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ククチカ、メスナー、二人の「博物館」。

夏休み。
昆虫好きの息子(幼稚園年長)を連れて山形県立博物館を訪れる。
ちょうど山形県鶴岡市にある「アマゾン記念館」の協力で世界の昆虫展をやっていた。

虫好きの息子から質問攻めに遭う。
「世界でいちばんおおきな蝶はっ?」
「世界でいちばんおおきなバッタはっ?」
「世界でいちばんおおきなカブトムシはっ?」

そこは世界の昆虫展と題した展示会だけあって、世界一大きな虫の標本はばっちりそろっていた。

「ほらほら、これだよ」
と、ドヤ顔で息子に標本を見せる私。

そして息子の決定的質問。

「生きてる虫はいないの?」

そう、息子はピンに串刺しにされた虫よりも、生きている虫が見たかったのでした。
とほほ。

さて、ポーランドのクライミングサイトをチェックしていると、偉大なクライマーの名前がタイトルに出ていました。

Izba Pamięci Jerzego Kukuczki
(イェジ・ククチカ記念館)

 ポーランド南部、チェコ、スロバキア両国国境にほど近い田舎町Istebnaにあるククチカの実家に、イェジ・ククチカ記念館はあります。
 ククチカの未亡人セレニ・ククチカ(Celiny Kukuczki)と、ご家族が運営している小さな記念館です。
 偉大な高所クライマーの記念館は、このような慎ましやかなものでした↓
119904_2

119905
 その素晴らしいクライミングを讃え、オリンピック委員会から授与された銀メダル。
 ククチカの成し遂げたクライミングの数々。
 日本に紹介されているのはヒマラヤのめぼしい成果だけとはいえ、当時から商業主義にまみれた五輪のメダルよりもククチカのクライミングは輝かしいものだと思うのは、私だけではありますまい。

 引用記事の筆者Jerzy Porębskiは、未亡人Celiny Kukuczkiに招かれ、その記念館を訪れた感想として、世界的な伝説のクライマーの記念館としてはミスマッチともいえるささやかなものであること、海外の人々にも訪れてほしいこと等を述べています。

 そして一方。
 最近、映画「運命の山」が公開されたからでしょうか。
 今更ながら「ラインホルト・メスナー」の名前がネット上を跋扈してますが、そのメスナー爺さん、「メスナー山岳博物館」を創設してたんですね。

"Mein 15. Achttausender": Reinhold Messner und das Messner Mountain Museum by Bergleben.de2011.8.3

 こちらはメスナー個人の記念館という性格ではなく、山岳文化全般を取り扱った博物館のようです。まあメスナー爺さん個人の経験に加え財力・人脈にモノをいわせたんでしょうな。展示品も充実しているようです。

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メスナー山岳博物館・展示品の一部

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メスナー山岳博物館・展示品の・・・なぜに大仏と狛犬が????

 「前人未踏」「極限」という言葉がふさわしい二人、その彼らの「博物館」はそれぞれ非常に対照的であります。

 山屋として彼らの業績を称えようとするならば、まずは彼らの業績を記憶し、語り継ぐことでしょう。
 どっかの似非クライマーや某軽薄山岳雑誌の編集者のように、ろくに先人の記録すら学ぼうともしないのは、論外です。

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コメント

お世話になっております。

メスナーが作った博物館はこれで 5つ目だそうです。

参考までに。
http://vimeo.com/27652019

投稿: えのきど。 | 2011.08.13 18:44

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