旧初市
旧暦の初市、「旧初市」に家族を連れて行く。
毎年1月10日に開催される「初市」ほどではありませんが、山形市の旧県庁前広場にいくつもの露店が立ち並びます。
山形の冬を彩る「だんご木」。カラフルなモナカでできています。
ミズキに粉を練った団子を刺して飾ったり食べたり、地域によって様々な形態がありますが、山形市の初市はこのモナカの団子木がポピュラー。家々の茶の間を飾る縁起物です。
初市の魅力は、露店に並ぶ雪国の生活用具。博物館に鎮座ましましている"死んだ"民具と異なり、生活に用いられる道具が店先に並びます。
雪べら。日本料理店で料理を客に差し出す道具ではありません(笑)
まとまった降積雪から数日経つと、ロールケーキの片割れのような雪塊が軒先にしなだれているのですが、そんな屋根上の雪塊を落としたり発達したつららを叩き落とすのに重宝します。
カミさんは農家の露店から山芋3本入り\1000を購入。世話焼きそうな婆ちゃんが、
「とろろは冷蔵庫いれで駄目だがらな、新聞紙さくるんでおいどぐだけでいいんだ」
(共通語訳:とろろ芋は冷蔵庫に入れて駄目ですからね、新聞紙にくるんで置いておくだけでいいんですよ)
と、カミさんにこまかく世話を焼きながら売っている。
その奥では、野菜を売りながらストーブで干芋焼いていたおじさんが
「焼げだから喰え喰え」
と、笑いながら客に真っ黒く焦げた干芋を冗談まじりに押しつけている。
バックパッカーとやらが、アジア奥地の市場で「日本で失われたふれあい」に感動するらしい。
そんな光景は、東北にはまだまだ残っている。
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