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水晶山

天童市郊外に位置する水晶山(667.9m)に向かう。
この山の歴史は古い。
伝承では702年、役行者が開山。
確たるところでは平安時代初期には周辺の寺院が整備されて山岳信仰が始まる。戦国時代に荒廃するものの、17世紀には庶民の信仰登山が盛んだった山である。
山名も、本来は「水精」といわれ、近くの雨呼山同様、農民達の信仰篤い山だったようだ。

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登頂を終え、頂上稜線手前の『見晴らし台』まで降りて一休み。
薄曇りながら、月山が木々の間からくっきりと見えた。
信仰の山・月山を、昔の人々はどんな想いで眺めていたのだろうか。

Pa0_0371 休憩タイムはもちろん、先日当ブログに書いた山形旬感詩 武田のバナナボートを食す。
このバナナボートの大ヒットが山形旬感詩武田の繁盛に繋がっているらしい(ガイド仲間O氏談)。
行動食にしてはボリュームのあるバナナボートで運動して腹減っているところには大変美味でございました。
ちなみにこのバナナボートは要冷蔵菓子ですので、山への持ち込みはご注意を。

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だいぶ下ると、周囲は杉林になります。
杉に囲まれて、一本のソメイヨシノの大木がありました。
この日の朝、福岡の気象台ではソメイヨシノの開花が確認されたとニュースは伝えていました。
ここ天童のソメイヨシノは、まだ雪を被ったままです。
花咲く頃は、地元の住民による山開きで賑わう頃でしょうか。

Pa0_0377もう少し降りると、六角堂という休憩所があります。ちょっと時間をずらして、ここで昼食タイムにするのもよいでしょう。
壁には水晶山一帯に存在する遺跡の詳細な解説付き写真パネルが飾ってあります。
下見に来た登山パーティーのリーダーさんは、ここで解説ネタ仕入れておきましょうね(笑)。

Pa0_0370六角堂に掲げられていた一句。
厳格なガイドさんには土着けたまま靴仕舞うなと怒られそうですが、数多く掲げられていた色紙の中で一番感銘を受けた句でありました。

 スキーをやらない一般ハイカーさん達にとっては事実上オフシーズンになる東北の積雪期。
 そんな積雪期でも初心者が楽しめる山を求めて、一山でも多く里山と言われている山を登っておきたいというのが、ガイドとしての私の正直な心境です。

 条件厳しいアルプスともまた異なり、モナカ雪の踏み抜き、堆積した枯れ葉に積もった滑りやすい積雪、雪に隠れた岩、木道の登山道。
 雪といっても、低山ゆえの激しい気温差で、腐った雪もあればガチガチに固まった氷雪と、めまぐるしく状況は変わります。
 里山とカテゴライズされている低山こそ、積雪期にはきちんと雪の斜面を安定して歩ける技量が求められるのではないか、と思いを新たにした次第です。

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