神泉の水(かみこのみず)
下界は好天なのに、標高が上がるとガスと風の世界。
早々に鳥海山から逃げ帰る。
まだ春浅く色彩に乏しい山麓を、キクザキイチリンソウが飾っています。
帰路、前から気になっていた集落、山形県遊佐町吹浦 女鹿(めが)に立ち寄る。
そこには、
鳥海山の湧水、神泉の水(かみこのみず)が沸いている。
画像をよくご覧いただきたい。
上方から沸いた水は、六段の函を経て流れている。
1段目・・・飲料用
2段目・・・スイカ等食品を冷やす用途
3段目・・・野菜・海草の洗い場
4段目・・・洗濯場
5段目・・・汚れ物・農機具洗い場
6段目・・・布オムツ洗い場
と決められていたそうです。(さすがに紙オムツの現在は6段目は使われてないらしい)
私が訪れた時は、地元のおばちゃんが採りたてのアオサ(岩海苔)を洗ってました。
豊富な神泉の水で洗い、最後に横に置いてある白いネットに入れ、すすぎを行い余分な水を絞ります。
アオサの緑色が綺麗でした。
登山の記録用に持ち合わせているデジタル温度計で測定すると、気温14.5度、水温11.4度。
湧水の沸き口を見守る石像。
山の中で環境保護を名目にやたらと手を加えられている湧水と異なり、生活に根ざした風景そのものが、鳥海山の「恵み」を実感させてくれます。
湧水という山の幸と、アオサという海の幸が出会う場所、それが神泉の水。
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