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それでも彼女らに大峰山の女人禁制を解く資格はない。

 もう6年前になりますが、紀伊山地・奈良県の大峰山における女人禁制を突破しようとする団体に関して記事をアップしたことがありました。

 大峰山の文化破壊を許すな!! 2005年11月2日

 大峰山、その後。2005年11月3日

 世間知らずの立命館大学非常勤講師・伊田広行を笑う。2005年11月4日

 読み返すといやいや若気の至りですな。
 とはいえ、内容を削除・修正する気はさらさら無いのですが。
 当ブログでは、ジェンダー関連の方でしょうか、この大峰山に関する記事については定期的にアクセスがあるようです。

 さて伊田広行氏を首謀者とする女人禁制強行突破「事件」から早6年、2011年3月にこのような本が出版されました。

Kusosayoku 『現代の「女人禁制」 性差別の根源を探る』 「大峰山女人禁制」の解放を求める会 編著 解放出版社刊

 編著名でおわかりのように、本書は大峰山の女人禁制に反対するプロ市民団体が刊行した書籍です。
 全278ページの内、大峰山に関する記載は冒頭の39ページのみで、あとはユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教における性差別、日本の土着文化における性差別の実態、公娼制度・「従軍慰安婦」、部落問題などなど「女性人権問題」の主張が全体を占めています。

 編著者である「大峰山女人禁制」の解放を求める会は、地元との話し合いを重視しているように書いておきながら、同書では
 
 大峰山の解放を否定する側の主張は「人間の自然権」を無視し、「大峰山」を「俗なるもの」に引き下げているのである。「女人禁制」は、彼らだけの「共同体の儀礼」なのである。

 と斬り捨てている。
 さらに山岳信仰の開祖といわれる役小角の存在意義に言及し、

 役小角は、「妖惑」によって権力・体制を脅かす側に生きたことになる。体制の維持を擁護するのではなく、そこから離脱し、自由に生きようとしたのである。そのような役小角が「女人禁制」を首肯するだろうか。否、否定するに違いない。

 実在すら疑問視されている「役小角」の心情まで代弁している筆者たち。
 いやいや、頭のいい人々には敵いません。

 地元との対話を標榜しながら、その実は自分たちの主張のみを強調し、相手の言い分を自分たちの立場でしか理解しようとしない。そのような態度で対話など可能なのでしょうか?

 大峰山の女人禁制に関しては、私の意見は6年前と変わらない。
 禁を解くのは、あくまでも地元の人々に委ねるべきであり、特定思想に取り付かれた外部の人間によって解かれるべきではない。

 この本を読んで思うのだが、登山道の下刈りや施設の維持を含め「山」というフィールドを維持していくために地元の人間が果たしている役割を、この「解放を求める会」の女性たちはどれだけ理解しているのだろうか?という疑問が沸く。

 山形県で私の好きな山の一つに、摩耶山という山がある。
 この山の女人禁制が解かれたのは太平洋戦争後、昭和20年代だ。米軍進駐による教育を含む社会変化もその一因だろうが、この女人禁制解放に関して、特に騒乱の記録はない。
 大峰山の女人禁制を巡る一連の騒ぎは、そのシンボリックな制度にヒステリックになった女性たちのパフォーマンスにしか思えない。

 大峰山の女人禁制は、いつかは解かれる日が来るであろう。
 繰り返すが、それは外部の人間の手に委ねられてはならない。
 あくまでも、山を長年守り通してきた地元の人々が決めるべきことである。

 最近は山ザルとかいう山に登る女性も増えてきたが、ウェアやギアのコーディネートもいいけど、こうした日本の山の背景に存在する社会問題にも目を向けてもらえればと思う。ま、消費者に媚びを売るしか知らない「アウトドアライター」やら軽薄山岳雑誌のオピニオンリーダーには、無理な相談でしょうか。

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This is YAMAGATA.

夜、実家の婆に呼び出される。
親戚からのもらい物の、おすそわけ。

Pa0_0000_2
タダです!
無料です!

Gk
美内すずえ『ガラスの仮面』の姫川亜弓なみに高笑いしながら、高価なサクランボのテレビニュースを見ていますだ。

わざわざスーパーでサクランボを購入して召し上がる大都会の皆様、どうぞ画像だけ見てくだされ。
我が家の面々は、味を見ますた。
This is YAMAGATA.

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【山は】 A Lonely Place To Die 【怖えーよ】

 2009年に当ブログで「山は怖えーよ」のタイトルで紹介した映画『Vertige』は邦題『デッドクリフ』として公開されたようですが、またまた怖そうな・・・あいや、楽しそうな映画をみつけてもうた。
 
Alonelyplacetodieonesheetposter
メリッサ・ジョージ主演、アメリカ・イギリス合作のサスペンスアクション映画『A Lonely Place To Die』。

 ストーリー
 来年のアイガー登山を控え、スコットランド高地に入山した五人の登山者。
 登山二日目、メンバーの一人が地面から突き出た換気パイプを見つけ、そこから叫び声を聞いた。
 五人が地面を掘り返すと、地下室から誘拐されたロシア人の少女を発見する。
 その少女を保護したことから、五人に殺人者の魔の手が延びる・・・・

 とゆーストーリーですな。
 まずは予告編をご覧下され。
 おおっというクライミングシーンとともに、予告編だっつーのに、次から次へとメンバーが惨殺されていきますです。

 なおクライミングシーン等含むメイキングビデオを含むサイトはこちら
(『The long weekend』というタイトルで公開される所もあるようです)
なお本映画はイギリスでは今秋公開予定。

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ANDY KIRKPATRICK 『PSYCHOVERTICAL』

Psycho 私がイギリスのビッグウォールクライマー、アンディ・カークパトリック(ANDY KIRKPATRICK)に関心を持ったのは、イラク戦争の傷痍軍人フィル・パッカーのエルキャプ挑戦に協力していたという記事を読んでからである。
 その人物像を知りたい。現場作業員生活で帰宅後は飯喰ってすぐ寝る生活ながら、細々と洋書を読む生活を続ける。

『PSYCHOVERTICAL』はアンディのビッグウォール回顧録である。
ヨセミテ、エルキャピタンのRETICENT WALL(Ⅵ 5.9 A5)ソロクライムの記録がワンピッチ毎に描かれ、そのワンピッチの記録の合間合間に生い立ち、冬壁との出会い、アルパインクライミングへの傾倒、アルプス冬季登攀、パタゴニアの記録が挟まれるという複雑な構成になっている。

複雑な構成とはいえ、その内容は破天荒かつユーモラスでぐいぐい読ませる内容である。
一般読者向けに単独登攀(Z式)のやり方が詳細に記載されているのだが、アンディは単独登攀の方法を習得するため、仕事帰り(アンディの仕事は登山用品店勤務)、暗闇の中、雨の中、石切場で多くの時間を割いてトレーニングしたと短く述べている。
 単独登攀は登り返しのため、非常に手間がかかることを述べた後に、こうも述べている。

 「This was what I wanted. I wanted it all. All the good. All the bad. To say it was all mine.」 

 外国ではフリークライミング、アルパインクライミングなどというカテゴライズはない、などとロクソノ誌あたりで私も洗脳されかけていたが、アンディは本書の中ではっきりと「Alpine climbing」という言葉を使い、クライミングを始めた頃からAlpine climbingに憧れ、イギリスの生んだ名クライマーに憧れ、自身もalpinistになりたい、と書いている。

 さて、一人で練習を重ねた単独登攀でもロープのクリップ忘れなど結構致命的なミスを何度もやらかしているアンディ、初めてのヨーロッパアルプスは「女友達の彼氏」というツテで知り合ったパートナーとドロワット北壁冬季登攀に挑む。
「ロープ張ってくれ!」
と叫ぶパートナーに対し、
「う~、まだビレイしてないんだ・・あんま言いたくないんだけど・・・」

とゆーやりとりがあり、少なくともアルプス初挑戦では機転の効くクライマーではなかった。
もっとも、冬のドロワットという一級のルートに挑む割には、アンディ本人いわく「アイスクライミングはしたことない、地図上でアルプスがどこにあるのかもわからん」という、ハチャメチャな具合なのだが。

 しかしシャモニに下山後、パートナーと別れて一人になった際、かろうじて知っているフランス語でカフェでコーヒーを注文した際、カフェの店主からコーヒーを差し出され、こう告げられる。
 「There is no charge for Alpinists.」

ALPINISTSという章はこの台詞で終わっており、アンディの感想は書かれていないのだが、行間にアンディの喜びを感じるのは私だけではあるまい。

その後アルプス冬季登攀ではフレンド稜(登山靴のアウターを落っことしインナーで登る)、勤めている登山用品店の店主から冬季ドリュ北壁に誘われるが店主のシュラフにストーブの火が燃え移るなど、決してスマートではない何か「やらかしている」記録が綴られているのだが、そうした中でアンディは着々とアルパインクライミングの世界へと進出していくのだ。

 そう、本書の主軸となるRETICENT WALLの記録よりも、アンディがアルパインクライマーに成長していく姿が抜群に面白いのである。
 アンディがパソコンを覚えたのはだいぶ遅く、登山用品店に勤めるようになってから。
 クライミングの記録を原稿にするため、である。しかも自分で買ったわけでなく、彼女の親のお下がりのPCで、マイクロソフトのワードを使い始める。
 ワードについている「スペルチェッカー」にえらく感動しているが、それでもなおアンディの書く文章はスペルミスがあまりにも多すぎたらしい。
 何度も何度も、彼女から、上司(登山用品店の店主)からダメ出しされながら原稿を仕上げ、アメリカのClimbing誌に発送する。
 なんとClimbing誌の編集長マイクル・ケネディから採用通知の返信ファクスが届く。マイクル・ケネディからのファクスにも、「いくつかスペルミスはありますが・・・」と書かれていたというオチがついているのだが。 

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アンディ・カークパトリック近影

 そう、有名クライマー、第一線で活躍しているクライマーだからといって天才的だったわけではない。
 ハチャメチャな失敗を繰り返し、経験を重ねて強力なクライマーになっていく姿が描かれている。

 あ、ちなみにパタゴニアの記録写真、食料調理中の姿のキャプションに
 「Most Alpinists just do it for the food and the sex」
 て書いてあるのは、おじさん好みだぜ。

 なお本書は2008年のBORDMAN TASKER PRIZE を受賞している。(チョモランマ北東稜で行方不明になったピーター・ボードマン、ジョー・タスカーを記念して設けられた、優れた山岳書に贈られる賞)

 アルパインクライマーへの道を邁進するアンディはこう語る。

 「I was never a great climber, but I had passion, and was embarrassingly keen.」

 本書は若いアルパインクライマーに強くお勧めしたい。
 世界で活躍するクライマーが皆、天才だったわけではない。
 何度も何度も失敗しながら、ひたむきに自分の目指すクライミングを目指す姿が、本書にはある。

参考ウェブサイト
 雪山大好きっ娘。+ 『Off the Wall』
 (アンディ・カークパトリックの講演会のDVD 予告編が動画でご覧になれます)

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福島の登山者の皆様へ

 福島でガイド活動されておられる、登山ガイド事務所 山旅工房とうほくトレッキング主催で下記内容の講演会が開催されます。

20110621m

日程:6/28 MAXふくしま4階AOZ  18:30~20:00
    6/29 郡山市労働福祉会館  18:30~20:00
定員:各会場50名
参加費:無料
講演内容:60歳からの百名山
      放射線量数値の山域は
      登山を継続し健康生活
      百名山に挑戦

緊急企画:飯豊連峰全山縦走
 期間:9/10~9/14
 場所 飯豊連峰・三国岳~飯豊山~杁差岳縦走
 参加費 35,000円宿泊、交通費別途
 対象:~70歳までの健康で元気な登山者
主催:登山ガイド事務所 山旅工房とうほくトレッキング


 講演内容の『放射線量数値の山域は』はちょっと注目ですね。
 福島県内外の登山者の皆様、お気軽にご参加下さい。

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「山開き」にどんな意味があるのか?

日曜から宿直当番で会社に出勤。
それから現場作業で月曜を過ごし帰宅してみると、日本野外教育学会の学会誌「野外教育研究」第14巻第2号が届いていた。

 原著論文では、当ブログで以前にも取り上げた太田和利氏らのグループによる『登山者に対する環境教育の効果に関する検討』が目を引く。
 内容は、南アルプスの登山者らに対して一定の「環境教育」を行い、その成果について考察したものである。

 私がなんで太田氏らの研究に着目しているかというと、登山界や山岳関連メディアでよく用いられる、「一般登山者に対する啓蒙」「アピール」「教育」といった、一見前向きながらその実体は実にあやふやな表現について、太田氏らは実際に登山者に対し環境教育を施し、その成果について具体的に検討・研究しているから。

 この研究における「環境教育」とは、南アルプス仙丈小屋、馬の背ヒュッテの協力を得て、宿泊利用者に対して20分程度の山岳環境問題に関するレクチャー、質疑応答を行ったもの。論文中では「環境教育としては時間が短いと考えられるが、これは疲れている登山者に配慮したためである」と述べているが、登山中の登山者に対しては20分程度なら適切な時間配分ではないだろうか。
 調査結果に関しては原著論文を参照いただきたいが、環境教育の結果、山岳環境問題に対する「危機感」「責任感」の促進に対しては効果が認められるが「負担感の軽減」に対する効果は大きくなかったという点は注目に値するだろう。
 論文では繰り返し、環境に配慮しない行動=環境リスク行動は社会的に「かっこよくない」というイメージに対して働きかける環境教育が必要と延べ、それが結語となっているが、さて東日本大震災を経て社会的に「環境」が意識されている今、山岳環境問題においてもどのように登山者の意識が変容するか、興味がある。 

 ところで「野外研究教育」の本号ではもう一つ、調査・実践報告という形式で『高原山山開き参加者に対する意識調査』という興味深い一文が掲載されている。
 これは栃木県に位置する高原山(1794m)の山開き参加者に対してアンケート調査を行い、その結果から「山開き」という行事そのものの意義について考察した調査である。
 惜しむらくはアンケート調査の有効回答数が33名と母数が少ないことなのだが、「山開き」という行事には山麓の地域環境・生活といった地域文化に触れる教育的役割以外に、自然環境を保護育成する意欲を高める効果があると結論づけている。

 短くない登山経験の中で、まだ「山開き」行事に参加した経験の無い私は毎年「山開き行きたいよ~」とぼやいているが、山開きというと地元山岳関係者のジジイの集まりといったイメージがあるのも事実である。(え?僕何か失礼なコト書きました?)
 「山開き」という行事は一般登山者に対してもっと有効に働きかける可能性を秘めた行事ではないのか?そう考える私にとって、前述の報告は短いながらも興味深い報告でした。

 ちなみに月山山開きというキーワードで検索して当ブログを訪問される方がいらっしゃいますが、山形県・月山の山開き(月山開山祭)は毎年、曜日に関係なく7月1日に開催されます。機会のある方はぜひおいで下さい。

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花街道

朝日連峰へ。
ゴロビツの水場は、まだ雪渓の下に埋もれている。

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水場を過ぎて間もなく、青い空に新緑、そして黄色のリュウキンカの絨毯。

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登山道の地面は、落ちた花で満ちている。

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清太岩山への急登を過ぎると、初夏だというのに地面は桜吹雪。

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見上げれば、初夏のミネザクラが花盛り。

梅雨の中日、
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このお方もいかに天候が良かったか、身体で表してますな。


朝日連峰・日暮沢からの登山コースでもっとも好きな、急登を登り切ったところ。
登山道の両側から延びた枝が、良い日陰を作ってくれている。
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先日まで続いた出張の疲れだろうか?
地面に映える無数の木漏れ日の光が、沢山の落ちた花びらに見えた、休日の昼。

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私の西域、君の東トルキスタン

Sei 『東トルキスタン』
タイトルのこの言葉を、読売新聞一面下の書籍広告に見かけたとき、絶対に読むべき本と思っていた。
 その広告を見かけた翌日には、山岳ジャーナリスト柏女史のツイッターに同書に関する書き込みがあったことは、さすがである。

 漢族である著者・王力雄氏が綴る体験談は、近代~現代中国史の闇を照らすものである。
 え?
 闇でしょ?
 投獄まで経験してもなお、東トルキスタン問題を追う王力雄氏の同書は、まさにアカが書きヤクザが売りバカが読む朝日新聞の元記者・本多勝一氏言うところの立派なジャーナリスト、一級のルポルタージュである。
 もっとも、日本の大手メディア関係者には絶対に書けない内容であるが。

 分厚い本ではあるが、王力雄氏の体験談という形式をとっていること、そして馬場裕之氏のこなれた翻訳が非常に同書を読みやすいものにしている。
 本書で綴られるウイグル自治区における漢族優遇、少数民族迫害の実例の数々を挙げることは、もはや意味がない。なぜなら、それは今もなお中国共産党の共産主義者が手を変え品を変え周辺諸国(日本含む)に仕掛けている
行為に他ならないからだ。
 むしろ注目すべきは、王力雄氏というフィルターを通してチベット問題までも語られていることである。

 監修・解説を担当した作家・劉燕子氏や王力雄氏が語るように、ウイグル自治区の紛争は「パレスチナ化」の可能性があるだろう。しかし彼らが続いて語るように、「それが日本人も看過できない」とは私は残念ながら思わない。
 ウイグルで何人虐殺されようと、(今の)日本政府や日中友好協会のエラい人々、イラク戦争やアメリカ政府にはやたらと反応するアウトドアライター井上某のような平和主義の人々が反応することはないだろう。

 私は自論としてチベット問題やウイグル問題を解決するには、もはや海外からの外圧は共産党独裁国家・中華人民共和国には力を持たない。チベットとウイグルの若い世代、そして中国人の若い世代が自ら解決する以外に無い、と考えている。
 この本を読んで得られた最大の成果は、王力雄氏という民族問題研究者の存在を知ったことである。

参考ウェブサイト 集広舎 新刊案内 - 私の西域、君の東トルキスタン

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感謝されない靴

海外、特にアメリカのクライミング雑誌の広告って、毒があるけどパンチの効いた広告多いよね。

これって、ロクソノ誌でも見覚え無いから日本では未公開でしょうか?

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スポルティバの登山靴の広告ですが・・・

広告全体の画像はこちら↓

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凍傷でスネから上は真っ黒になろうとも、靴履いてる部分は平気ですと言いたげな広告(笑)


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祈りの山 宝満山

 約4週間にわたる秋田出張もようやく終了。
 下っ端作業員の私も家族の待つ自宅に帰・・・・・るわけはなく、検索したい資料があるため会社退出後はまっすぐ山形県立図書館へ。
 新刊本コーナーにて目を引いたのが、財団法人太宰府顕彰会編著、海鳥社刊『祈りの山 宝満山』

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 思えば一昨年前の2009年春、北九州市に長期滞在した際に訪れた宝満山英彦山は、山もそこに住む人々も、厳粛な雰囲気が感じられてとても良い印象を受けました。
 東北・山形の月山にてガイド活動に関わる自分が述べるのもナンですが、歴史と山岳信仰に関心のある方には、北九州の山々も自信をもってお勧めします。

 この『祈りの山 宝満山』は、コースタイムやアプローチの紹介に欠けるなど登山ガイド本としては貧弱ですが、全頁が上質紙と豊富な写真で構成され、山麓、そして登山コースにある要所要所の由来や伝承、四季折々の風景が網羅されています。
 まさに宝満山のあらゆる「表情」を掲載した本で、これからおでかけの方にはお勧めの本といえるでしょう。

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発 電 鍋

発電鍋、といっても別にレシピではござりませぬ。

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熱モジュールによって、早い話、たき火でもガスコンロでも、お湯さえあれば発電できるというギアです。

東日本大震災をうけて、ベンチャー企業の株式会社TESニューエナジー社が開発した製品。
USBで作動する機材なら充電可ということで、スマフォなら約3~5時間で充電可というスペックで販売価格は23000円。

参考ウェブサイト 株式会社TESニューエナジー社 

 しかしこのネタ、日本のマスコミで報じられたのは6月上旬なのだが、ほとんどタイムラグもなく中国のアウトドアサイトのギア紹介コーナーでも記事になってたな。なんだかんだと反日を叫んでいても、日本のアウトドアギアに対する関心は高いようです。

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花と龍

諸般の事情で月曜休み。
平日休みの時は、普段出張が多いぶん、息子を幼稚園に連れて行く役割は私が担う。

息子を幼稚園に見送った後、少し時間も遅いので、蔵王温泉側から龍山(りゅうざん 1362m)に登る。
龍山は蔵王温泉の裏山ともいうべき、もともとカルデラ火口底に位置する蔵王温泉街に対し、火口壁にあたる山である。
山形市街からは西蔵王高原を挟んで壁のように見下ろす山であるが、その近さゆえ、高校山岳部以来登ったことは無かった。

蔵王温泉街に「龍山トレッキング」などと宣伝文句が書いてあるわりには、草むらにひっそりと一本の道標が立つだけの登山口から登る。
アプローチの蔵王スキー場・龍山ゲレンデは地滑り対策工事の真っ最中、さらにチェンソーのエンジン音が響き、平日で静かな登山をというもくろみは早速に裏切られる。
登山道を進むとチェンソーの音は聞こえなくなり、そのかわりにハルゼミの声が賑やかだ。

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アカヤシオの赤い色が、初夏の緑に良いコントラスト。

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以前に月山でブナ林ガイドをやっていながらお恥ずかしい話だが、カエデの花って意識するのは初めてのような気がする。

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山麓ではまだ丸いつぼみだが、中腹以降から登山道を彩る、私の好きな花マイヅルソウ。

思いがけず花の多い龍山、やがて頂上へ。
山頂は多くの灌木が生えているが、頂を取り巻くように道があり、周囲360度の眺望が楽しめる。
本日は曇天だが雲の位置は高く、周囲の山々が良い眺めである。

本日の和菓子は、
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秋田の伝統菓子、唐土庵いさみやうす焼きもろこし

 私は「もろこし」のパサパサ感があまり好きではなかったのだが、この薄焼きもろこしはその薄さのために口溶けが良いので山でも美味しい。この菓子を知ったきっかけは、以前出張で滞在していた仙台の日本茶カフェ「道草屋」でお茶うけに出されていたものを食べたから。
 普段はコーヒー党の私も、本日の龍山山頂では焙じ茶にて和菓子タイム。
 
 近くて良い山。
 頂上で焙じ茶を飲みながら、あらためて良い山に出会えたことに感謝する。

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龍山の登山道では出会えませんでしたが、蔵王スキー場某所で見つけたベニバナイチヤクソウ。「半寄生」植物のため、人工的な栽培が困難な花らしいです。
薄暗い木々の間のピンク色が鮮やかでした。

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【日本山岳遺産基金】宮城県の高校山岳部・ワンダーフォーゲル部の装備支援 支援者募集のお願い

 表題の件につきまして、ヤマケイオンラインNEWSにて宮城県被災地各地の高校山岳部・ワンダーフォーゲル部支援の呼びかけが行われています。

 未使用の装備品を希望、寄付金は受付不可など条件がありますので、支援ご希望の方はぜひ詳細を下記記事にてご確認ください。

【日本山岳遺産基金】宮城県の高校山岳部・ワンダーフォーゲル部の装備支援 支援者募集のお願い ヤマケイオンライン2011年6月10日

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秋田日記6/6~11 夏が来る

6月×日
 今週もずっと現場作業の日々。
 旅館には宿泊者用の秋田魁新報が置いてある。帰りにみんなでコンビニに寄るので、そこでは産経新聞を買い、毎日2紙チェック。
 ここのところ、秋田魁新報紙では連日にわたって「山開き」の報道。
 山にも行かず現場作業の日々の私にとっては蛇の生殺し状態。
 先日は秋田駒、本日は虎毛山の山開きの報道。
 その他、鳥海山山麓に幾つかある湿地帯でも「湿地開き」で植生を楽しむ登山者の姿を新聞で知る。

6月×日
 作業現場のすぐ近くには、その町内の公民館がある。
 夕刻、現場も終了。
 さあ帰ろうというところで、トコトントコトンと軽快な太鼓の音。
 地元の子供達が集まって、夏祭りだろうか?太鼓の練習をしている。
 こうして伝統芸能って生き延びていくんだなあ、と眺める。

6月×日
 夕刻、今日も現場は終わる。
 現場から宿までは車で20分ほどかかる。
 移動途中、某大手企業の敷地内で「竿燈まつり」の練習であろう、写真やテレビでおなじみの巨大なサオに提灯の「竿燈」をみんなで支えている風景を車窓から目撃。
 あの竿燈、「練習用」なのだろう、提灯がどれもボロボロだったのが練習の苦労を忍ばせる。
 夏は近い。

6月11日
 諸般の事情で山形に一時帰宅。
 秋田の現場作業が始まった頃、水田は田植えが終わったばかりで、水田に映える山並みが美しかった。
 あれから三週間近く、稲も成長が進んでいた。
 夕方も遅く山形到着、工場で資機材のとりまとめを終えてようやく帰宅。
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 自宅のプランターのイチゴもすっかり大きくなり、食卓にあがっていた。

 帰宅して少し横になり、そのまま睡眠はとらずに溜まったメール・郵便物処理、さらに管理している某山岳団体のブログを更新、別の山岳団体のウェブサイトに久々に手を入れる。HTML文をシコシコ書き換える、もはや懐かしい作業。兼業ガイドにとっては深夜がワークタイムであります。

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月月火水木金金

今週も現場作業の日々。
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山から離れてるとガイドに必要な感性も退行していくような気がする。
現場作業が続く時には古典を読む。

現代以上に自然が満ちあふれ恐れられていた時代。

現代ほど通信・コミュニケーションのツールなど無かった時代。

そんな時代を生きた人々の心の襞に触れるのも、おべんきょうのひとつ。

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山ガール 私も脱がされた

14996m
昔こんな↑写真集をワクワクしながら見ていた好色エロ爺クライマーの皆様、こんにちわ。
今回は韓国から、登山靴を脱いだ人々のお話でございます。なにやら若い女性登山者も靴を脱いで山に登るとのこと、その実態やいかに。

【話題のグループ】素足山岳会 by 月刊「山」2011年5月号

以下引用開始
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【話題のグループ】素足山岳会
文:キム・キファン記者
写真:キム・スンワン映像メディア記者

“裸足で登山すれば、身体と心が元気になりますよ!”

 春の気配がはっきり感じられた4月上旬の週末、坡州(パジュ)心学山の麓に人々が集まる。 リュックサックを持った山岳会会員たちだ。 ところで心学山は山岳会の登山対象とするには規模が小さい山だ。 海抜192mに過ぎない低山である。 しかし彼らにとって心学山はソウル近郊で探すことができる、人気登山スポットだ。 登山道がやわらかくて裸足で登りやすいためだ。

 心学山駐車場に集まった彼らはSNS「青い木 素足山岳会」の会員たちである。昨年9月に開設されたこのインターネット同好会の会員は500人程度。日数が経つにつれてますます会員数は増加している。 素足歩きに対する関心がそれだけ高まっているという証拠だ。

 このSNSを開設したナミョヒョン(HN熊足の裏)氏は、腰と膝の調子が悪くて素足登山を始めた。知人(現ソウル地域リーダー、アドゥバンニム)の勧誘がきっかけだった。 彼は素足登山を始めてすぐに日常生活はもちろん、運動まで自由に楽しむことができるほど体調が良好になった。彼は奇跡のような素足登山効果を共有するためにSNSを作ることになった。

「素足登山は靴を脱いでいくことが前夫人日常的で自然な行為です。 だが、始めることが容易ではないという点が問題です。 他の人の視線が気になり、一人で始めることは負担になって恥ずかしいものです。 しかし大勢で一緒にすれば、そのような問題を克服できます。 私たちが集まることになったのも、その理由が最も大きいです。」

 素足歩きのもう一つの障害は負傷に対する心配だ。 舗装道路と異なり、山道には少なくない障害物が残る。 突び出した石や木の根はもちろん、鋭い異物によって負傷する心配がある。 だが、素足山岳会会員たちはそのような憂慮は取越苦労に過ぎないと口をそろえる。

「素足だから気を付けますが、足の裏をケガする場合は殆どないです。 自分たちどうしで‘豆’と呼ぶ小さい石を踏みつけた時にはだいぶ痛いですが、負傷まではしません。とがっていた石や木も別に問題にならないです。人間の足の裏が持つ防御力は本当にすごいです。」

 登山口で簡単な体操でからだをほぐした会員たちは、靴を脱いでリュックサックにぶら下げて山道を歩き始めた。 林の中に続く土の道はやわらかくて広かった。 こちらを登山ルートに選んだのは裸足で歩くのに適した環境のためだ。 山が低くて2時間程度で登山を終えることができることも、選択した理由の一つだ。

「心学山はすでに三回目ですね。 皆が満足できるコースを探すことが容易ではありません。 一度行ったところをまた探すことが多いです。 ソウルでは清渓山(チョンゲサン)、牛眠山(ウミョンサン)、道峰山(トボンサン)、北漢山(プッカンサン)、安山(アムジャン)などを主に行きましたし、時々は地方の良いところも訪問しています。」

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▲ 1 「私たちの足をみせてあげます!」青い木素足山岳会会員たちが心学山で記念撮影をした。 2リュックサックに靴をぶら下げて歩く素足山岳会会員。  3登山口で会員たちが登山のために靴を脱いでいる。

素足登山は運動効果が1.5倍以上

 裸足で歩くのに良い山として大田(テジョン)、鷄足山(ケジョクサン)の黄土の道を推薦した。特に初心者や幼い子供がいる家族に最高という説明だ。裸足で歩くことは予想以上に大変だ。靴を履いて歩くことの1.5倍を超える運動効果があるほど体力消耗が激しい。それで同好会登山は普通2時間を少し超える山行で終える。 この日も心学山は頂上を越えて稜線を進んだ後、周回コースを歩いた。

「裸足で山道を行くとすれば用心深くゆっくり歩くほかありません。 一般山岳会は誰が速く行くのかが取りざたされますが、私たちは速度には関心がありません。 征服ではない、自然との親睦が目的です。 会員達どうし互いに配慮して、遅れた人々を待って一緒に行きます。 若い女の方が多いことは登山に負担がなくて雰囲気が良いためでしょう。」
 健康関連の集いだと中年以上の高齢の人々が主体となるというイメージと違い、この山岳会は30代前半の会員が主体となっている。似た年齢層の会員が登山参加者らの3分の2を占める。毎週欠かさず参加する若い女性会員たちもいる。一言でいえば「熱いファン」が多い集団だ。

 真冬の積雪期を除けば毎週定期登山をする。 普通10~15人が登山に参加するが、多い時は20人を越える会員たちが裸足で山道を歩く。 一度登山に参加した会員数は70人を越える。 彼らがグループを作って登山する時、周辺から驚かれたり心配されたりというよりも、「素足が健康に良いなら私もしてみたい」とうらやましがられる反応が多い。

「女性の参加率が高いのは、多分素足の効果をはっきりと感じているためでしょう。 便秘や手足の冷えといった症状は直ちに改善されるのを感じることができます。 裸足で歩いたら夕方には身体がほかほかと感じられますが、これは血流の循環がうまくいくためです。 こういう効果を経験した女性の方は自ずから素足歩きマニアになります。」

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▲ 1素足山岳会会員たちは石畳の道、土の道、階段を区別せず歩く。2会員が心学山山行を終えて泉で足を洗っている。 3若い女性会員たちが裸足で山道を歩いている。

「山に登っていたのは昔からですが、素足登山を始めたのは3年前からです。 今まで裸足で歩いた累積距離は800kmを越えます。 悪天候と冬季を除いてほとんど裸足で登山するので1年に300km程歩いています。 健康ために心配して見たことがなくてからだが良くなるかはよく分からないでしょうね。 だが、心の苦痛を勝ち取るには確かに効果がありました。 ある程度、距離を歩けば修業に励むような気持ちで無念無想の心境になります。 多い時は20km以上を歩きますが、距離が遠いほどますます足が痛くなります。 初めには痛みが1週間続きましたが、今は適応したためか靴を履けば大丈夫です。」

 青い木素足山岳会は素足登山の肯定的効果を多くの人と共有するために作ったグループだ。 だが、むやみに組織が大きくなるのを望まない。 理想的であることは素足歩きのメリットを分かちあえる小さいグループが増えることだ。 素足登山が普遍化すれば私たちの社会の健康水準が高まることは自明である。インターネット上の同好会だが彼らが追求する目標はこのように大きくて高い。 より多くの人々が裸足で山に登るその日まで、彼らの活動は休みなく続くだろう。
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以上引用おわり

 文中に出てくる安山(アムジャン)はソウル地下鉄3号線ムアクジェ駅からほど近い山岳地です。なんで知ってるかというと、この安山は岩場が豊富で、私が通った登山学校の教習所にもなっていたから。アプローチが良いのでハイカーさんも結構いらっしゃったことを覚えています。

 さすがに素足で登山という経験はありませんが、昔々、沢登りの後にワラジを脱いで地下足袋で稜線の山道を歩いたときの「驚き」は新鮮なものがありました。
 山道ってこんなに柔らかいのか、という驚き。
 そして普段履いている硬いソールの登山靴では気がつかない、足裏という感覚器官。

 登山靴の硬い靴底は、たしかに人間の足を護るという点で強力なツールですが、そのかわりに足裏を通して伝わる「感覚」を失っているのではないか、と考えさせられました。

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