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登山道のど真ん中に、鳥の卵が落ちていた。

Pa0_0980

頭上を見渡すが、鳥の巣らしきものは見あたらない。

Pa0_0979

卵を手に取ってみると重量感がある。
しかし、こうして地面に落ちてしまった卵はもう他の生物の餌になるしかないのだろう。

他の登山者に踏まれるのも忍びないので、登山道脇の岩場に卵をのせた。

普段、カミさんから頼まれて
「オラ、買ってきたぞ」
と無造作に冷蔵庫に突っ込む一パック大安売りの卵と違い、この山の中で小さな卵を手にする時の生命感というか、手に伝わる重さは何なのだろう。

卵を置いた後は、振り向きもせずに山道を進んだ。

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山岳ガイド日記」カテゴリの記事

コメント

なにか辻まことのような世界ですね。鼓動の聞こえるような山の緊張ある静けさが伝わる記述です。

投稿: pfaelzerwein | 2010.05.06 04:17

re: pfaelzerwein様

<<なにか辻まことのような世界ですね。

辻まこととはあまりに恐れ多い・・・
本当に突然、登山道の真ん中で見つけました。
生命感あふれる早春の山で、「卵」というこれまた生命感あふれる物体を手にしながら、もう「死」を運命づけられている事(私の乏しい知識では、地面に落ちた卵はもう孵化できないと認識しております)に、戸惑いと無常感のようなものを感じた次第でした。

投稿: 聖母峰 | 2010.05.06 23:08

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