« スパンティーク韓国隊隊長 キム・ヒョンイル | トップページ | 酒田市 小松屋 »

一期一会

山岳ガイドは体力が命。
つーわけで、日曜日、第24回みなと酒田トライアスロンおしんレースのアクアスロン部門に参戦。

Pos09_2 アクアスロンとは、スイム+ランの2種目で構成されたレース。
バイク(自転車)レースの交通規制が困難な東京近辺では盛んに開催されているが、東北で開催されるのは珍しい。長い開催歴を誇るおしんレースでもアクアスロンは今年初開催。栄えある第一回のレースにエントリーしていた。
自転車が無いので一見楽に思われるかもしれないが、私の予想では水分補給がキーポイントになると考えていた。通常のトライアスロンならバイクパートで車載したボトルからの水分補給が可能であるが、水泳を終えた後、すぐにランニングになるアクアスロン。この予想が、実に悪い形で現実になる。

アクアスロンは11時30分スタートなので、朝5時に山形市の自宅を出る。
途中の月山越えではワイパーを最速にしなければならないほどの豪雨。
気温も低く、念のためランシャツ・ランパンとは別にトライアスロン用ウェアも持ってきていた。もとより保温性など期待できるウェアではないが、露出度の高いランシャツよりマシであろう。

Pa0_0651 会場の酒田北港に到着。
トライアスロンは8時30分スタート。
トップ選手の走りを見学しつつ、緊張感をふりはらいながらレースの準備をする。
雨雲もいつのまにか消え、雄大な残雪の鳥海山がクッキリ見えてきた。(携帯で撮った画像には残念ながら写ってない)
こんな鳥海山をバックにレースができてシアワセ。
と、思っていたのもつかのま、やがて日差しは強烈に強くなり、汗ばむほどになってきた。

Pa0_0656 受付でレースナンバーを書いてもらう。
10時45分、スイム会場にて競技説明。
アクアスロン・個人の部参加者は12名。
ええ゛~俺ビリに決まったじゃんじゃかじゃ~ん。
あまりに少ない参加者に、かえって仲間意識を持つ。
ウエットスーツを着込み、入水チェックを控えてストレッチしている頃には、強い日差しで汗がどっと噴き出てくる。

トライアスロン部門は、トップ選手が既にゴールし始めており、人数の少ないアクアスロン部門のスタートは応援者もまばらな、静かな会場。
水温20度。
皆でスタートラインの海中に入る。
「スタート3分前」のコールがかかる。
えー、こんな冷たい海水にあと3分も入ってんのかよ・・・とテンションは上がらない。
そしてスタートのサイレンが鳴る。
酒田北港の防波堤内に張られたワイヤーに沿って、250m往復の計500m泳ぐ。
呼吸の吐く方を強く意識して、ひたすら泳ぐ。
「もう折り返し近いよな」
と思い、ヘッドアップ(トライアスロン特有の、泳ぎながら頭を上げて周囲を確認すること)してみると、折り返し点のブイは遙か彼方。
気力が萎えそうなので、もうヘッドアップせずひたすら泳ぐ。

500mを示す三角ブイに到着。
少し泳ぎ、もう泳ぐくらいなら歩いた方がはえーよ。と思い立ち上がる。
毎度のことながら、スイムの後は身体に大リーグ養成ギブスを付けるとこうなるのではないか、というくらいに身体が重い。
ウェットスーツを脱ぎながらトランジションに走る。
おおかたの参加者は既にランに出た後。
ソックスを履くのもめんどくせえ、と感じるが、ここで慌てると後で泣きを見る、と自分に言い聞かせる。
ソックスを履き、ランシューズを履き、ヴァームを飲み、ゼッケンベルトを付け、走り出す。
なんとなくふがいない自分にいらだち、
「あ゛ーっ!!」
と叫んでみる。

・・・と、格好付けるのも一瞬で、またたくまに身体は重くなり、走りもマイペースになる。
とにかく日差しが強い。舗装道路の照り返しも強い。
レース前には考えられないほど、暑さとの戦いとなる。
ランパートは5km。
たった5kmなのに、折り返し点は遙か彼方にみえる。
(おしんレースはランコースが枝状になっているため、折り返し点が3~4箇所存在する)
あれ?
先行してるアクアスロン部門の選手が向こうから逆走してくる。
もしかして、今走ってるトコも往復すんの~?
競技説明書に書いてある地図をしっかり頭にたたき込んだつもりだったが、一本往復するルートを失念していた(笑)
あーダメだ。暑い。
この時の私の頭の中身↓

K
棄権。棄権。棄権。(エヴァンゲリオン風字幕。)

途中歩き出すが、気を取り直して再び走る。
給水所では必ず立ち寄り水分補給、スポンジを受け取り頭から水を被り、出発。
どうにかこうにか、ゴール。
気力も尽きかけたのに、何故再び走り出せたのか、走り抜くことができたのか、正直わからない。
こういう苦しいとき、家族の姿なんぞ思い浮かばない。
「じぶんに負けないっ!」
と、体育系クラブ活動の中学生みたいな台詞は、何度も言い聞かせていた。
まあ普段おとなしく「いい人」ぶってる自分には、こういう闘争心をかき立てる機会も、必要だ。

トライアスロンはチームやクラブ単位で活動されている方が多い。
私のように一人で活動している人間は、むしろ少ないのではないだろうか。
心細いとは思わないが、周囲で団体さんがゴール後盛り上がっているとやはり寂しい。
いや、受け身じゃダメだよな。
アクアスロン最終走者が走ってきたので、スタッフに混じりゴール前にて拍手で迎える。

アクアスロンには障害者団体の方が一名参加しており、とてもフレンドリーな方でした。
聾唖の方でしたが、レース会場各所で会う度、身振り手振りで「会話」していました。
レース後、トランジションに残していたウェットスーツを片づけながら、「海水飲んで喉痛かったね」と、他愛もない話題なのですが。

トランジションに残していた私物を片づけ、車でゴール会場に戻っている途中(おしんレースはスイム会場とゴール会場がえらく離れている)、ウェットスーツを抱えながら歩いている方発見。最終走者の方でした。
暑い中大変なので、車に乗っていきませんか、と誘う。
車の中でレース会場の感想など語り合う。
もう出会える機会も滅多にないでしょうが、同じレースを走り抜いた方との交流は楽しい。

アクアスロン部門の選手の皆様、大会スタッフの皆様、お世話になりました。
そして、良い休日をありがとうございました。

|

« スパンティーク韓国隊隊長 キム・ヒョンイル | トップページ | 酒田市 小松屋 »

山岳ガイド日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/21370/45424616

この記事へのトラックバック一覧です: 一期一会:

« スパンティーク韓国隊隊長 キム・ヒョンイル | トップページ | 酒田市 小松屋 »