私はクライマーではない。ハイカーである。(断言)
クライマーがリボルトや岩場整備をするように、ハイカーとして登山道整備に微力ながらでも協力したい。
飯豊・朝日を中心に、近年は行政・民間の山岳関係者が集い、登山道整備活動を展開している。これらの活動は広く門戸が開かれ、一般登山者でも参加可能です。
平成22年度朝日連峰保全協議会「三方境」合同保全作業のお知らせ by 環境省東北地方環境事務所
ウェブサイト 飯豊朝日連峰の登山者情報
さて今年の私、9月10月に予定されている保全作業に参加ができないため、せめて物資の荷揚げだけでもと考え、9月24日、平日に休みがとれたため急遽荷揚げ作業。
作業といっても、誰かが監督・指揮するわけでもない。
朝日連峰山麓の日暮沢小屋にデポされている整備資材を有志が勝手に取っていき、稜線にたつ竜門小屋に荷揚げするというシステムである。
世間は秋の連休、日暮沢小屋周辺は登山者の駐車車両でいっぱい。

100リットルザックに入るだけの植生ネット3巻を荷揚げすることにする。

超ウルトラスーパー久々にバカでかザック。とはいっても、ネット1巻2.5kg×3巻=7.5kgに最低限の個人装備が入っている程度、荷揚げと呼ぶにはおこがましい重さで日暮沢小屋を出発。
のんびり登山道を登り、冷たい風の吹く稜線へ。
もうすぐユーフン山頂というところで、ザックの雨蓋がピロピロと鳴る。携帯だ。
急いでザックを降ろし電話に出る。私が休みを取っているとは知らない某部署からの電話。

小朝日岳に大朝日岳がそびえる大パノラマを前に、冷たい風の中、汗ばむ体で降ろしたザックを机代わり、野帳のカレンダー頁をめくり、次に予定されている現場作業の連絡を受ける。
体は山モード、目の前は朝日連峰の大パノラマ、脳みそは一瞬にして仕事モード。
嗚呼、リストラ寸前不良社員、いつでもどこでも連絡とれるようにしておかなければなりません。
用件を終え、ふたたび脳みそものんびり山モード。
日暮沢小屋から3時間半、竜門小屋に到着。ここで小屋番を務める西川山岳会の遠藤さんに植生ネットを引渡し、暖かいコーヒーをいただく。温度計で測定すると、午前11時で外気温は7度。遠藤さんもフリースジャケットを着込み、小屋内ではストーブを焚いている。遠藤さんは明日からの保全作業を前に、小屋内で使うミニテーブルを製作していた。遠藤さんにお礼を述べて下山開始。
鳩山由紀夫氏の言動なみに軽くなったザックを背に、景色と植生を楽しみながらのんびり歩く。
ユーフン手前の小ピークで大休止。

本日の甘いモノは、小朝日・大朝日の稜線を背景にローソンのUchiCafeスイーツ・手包みパンケーキ レアチーズ。プラスチックのカプセル型で包装されているため、ザックにパッキングしても潰れず安心。
濃いめのコーヒーで一気喰い。
本日は曇り空でしたが、空気が澄んでいるせいか周囲は朝日連峰のパノラマが楽しめ、雲の間に鳥海山の山体を望むこともできました。

手包みパンケーキを食べていると、あっというまにガスが湧き出て稜線が隠されました。
山の神は女性ということになっているが、スイーツ好きなのか?
朝日連峰の稜線はもう紅葉の気配。

遠藤さんの話では、ここ数日であっという間に紅葉が始まりかけているとのこと。

稜線には、名残のマツムシソウ。

たった一株だけ、狂い咲き?のイワウチワ。

9月中旬の朝日連峰、まだまだ花はイケてます。ゴロビツ水場上部にて

すでに東北在住の登山者様のブログで掲載されてますが、今年もウエツキブナハムシの害はひどいです。ゴロビツ水場にて

昨年の今頃は多数のウエツキブナハムシを見かけましたが、今回はこの一匹だけでした。先日までの風雨で洗い流されたのでしょうか。

これも既に幾つかのブログで報告されてますが、ウエツキブナハムシの卵の跡。これはまだいいほうで、凄いのになると北海道の土産物屋にある「カズノコ昆布」なみにビッシリと張り付いている葉もあります。

紅葉登山で東北の山を訪れる皆様、どうぞ防寒対策はしっかりとしておいでください。
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