・意見が公開されている。
その多くは、工場そのものの「農場」で展開される機械化された食品生産の現場に対する不安・恐れを訴える方が多いようだ。

だが果たしてそうなのだろうか?
大量生産・機械化は裏返せば、食品の安定供給・品質の安定化に繋がり、価格の安定化にも繋がることであり、現代社会においては国家戦略上も欠かせない事実・現実である。もちろん我々が住む資本主義社会では、アグリビジネスを展開する企業にとって機械化によるコスト削減も重要な命題であろう。
この映画を見て食料生産の現場に批判的な意見を展開される方はあらためて映画の公式サイトを読んでいただきたいのだが、監督ニコラウス・ゲイハルター氏のインタビューを読む限り、食料生産の現場に対するアンチテーゼを込めた意図は無く、ひたすら客観的な事実・現実の記録に努めた姿勢が伺える。

カミさんと共に映画の感想を話し、話題に上ったのは、映画で描かれる鳥・豚・牛の屠殺現場で女性の作業員が多いね、ということと、(日本では屠殺業にいわれなき偏見が存在するのでちょっと慎重に発言しなければいけないのだが)彼女・彼らは一生あの仕事を続けていくのかなあ、ということだった。
先にこの映画は一切のナレーションは無いと書いたが、作業員同士の会話シーンがいくつか記録されている。おそらく他愛もない話なのだろうが、何を話しているのか、私自身はとても興味を持った。ドイツ語なので全く聞き取れないのだが、せめてこの場面くらいは字幕を付けてほしかった。

この映画を見た方の多くは、普段目にすることのない家畜の屠殺シーンが印象に残ったことだろう。
だがそれは大量生産・機械化のいずれにも関わらず、誰かがやらねばならない仕事なのである。
かくいう私はヒマラヤ登山という一般の人々とは異質な現場で、家畜の屠殺(自分でさばいたものではなくネパール人コックが手を下したのだが)と食べるまでを経験する機会があった。カミさんは管理栄養士に至る学習過程で屠殺現場の見学を経験していたらしい。
それが流れるような機械化された現場であろうと、命を消費する事実に変わりはない。
あらためて命をいただく現実を認識させられた、すばらしい記録映画であった。

映画『いのちの食べかた』公式サイト

| | コメント (0) | トラックバック (0)

チョモランマ北面BCに交番ができました。

チョモランマBC、標高5200mに交番が設けられました。

海拔5200米珠峰辺防派出所成立 11/21新華網

以下記事引用開始
-------------------------------------
海抜5200mのチベット公安国境警備隊の管轄の下、「チョモランマ峰国境警備派出所」が近日創設されます。
この全国でも最高所の派出所勤務に当たるのは10数人の将兵で、チョモランマ北面の治安維持・国境警備・違法犯罪の取り締まり・現地遊牧民と登山観光客のサービスに勤めます。

1派出所に勤務する二名の公安戦士

3新しく完成した派出所前を歩く三名の公安戦士
-------------------------------------
以上引用おわり

何やらエベレストBCにはネットカフェまで出現、チョモランマBCにはホテルなどできたという話は聞きますが、今回は派出所が完成したというニュースです。
一方でチベット難民を銃殺する中国人が派出所創設ってなブラックジョーク以外の何者でもないのですが、標高5200mに勤務って、体に悪そう・・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

サンクスギビングデー

金融危機でアメリカの旅行業、ひいては山岳ガイド業も大変な時期でしょうか。
定期的に届くアメリカの山岳ガイド会社からのメールに、こんな画像がのっかってました。



127『We hope your thanksgiving is sexy!』

気ぜわしい時ほど、心にジョークをかます余裕をもちませう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

史上最低の登山隊がもたらした唯一のメリット

突然の降積雪で、他の山岳ガイド皆様のウェブサイトやブログは生き生きと楽しそう・・・
かくいう私は12月いっぱいまで土方仕事の日々のため、ぼちぼち更新でございます。

さて表題の件、中国国内では相変わらず賞賛の嵐のようですが、他国の人間を国家権力でシャットアウトして展開された、先の北京五輪に伴う聖火登山隊は「オナニー登山」「チンポのカス登山」という私の評価は変わりません。

唯一評価されるべきことは、同登山隊が中国の大学生の登山熱を大いに刺激していることでしょうか。

“珠峰軍団”校园報告会引高校登山熱 by 新浪網11/19

ちと時間が無いので記事のさわり紹介のみですが、今秋、中国地質大学が単独でチョーオユー峰に遠征を組んだ際には、学生100名以上から参加申し込みがあったとのこと。

100名以上ですよ?
個人的に気になっているのは、日本でも88年、中国・ネパール・日本の三国合同でチョモランマ登山が企画・実行され大々的にテレビ中継までされた訳ですが、日本の高校大学山岳部に何らかの影響を及ぼしたかといえば、皆無に近いでしょう(私の経験では)

この中国の大学生の登山熱はなんなのか?
経済的に豊かになると登山ブームを迎えるなどといわれてますが、88年、バブル経済絶頂という景気のいい時期だったはずなのに、日本の学生の「登山熱」なんぞどん底の時期だったわけですが、景気と登山ブームはホントに比例するのか?(ま、あの異様なバブル経済をどう評価するかにもよりますが)

88年の日テレ企画と08年の北京虐殺五輪、同じテレビ中継だったわけですが、日本と中国の若者に与えたその影響は、少々異なるようです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008ビッグウォール・フェスティバル in Korea

先月韓国で開催された『ビッグウォール・フェスティバル2008』。
昨年渡韓した際、韓国の山岳雑誌で「人工壁でエイドクライミングのコンペ」の写真を見た時に「えっ」と驚いたのですが、これだけエイドクライミングが市民権を持っているのも韓国ならではという気がします。
日本では「アメリカンエイド」と呼ばれるエイドクライミングですが、こうしたコンペがアジアで開催されている事自体、特筆すべきことではないでしょうか。

2008ビッグウォールフェスティバル by 月刊山11月号
以下記事引用開始
---------------------------------------------------------
[登山競技] 2008 ビックウォールフェスティバル
極限登山を追い求める者たちの宴

第7回マウンテンハードウェア・イクストリームライド・ビックウォールフェスティバルが10月18、19日の二日間、京畿道 楊州市 維楊里のイクストリームライド(訳注・以後ERと略)登山学校教育場で開かれた。登山学校が主催、コロンビアスポーツウェア・コリア後援の大会は、全国的にビッグウォール登山を楽しむ男女63人が選手として参加、男女統合の難易度競技と女性部ユマーリング競技に進行された。

1 決選進出者中で唯一完登したミン・ジュニョンさんが、重さ100kgのホールバッグを引き上げようと死力を尽くしている。

秋の紅葉で染まった会場は、秋特有の派手な色感が参加選手と観客のウェアと一団となって山腹を連想させる素敵な場面を演出した。従来は人工壁で開催されていた大会と異なり自然壁で開かれた大会なので、自然と渾然一体となる感じが一層増した。
 大会予選は初日の土曜日、午前 9時から始まった。男女を分けず同一コースで、男性は20分, 女性は3分を加えた23分の間に登る方式で進められた。 コースの特性や必要装備をあらかじめ見積ることはできないため、参加選手たちはギアスリングとハーネスに平均 15kg 程度の各種ビックウォールギアを下げた重装備で競技に出場する。

2 クォン・ヨンハンさんがクラックにプロテクションを挟みこむために腕を伸ばしている。/ 女性選手で唯一決選に上がったイ・ミョンヒさんがクィックドローをかけている。

 登山後、装備を詰めた100kgのホールバッグを引き上げる。自然壁に作られた3本のルートで各3人の決選進出者が競い合う方式で、これは3本の自然壁にルートを作り、ルート別の難易度を加味しないで独立して順位を決めた。
 秋としては少し暑い気温に時間超過などで、登山も半ば、次の出場者のためにルートに残置された装備を回収する進行要員の動きが忙しかった。選手の中には豊富な登山経験で上手にクライミングを展開する選手もいれば、経験不足で時間が経っても速度があがらない選手も出てきた。技量と経験が不足な選手に応援の拍手を送る観客たち。参加した応援団の熱っぽい応援が競技会場を包んで開かれた予選は、夕闇が降りる午後 6時に終わった。順位別 9人の選手が明日の決選に立つことができるのだ。

3 1 競技場で開会の挨拶をするムン・グァンス校長 / 2 選手たちは15kgを超える重さの装備を身に着けた状態でクライミングを行った / 3 競技場で開かれた開会式.

 夕方には選手たちや応援団など会場でキャンプする人々のために、主催者側で簡単な夕食を提供して、和気あいあいとした中に 年一回のビッグウォール祭を満喫する時間となった。遠く釜山からやってきた選手・応援団もいて、清州など全国各地から集まったビックウォール・クライマーたちが互いに情報交換をして夜を明かすこととなった。
 日曜日朝は小さなイベントで始まった。昨年まで男性部, 女性部で競技したユマーリング競技は、今年から女性だけで行われた。20m高のオーバーハング 2箇所を含むコースを、アッセンダーを利用して登る競技に 9人が出場して、普段発揮しにくいユマーリングの実力を思いきり発揮した。
特別イベントとしてユマーリング速度競技団体戦も進行した。ソウル、仁川、忠北、江原、済州チームで男 3人女 1人がリレーする特別競技だ。

4 女性部だけで開催されたユマーリング速度競技で女性参加者が登る / 空中にぶら下がって次の動作を準備するパク・チュンギュさん.

 午前10時から開会式が進行されてムン・グァンス校長は開会の挨拶で登山の新しい文化に位置したビックウォールフェスティバルの未来に対して、新たな飛躍の青写真を約束した。 ムン校長は今大会の1位から 5位入賞者を雪岳山の「赤壁」に招待して速度競技を開いた後、来年から最高記録を更新したクライマーにはコロンビアスポーツウェア・コリアが賞金100万ウォンを提供すると発表して、選手・応援客たちの拍手喝采を受けた。
 開会式に引き続きメイン競技である難易度決選が進行した。一コースで 3位同点者が出て、総出場選手は10人だ。昨年の優勝者イ・サンウ選手も簡単に予選1位で本選に進出し、女性部優勝者イ・ミョンヒ選手も女性では唯一決勝に進出、気炎を吐いた。本戦も予選のように女性は5分の時間が余分に与えられる方式で決選が進行された。

5 1 少しでも早く終了地点まで登るため最善をつくすが上手くいかない。イベントで開かれたユマーリング速度競技団体戦. / 2 登山を終えた後明るい顔をほころばすミン・ジュニョンさん. 難易度優勝を勝ち取った / 3 キム・ソンドゥさんがバードピークを口にくわえたままクラックをみつめる。

 決選は30分という長くない時間の内に、各種装備を利用してルートを登ってホーリングシステムを固定して下降、装備を回収してすぐ 100kg超のホールバッグをあげなければならない競技だ。しかし予選で厳選された選手たちだからクライミングは滑らかで、難関もしばらく考えて自分のコースを描いてクライミングに夢中になった。
 予選の逆順に出場して見ると、競技が進行するほど観衆は選手の一挙手一投足に一緒に歎息したり喜んだりした。各組 1位のイ・サンウ、ミン・ジュニョン、ハン・ゾンフィ選手はビックウォール・クライミングの真髄を見せつける名勝負を見せてくれた。結果として順位を選り分けなければならない「大会」だから順位を決めなければならないが、クライミングで見せてくれた彼らの技量は観衆皆をビックウォールクライミングの魅力に導く時間となった。
(中略)

ビックウォールクライミングを競う国内唯一の大会
 大会を進行して、果してこの大会をこのように沸き返えるようにして選手と観衆が一体となる力はどこから来るのか? お互いに力を合わせて大会を準備して一つになって進行したER登山学校講師逹と同門会家族たち、長年の歳月に相変わらずの信頼でメインスポンサーを務めてくれたコロンビアスポーツウェア・コリア、そして登山を楽しんで大会に参加して思いきり楽しんでくれたER登山学校他すべての人々が一団となって溶鉱炉のように一体となって作ったフェスティバルが、ビックウォールフェスティバルだと思う。
 一年一年開かれたイクストリーム・ビックウォールフェスティバルがもう 7年目の大会を迎えた。極限のクライミングを追い求める人々を大会に導く力は、たぶん多くの人と共有しにくい彼ら独特の文化に対する「共感」ではないかと思う。ヨセミテ、トランゴタワーなどフリークライミングや高所登山の技術だけではこなしにくい極限の登山のために、必ず必要なビックウォール登山技術を競う国内唯一, 世界唯一のビックウォールフェスティバルが持つ意味であるかも知れない。
記事執筆 シム・グァンソブ イクストリームライド登山学校総務
---------------------------------------------------------
以上記事引用おわり

ちなみにこのビッグウォール・フェスティバル、毎年のポスターもなかなか洒落てます。
2008年はこんなポスター↓
2008102001159_0

主催のイクストリームライド登山学校はビッグウォール・クライマーを輩出していることで知られていますが、同学校関係者が中心となって展開されたのが先のメルー北壁登山隊。
このようなエイドクライミングコンペが韓国のクライミングの底上げに貢献していることはまず間違いないでしょう。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

『地球の歴史探検隊!』で子供たちと化石を掘る。

山形県朝日少年自然の家の行事『地球の歴史探検隊!』にサポーター参加。
この行事は子供たちと共に化石発掘をするというもの。
現在の日本の野外・環境教育では「地学」に関わるプログラムというものが圧倒的に少ない。
自然の家の活動と関わるようになって7年め、ようやく最も参加してみたいプログラムを経験することができた。

昭和53年8月、二人の小学生が最上川河畔で「魚」の化石を見つけた。
その後、「魚」は実は新種の草食哺乳類、後の「ヤマガタダイカイギュウ」であることが判明する。
プログラムはこのダイカイギュウ発掘地を見学後、化石床のある露頭に移動して化石採掘をする行程。
参加者は親子連れ計65名、いつもの自然の家プログラムとしてはかなり多い参加者で、締め切り前に定員一杯になったらしい。

Imgp0756_3大江町用地区にて、ヤマガタダイカイギュウ発掘地を見学。本日のプログラムの講師は山形県立博物館の石山氏。
ヤマガタダイカイギュウは進化系統でみた場合、現在生息しているジュゴンやマナティとは約2000~3000万年前に別系統で進化した新種であることがその発見の意義である。
その子孫は「ステラーカイギュウ」として18世紀まで生息していたのだが、このステラーカイギュウ、発見からわずか27年で乱獲のため絶滅している。今でこそ捕鯨を非難する毛唐共はそういう極悪な歴史を持ち合わせているようですな。

Imgp0759大江町某地区露頭に移動、参加者は取り付かれたように採掘する。
十数分すると、
「みつけたー」
「おとうさーん」
と、あちこちで子供たちの声があがる。
対象となる葛沢シルト岩層は約700万年前、当地一帯が浅い海であった頃に生成された。
講師の石山氏もプログラム開会の挨拶で強調していたのは「昔海だった証拠を探してみましょう。」
子供たちは地中から「自分だけの発見」をすることに喜びを感じているようだった。

今回のサポーター(ボランティアスタッフ)は若い子が多い。
「これ何ですか?」
と聞かれて見てみるとサンドパイプ状生痕。
生き物の住処、これも立派な化石だよと教えてあげると、
「レアだ~レアだ~」
と、彼女たちは盛り上がっていた。

Imgp0763先生方が採掘したツメタガイの一種。

Imgp0768私の収穫。オオノガイの幼貝。(シジミかと思った・・・)

この化石採掘プログラム、昨年までは教育的要素を盛り込む等、様々なスタイルで行われていたらしいのだが、今年は化石採掘に集中する形式で、昼過ぎには終了する短期集中型の日程で行われた。間延びすることなくよかったのではというのが、反省会での皆の感想。
いずれにせよ、化石採掘という形で子供たちに地学に関心を持ってもらえれば何よりである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

バハシシ『繋いだ手と手』

ここんとこ肉体労働にいそしんでいた私にググッときた曲↓

Bahashishi「繋いだ手と手」 by Youtube(注意・クリックすると音が鳴ります)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

越王山(こしおうやま) 幻の日本軍地下兵器工場の山を訪ねて

温泉と将棋の街、天童市。
天童には水晶山や雨呼山などハイキングに手ごろな山もあるが、さらに市街地のそばに舞鶴山、八幡山、越王山という低山がある。これら三山を「出羽の三森(みつもり)」と呼ぶ。

標高225m程の越王山(こしおうやま)は、南北に伸びた洋ナシ形の低山である。
この山は太平洋戦争末期、戦後確認されただけでも26箇所の横穴が東西から挟むように掘削され、山全体がいわば旧日本軍の地下兵器工場として建設が進められていた、「秘めた」歴史を持つ。

そんな歴史に魅かれて、越王山に登る機会を狙っていた。
夏季に一度アクセスしたが、取り付きがまったくわからず。地形図に記載されている北側の道は廃道になっているらしい。
晩秋、再び越王山を訪れることにした。

Imgp0751南麓の長龍寺から望む越王山

Imgp0739山麓の干布集落は静かな静かな農村。ずいぶんとアンティークな半鐘が立つ。

Imgp0740山麓の周囲は一面リンゴ畑。見事に実ったリンゴを眺めながら、入山口を探す。

Imgp0742リンゴ畑の細い農道を歩いて見つけた登山口。草ぼうぼうだが、白い看板(越王山の説明板)で登山口とわかる。

Imgp0749草が生い茂っているのは入り口だけで、登山道そのものは明瞭。徒歩数分で開けた場所、鳥居とお社がある場所に出る。
見渡す限り畑と集落。そんな人臭さが、低山・里山の魅力である。

Imgp0747頂上そのものは眺望に恵まれない、静かな神社。越王神社と古峰神社が併設されている。

Imgp0746頂上お社脇の三角点。登山口から頂上まで徒歩10分ほどだが、せっかくなのでここでコーヒータイム。

Kosimap_2天童市街および「出羽の三森」位置図。越王山の北側に至る道は現在は見当たらない。

 さて、この山の数奇な運命を紹介しよう。
 太平洋戦争末期の昭和19年12月、日本軍は仙台市に疎開しておいた東京陸軍造兵廠が米軍の空襲・艦砲射撃を受ける危険性があるとして、天童市の越王山の地下に工場を建設・再疎開するとして地元役場に協力要請という名の命令を下した。
 地下工事は東西からトンネルを掘削、さらに南北に拡幅して工場を建設するという計画であった。地下工場建設に併せ、天童駅から鉄道引き込み線を敷設するという大規模な計画である。この建設工事は当時の井上組、大林組が担当した。
 工事そのものは、最長100mの坑道を掘削したところで終戦を迎えた。そして日本軍の地下兵器工場は日の目を見ることなく、忘れ去られていったのである。

 この工事に関して重要な記録がある。
 『干布小学校百年史』から引用しよう。
 -------------------------------------------
二〇年三月から奈良沢部落に朝鮮人労務者が数回に亘って入ってきた。五月末には奈良沢部落に労務者が充満した。世帯数にして五〇以上、人員にして約二五〇人位、部落内の小屋を借り、または小山の東に数棟の飯場を建設して生活した。
 (中略)
 戦後この労務者が村に後遺症として、いろいろの問題を村に残した。
 干布地区から労務者世帯が完全に退去したのは昭和四七年春である。

--------------------------------------------
(強調文字は筆者による)

この越王山の兵器工場について調べるため、『天童市史』や地元集落の歴史を詳細に記した『干布村史』をひもといてみた。鉄道線を引き込むほどの大規模な計画にもかかわらず、いずれもこの地下兵器工場についての記載は無く、無視されている。
『干布小学校百年史』に記録のある「後遺症」とは具体的に何を指すのか。郷土史編纂者も触れたくない何かがそこにあるのではないか?
一部の研究者は「強制連行」された朝鮮人労働者の現場として越王山を取り上げているが、「強制連行」されたはずの彼らは何ゆえ昭和47年まで、この地に滞在していたのか?
 干布地区では越王山の事実を語り継ぐべく「歴史を語りつぐ会」が作られたらしいのだが、ここでは朝鮮人労働者たちとは友好的な関係であったことが触れられている。
 少なくとも、「強制連行」「虐待」といった左翼関係研究者の振り撒くイメージとは離れた存在であることが伺えるのである。

 「田舎」である山形県は、「疎開先」として戦争の歴史をくぐりぬけてきた土地であるが、それだからこそ、はるか遠いドイツからUボートで運ばれた設計資料を元にメッサーシュミットのロケット戦闘機「秋水」が製作されるなど、田舎ゆえの「戦史」が影を落とす土地でもある。
 草に覆われ、今現在では掘削された横穴の多くが水没・埋没するなどして確認困難になっているが、我々現代人はこの越王山の歴史を忘れてはならない。

 登山アドバイス
 登山口は南麓にある長龍寺東脇の斜面から。
 駐車場は無い。筆者は休日の干布郵便局の駐車スペースを利用したが注意が必要。
 山そのものは安山岩質凝灰岩で、草が生い茂っている登山口以外は露岩の道を行く。雨天後などは滑りやすくなると予想される。
 登山口から頂上まで徒歩約10分ほど。登山に時間を要しないので、観光のついでに登ってみてはいかがだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

いまだに月山が「楯状火山」だと思いこんでいる日本山岳ガイド協会

今秋、日本山岳ガイド協会が出版した『ガイドマニュアル自然ガイド編』を取り寄せてみた。

Manu関係者各位のご苦労には頭が下がる想いではありますが・・・・地質の項目において、『裾野が広く平たい楯状火山(アスピーテ)は月山にみられる。』

はあ・・・
日本山岳ガイド協会よおまえもかって感じですな。
ネットで検索すると月山=楯状火山という記事がワンサカでてきて、ウィキペディアにもそう記述されていますが、学会では月山は成層火山であり、山体崩壊により現在のたおやかな山容になったというのが通説なのですが、いまだに楯状火山と誤解している方が多いようです。
まして『自然ガイド』のテキストにこんな表記でいいんですかい、日本山岳ガイド協会のえらい人?
(ちなみに、文科省登山研修所テキスト「高みへのステップ」では月山=成層火山として取り上げられている)
ま、月山なんて日本の一地方の山にすぎないけどさ、地質という山の根元的な科学分野で誤った知識が誤ったまま広まっていることが、地質調査に携わる人間としては許せないのでありますよ。

はさておき、自然ガイドのテキストとして読んだ場合、今回出版されたテキストは広く浅くといった感じで、参考文献の項目も「ほんとに著者らはこれだけしか推奨しないの?」という感じの僅かな文献紹介。
北海道アウトドア協会出版の『北海道アウトドアガイドテキスト』基礎編、自然ガイド編に及ばないというのが正直な感想です。
ただし、ガイディングに関する項目はさすがにJMGAの出版物といったところで、私もいろいろ反省させられる記述が参考になります。(少しはお世辞も書いておこう。)

今回出版された第一版は無雪期および積雪期ルートガイディングのページは準備中ということで白紙になっており、いわば未完成のまま発売されたものです。早期の完成版頒布を期待いたします。
あ、月山の項目も訂正してもらいたいものですな。
(当テキストは現在日本山岳ガイド協会会員にのみ販売となっております)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ピオレ・ド・オール・アジア、カランカ北壁の日本隊に決定

第3回ピオレ・ド・オール・アジアに、カランカ北壁の日本隊が選出されました。

情報ソースは大韓山岳連盟ウェブサイトの掲示板および韓国・中央日報のベタ記事です。
ああ、以前は散々「極地法よりもアルパインスタイル」とか他人の登山と比べておきながら、今更「クライミングは表彰の対象として比べるなんてとんでもない」とかいう矛盾したロジックをふりまわすクライマーの皆さんは興味ないでしょうから、こんな記事は読み飛ばして下さいね。
私は素直に今回受賞したカランカ隊、そしてノミネートされた隊を賞賛したいと思います。

以下引用開始
------------------------------------------
アジアのクライマー達の祭典・第3回ピオレ・ド・オール・アジア開催

アジア最高の登山に日本カランカ(6931m)北壁登山隊

 月刊「人と山」が主催する第3回ピオレ・ド・オール・アジア授賞式が11月 7日午後 6時、ソウル麻浦区にあるソウルガーデンホテルで開催された。この行事は月刊「人と山」がアジア山岳文化発展のため、毎年創刊記念式に開催する行事である。
 ピオレ・ド・オール・アジアはその年最高の登山チームに「黄金のピッケル」を授与する行事で、クライミング界のオスカーと呼ばれる。授賞対象は無酸素、 アルパインスタイルである登山を対象とする。このために候補者の大部分が新ルート, 小人数など高い価値の登山を追い求める小規模チームだ。

 今年の候補者はバツーラ2峰(7762m)南壁を登攀した韓国隊、Eight Women-Climbers Peak(6110m)を新ルートで登攀したカザフスタン隊、メルーピーク(6660m)北壁の韓国隊、カランカ(6931m)北壁を登攀した日本隊が最終候補に上がった。

 審査委員会は11月 7日午前 9時から 6時間かけて審査委員会を開き、第3回ピオレ・ド・オール・アジア受賞者としてインド・ガルワールヒマラヤのカランカ北壁を新ルートで登攀した日本隊を選定した。
 日本隊は平均斜度70度を越すカランカ北壁 1800メートルを固定ロープとシェルパレスで登攀する「アルパインスタイル」登山が好評価を受け、受賞者に決定した。
 高度より難度を、易しい登頂より困難な岩壁に向かった勇気に手が挙げられたものだ。
------------------------------------------
以上引用おわり

ちなみにデニス・ウルブコがソウルの会場で酒池肉林のお楽しみのご様子。

Denis Urubko in Seoul for third edition of Piolet d'Or Asia  by K2climb.net11/7
皆さん、韓国の美味しい焼き肉とキムチ喰ってますか~? 

参考情報 Piolet d’Or Asia 2008, third edition nominations by Planetmountain.com11/7

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【映画】バンフマウンテンフィルムフェスティバル インジャパン仙台

念願の「バンフマウンテンフィルムフェス 仙台」を見に行く。
相変わらず「当日券」が「当日に」売り切れというインチキ商売をしている日本バカゴニアが主催であるが、そこは韓信の股くぐりの心境で会場入り。

バンフマウンテンフィルムフェスティバル インジャパン

上映作品と各々の感想は次の通り。

プログラムA

ain't Got No Friends on powder Day.
 健常者と障害者のペアによるバックカントリースキーを描く。
 【感想】
 パンフには『「不慮」のスタイル』などと遠回しな表現が用いられているが、チェアスキーはもはや確立されたスポーツではないのか?(少なくとも私はそう思っているが。)
 チェアスキーが「障害者むけレクレーション」という概念を遙かに越えた、素晴らしい映像。

Ice Mines
 アイスクライミングの第一人者ウィル・ガッドによる地下廃坑におけるアイスクライミングの開拓の模様を描く。
 【感想】
 クライミングエリアの開拓に際して、多くの人脈を頼りに活動している姿が印象に残る。やっぱクライミングの幅を拡げるためには人との繋がりが大切なんですねえ。

Trial & Error
 伐採予定の森でマウンテンバイカー、ライアン・リーチの驚異的なライディングを描く。
 【感想】
 私がマウンテンバイクのマニュアルとして最初に入手した本の著者、ウィリアム・ニーリーの世界を思い起こした。マウンテンバイクでいわゆる「トライアルバイク」に劣らぬ機動力を発揮する姿に、本来のMTBの魅力が描かれている。そして「伐採」という問題がこの短編映画にパンチを効かせている。

Commited to Grid
 イギリスのトラッドクライミングを2人のクライマーを通じて描く。
 【感想】
 プログラムAB通じて、最も印象に残った作品。「最高!」とか「イエー!」とか喚くことに終始する西洋人を描いた映画が多い中、ストイックなまでに精神的に自己を追い込み、完登する姿は、おそらく全プログラムを通じて日本人の精神性に訴えるものがあるのではないか?

Serching for the Coast Wolves
 元トップアスリート、グドルン・プフリューガーによるオオカミの探索と接触を描く。
 【感想】
 長距離ランナーにして生物学者。幅広い人脈。この映画を視ていて、このお方がどうしてもちらつきました。

プログラムB

Respect
 自然への畏敬の念を、バックカントリースキーヤーを通じて描く。
 【感想】
 雪崩シーンの連続。西洋人の「畏敬の念」とは、我々日本人とはちと違うようだ。

higher Ground : Mountain Photographer.
 クライミング専門フォトグラファーの内面を描く。
 【感想】
 前々からクライミングを記録するカメラマン各氏は尊敬申し上げるのですが、写真ではなく自身の言葉で語られるクライミング、それもまた興味深い。

In-Flux
 西欧・北欧・インド洋の孤島でカヤッカー達が遊びまくる。
 【感想】
 カヤッカーが楽しんでいる姿はよく描かれているが、それだけの内容。

It's Fantastic
 新スポーツ「スピードフライング」を描く。
 【感想】
 スピードフライングとはパラグライダーのスピードの出るタイプで、主にスキー滑降時に飛行する。劇中ではスペイン・カナリア諸島でスキー無しでの滑空が描かれる。その行為の紹介だけで、前作の「In-Flux」同様、深い思索は何もない。

King Lines
 クライマー、クリス・シャルマのライフスタイルと軌跡を描く。
 【感想】
 まずパンフの「地球市民としての彼の非常に興味深いライフスタイルを探索する」って何だ?このパンフ作った奴、ホントにこの映画観てんのか? ああ、環境テロリスト支援する左翼偏向カルト企業日本バカゴニアっぽい表現ですね(笑)
 はさておき、50分という長さを感じさせない作品。クリス・シャルマの人となりがよく表されている。
 会場もクライマーが多いせいか、クリス・シャルマのクライミングに「おおっ」とか「ああっ」とか声が漏れ聞こえていました。
 シャルマが古い友人とザイオンのムーンライト・バットレスを登る場面で、シャルマは物事の準備が苦手なのでクライミングの準備もパートナー任せ。パートナー曰く「俺はガイドじゃないんだぜ」。
 こんなところに山岳ガイドが引き合いに出されるなんて、アメリカでもガイドクライミングが定着しているのかなあ、なんて感じながら観てました。

 いやいや、10本も連続して映画を観るとお腹いっぱいです。
 日本では登山・探検・冒険は写真という媒体でよく記録はされていますが、映像という点ではどうでしょう。今回初めてバンフマウンテンフェスを拝見して、これだけの作品が製作されるプロダクション(または個人)の存在の多さに驚いた次第でした。

 参考情報 ブログ「雪山大好きっ娘。」 [映画]BANFF MOUNTAIN FILM FESTIVAL in JAPAN

| | コメント (0) | トラックバック (0)

韓国・仁寿峰で磨崖仏発見される

日本のクライマーにも知られる韓国の仁寿峰(インスボン)で磨崖仏が発見されたというニュースです。

三角山仁寿峯で ‘磨崖仏’ 発見 by 仏教新聞11/1

以下記事引用開始
---------------------------------------------------
Ins1北漢山仁寿峰の岩壁に仏様が刻まれている磨崖仏。左側の円内に弥勒像、右側の小さな円内に ‘彌勒’の文字が刻まれている。

Ins2弥勒仏様(写真左)と ‘彌勒’(写真右)を拡大した写真.

 三角山(北漢山) 岩壁登山コースで広く知られる仁寿峰に弥勒仏様の磨崖仏が発見されて関心を集めている。
 今回発見された磨崖仏は、ソウル市内の北漢山登山路一日嶺コースから 1時間余り離れている仁寿峰南面の中間地点に刻まれている。線で刻まれて造成されたこの磨崖仏は、縦 2~2.5m、横 1.5~2mの規模で、すぐ横に「彌勒(弥勒)」の漢字が一緒に刻まれてあり、弥勒仏様を形象化したものと推定される。
 (中略)
 本紙に情報提供し、去る10月27日に現場に同行したギム・ユンセさん(高麗人参竹塩代表)は 「昨年9月に北漢山仁寿峰近隣の山を登って仏様が刻まれている磨崖仏を初めて見つけた。刻線があまりに微妙で初めは調べることができなかったが、詳しく観察したら仏様の形象と漢字で ‘弥勒’の文字が目に入って大変驚いた」と説明した。彼はまた「形状がわずかだったため、登山客たちの間でも知られていなかったようだ。放置された磨崖仏のすぐ側に岩壁登山が毎日行われていて壊されないか心配される。」と憂慮した。
 この日実際に情報提供者と一緒に現場をよく見た結果、仏様が刻まれた彫り物の1mも離れていない所に岩壁登山用の固定ボルトが埋め込まれていて、これを利用して登山客たちが岩壁を登っていった。研究員は 「文化財としての価値はもとより信仰の対象となった磨崖仏が明らかとなれば仏教遺跡として当然保全しなければならない。磨崖仏近隣に案内板を設置して、岩壁登山による損壊を阻むことが至急で、関連研究も一緒に進められなければならない」と提案した。(後略)
---------------------------------------------------
 肝心の製作年代ですが、研究者に拠れば100年内外?近代の作らしいです。
 仁寿峰はあれだけの「オブジェ」ですからこういった宗教遺跡があっても不思議ではないでしょね。
不思議なのは年間訪問者数500万人を誇る北漢山(日本の上高地で年間訪問者は150万人)で今頃見つかった事実の方がよほど不思議ですが・・・灯台下暗しってやつですか。
 まあ我が山形県でも、貴重なダイカイギュウの骨の化石が長年「木の根っこ」と思われて、河川敷に降りる踏み台として釣り人に踏まれていたケースもあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【映画】イントゥ・ザ・ワイルド バカは勝手に死ね。

Into_the_wild

映画『イントゥ・ザ・ワイルド』を観る。
人様の生命を預かる山岳ガイドの言葉にしては軽率だと言われそうですが、わたしゃ何度でも声を大にしてこの映画の結論を語りますよ。
「 バ カ は勝 手 に 死 ね 」ってな。

自分もいい歳になって、若い衆の秘めた「可能性」というものが羨望の的になりつつあるのですが、そんな自分から見れば「将来」「可能性」を棒に振るなんざ罪悪ですよ。
 人にはさまざまな生き方や意見があって然るべき、なんてコメント欄にご意見頂戴しそうですが、残念ながらそんな寛容さは私は持ち合わせていませんね。

 これと似たケースで日本で冒険・探検関係者によく知られているのがサハラ砂漠徒歩横断に挑んで渇死体で発見された上温湯隆(かみおんゆ・たかし)氏の事例でしょうね。
 その手記から絶大な支持を得ている上温湯隆氏ですが、氏はあまりに過大評価されている、というのが私の頑なな持論です。

 死んだらおしまいなんですよ。

もっとも、主人公が悲劇的な最期を遂げることは承知でこの映画に見に行った訳で、主人公の行動よりもその内面に関心をもって映画鑑賞に臨んだのですが・・・最終章で出会った老人に説教たれるところなど、多くの人に出会いながら何も学んでいないことの証ですな。 
 いみじくもブログ『雪山大好きっ娘。』さんもこの映画評

 "Happiness is only real when you share"

というキーワードに対して言及されてますが、私などはっきり「こいつバカじゃね?」とストレートに感じましたがね。
麦畑で働く日々に、何も学ばなかったのか?
あのパクられた麦畑のマネージャー曰く「おまえはまだ若い」という的確な言葉。
劇中、主人公のことはあまり意識に入らず、周囲の人々の暖かさ、善意、的を得た意見が印象に残ったくらいでしょうか。

無謀な若者の行動を「まぶしく」観ている方もおられるようですが、問題有る家庭とはいえ、両親、妹を悲しみに追い込んだ主人公の責任は?
繰り返します。
どんな形容詞で修飾しようとも、死んだらおしまいなんですよ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »