静寂の鳥原小屋へ2009
一昨年、昨年に引き続き、朝日連峰・鳥原小屋を訪問。
目的はもちろん、小屋番の鈴木正典氏との面会である。
昨年の記録
朝日連峰 静寂の鳥原小屋へ
一昨年の記録
静寂の朝日連峰 -ぶな峠から鳥原山をめざす-
登山道の踏査も兼ね、ルートは年毎に変えている。今年は白滝登山口から。
当ブログの読者の大多数を占める関東在住の皆様に御説明申し上げますと、古寺登山口からの比較的緩やかな登山ルートと異なり白滝登山口コースは、
「やまのぼり」をたっぷり体感できるコースでございます。(ジグザグっぷりにご注目。)
登山口からすぐ蒸し暑い樹林帯に突入。
シャツは汗に濡れ、袖から汗が滴となってしたたり落ちる。
真夏の樹林帯でハッとさせられる「青」。
すみませんが筆者は焼き鳥の種類しかわかりませぬ。
登山口(白滝林道の最終地点)からちょうど1時間30分で鳥原小屋到着。
彼方に朝日連峰の稜線、手前の森の中に鳥原小屋というメルヘンチックな風景。
小屋に近づくと、小屋下トイレ・水場の方から
「はい、おつかれさーん」と声をかけられる。
神社に参拝してから声の主に顔を合わせる。小屋番の鈴木さんだ。
一年ぶりの再開にお互い笑顔で挨拶。
早速、小屋の中で休憩させてもらう。
盛夏に訪れても、この小屋の中はとても涼しい。
ホットコーヒーを飲みながら鈴木さんと会話を楽しむ。
今年の話題はなんといってもツアー登山。
鈴木さんもアミューズ社のツアーには関わっており、ツアー登山全般についてお互いの経験をもとに討論。(山岳ガイド嫌いなどっかの遭難専門ブログや、当ブログより非人道的な台詞が飛び出す某大型掲示板に燃料投下したくないので、議論の内容はひ・み・つ)
話題は変わり、鈴木さんの奥様も私と同じ白滝コースから小屋に向かっているという。
しばらくして、鈴木さんの奥様が小屋に到着。初めてお会いするが、とてもチャーミングな素敵な奥様でした。
そういえば、鈴木さんとは目茶目茶マニアックなヒマラヤ登山の話はしても、女性の話をしたことは全く無い。
さぞ素敵な出会いがあったんだろうなあ・・・と一人妄想する。
奥様もあちこち出かけられている山屋ではあるが、月山はまだ登っていないという。
森敦の『月山』に影響を受け、月山は「とっておき」の山にしてあるそうな。
普段「午前中に月山登って午後から買い物かぁ~」などと軽く考えている自分の姿勢をちょっぴり反省。
朝日連峰・大朝日岳は相変わらずの大人気。
昨日は盆休みということもあり、大朝日小屋に200人近くが宿泊したらしい。
避難小屋たる大朝日小屋にはそんな大人数は収容できないため、小屋備え付けのテントを張り、非常的措置として小屋前に幕営となるパーティーもいたらしい。
大朝日岳にこだわらなければ朝日連峰も静かな山行を楽しめるのだが、やはり遠方から来られる方々にとっては外せないピークなのだろう。
「それに比べて・・」
と毎年ではあるが、鳥原小屋の訪問者数の少なさを鈴木さんは嘆いておられた。
でも私にとっては、この静かで綺麗な鳥原小屋が落ち着くし、それが魅力でもある。
他のパーティーが鳥原小屋にやってきた。
相変わらずテキパキとした鈴木さんの対応。
登山者のストックを集め、紐でまとめる。
出発時にスムーズにいくように、そして他パーティーと混同しないようにとの気遣いである。
その他、鈴木さんのホスピタリティは毎度のことながら参考になる。
「最近は小屋を訪問するどころか、素通りしていくパーティーも多いよ。本来、山やっている人間って、好奇心が強いもんだと思うんだけどなあ」
鈴木さんの一言に、最近の自分の登山に対する姿勢を反省。
あっという間の2時間が過ぎ、鈴木さんと素敵な奥様に挨拶して下山。
日本全国、朝日連峰にあこがれの登山者の皆様。
朝日連峰を訪れるのは今度が2度目というリピーターの皆様。
ぜひぜひプランに鳥原小屋泊をお取り入れください。
静かな朝日連峰が楽しめますよ。
鳥原小屋付近の湿原にて。
空には鱗雲とたくさんのトンボ。
登山道には力尽きた蝉の死骸。
暑い中にも、朝日連峰には秋の気配が漂っておりました。
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本日の行動食は、
山形市のシェ・ミオの焼き菓子。ナッツクッキー、チョコフィナンシェ、カフェステックケーキ。
蒸し暑い夏の樹林帯もチョコパワーで突破でござりまする。
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コメント
「カケス」ではないでしょうか?
羽の色はきれいですけど、悪声で(笑)。他の鳥の鳴きマネもよくするとか。
私、焼鳥はコリコリした砂肝が好きです。塩+七味で。
こちらは静かですね。
木曽駒と宝剣に行ってきました。もう大混雑でうるさくて、乗り継ぎのたびに順番待ちが○時間という有様。
観光地と化したところは、もうイヤ。
投稿: かもめ | 2009.08.17 14:46
re:かもめ様
ご教示ありがとうございます。
画像検索してみると「カケス」らしいですね。
どのサイトも揃って「鳴き声が・・・」(笑)
ちなみに私も砂肝・ナンコツ+塩派です!
(酒席で脂っこいもの受け付けなくなったのは歳でしょうか)
鳥原で出会った他パーティーの方のお話では、大朝日小屋では寝場所を巡って喧嘩に近いトラブルがあったとのこと(伝聞)
登山道の混雑も遠慮したいですが、こんな山上にまできて喧嘩しなくても、という想いです。
避難小屋という本来の目的から外れ、飯豊・朝日の小屋の登山客一極集中は無視できない状態にきていると思います。
投稿: 聖母峰 | 2009.08.18 23:44