中国の環境保護映画、『深呼吸』
久々の中華芸能ネタ。
あの中国で、 あ の 中 国 で 、環境保護の記録映画が制作されていました。
タイトルは、『深呼吸』。
予告編の動画はこちら↓
内容は、中国はもちろん世界をとりまく異常気象、温暖化を主軸に、中国各地でロケを重ね、人々の生活から環境問題を取り上げた内容になっている、だそうです。
ポスターには、乾ききった大地を背景にした別バージョンもあり。
この映画、妙~に中国メディアの取り上げ方が「浅い」ですなあ。
もちろん皆様ご存じのように、中国においては映画を作る側も、それを報道する側も、共産党当局の息がかかっているのは明白なワケですが。
それをさしひいても、中国メディアではこの映画制作発表に関してはあっさりとした取り上げ方でした。
映画ポスターでチョモランマを背景にしていますが、ヒマラヤの気候変動(氷河消失)に関して日中合同登山でおなじみのペンパザシ氏が出演、それでようやく検索にひっかかり、この映画の存在を知った次第でした。
环保纪录片《深呼吸》亮相 直面中国气候危机 by mtime.com 2011.7.15
監督の付勇 氏は日本でもおなじみの衛星放送・鳳凰電視台のディレクター、2008年公開の記録映画『郎朗的歌』で翌年の第13回中国電影華表奨を受賞した監督です。
ちなみに記録映画『郎朗的歌』で取り上げられた郎朗(ランラン)氏は世界的なピアニストで北京五輪でも演奏、日本映画「のだめカンタービレ」で上野樹里の演奏を吹き替えていた方。
ちなみに、郎朗(ランラン)氏にはこんな話題もあります↓
レクイエム演奏を拒んだ中国人ピアニスト郎朗 英国で失態 (Youtube)
(ま、法輪功系メディアの新唐人テレビというのは気にするな)
監督の付勇 氏も決して反体制派ではないわけで、要は中国共産党のコントロール下にある「中国の環境問題」ってやつが見られるわけですな。
この映画製作にあたっては、東北地方で50年ぶりという零下50℃の低温、100年ぶりという雲南・貴州省の大干ばつ、三大河川の源流地域・玉樹地区での地震など、様々な天災・アクシデントに見舞われての撮影だったそうです。
さらにトンデモなアクシデントとして、撮影隊が未確認飛行物体UFOを目撃・撮影するというオマケまでつきました。
↑撮影隊が目撃したUFOの画像
撮影隊がUFOに遭遇したときの動画がなぜか流出してたりする↓
私の退化した中国語能力では「4つ見えるっ!」「2つだ2つ!」とスタッフがコーフン気味に話しているのしか聞き取れませんな。
映画試写会では、このUFO目撃が人類は宇宙の中で孤独な存在ではないことを示し、常に大自然に畏敬の念を抱かなければならないと監督の付勇 氏がスピーチを締めていたとか。
共産党独裁支配下の中国では、真実よりもUFOの方が簡単に目撃できるのかもしれません。
ま、それはさておき共産党の制限下で、現代中国の環境問題がどこまで描かれているのか、
そして急激な経済発展を果たしている中国で、人々の暮らしがどのように変化しつつあるのか、とても興味深い映画ではあります。
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