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初冬日記

11月某日
 山形で有名な岩場が見える山奥でしばらくお仕事。
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 すぐそばに湿地帯。
 蒲の穂がたくさん生えている。

 今年は縁あって野草・雑草の類についていろいろ調べていたが、「蒲の穂」に生える「綿」は江戸時代には布団の綿の代用として利用されていたらしい。
 先人の知恵には、頭が下がる想い。

11月某日
 冬近し。
 平地よりも標高が高い現場は、
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 初氷も早かった。

11月某日
 私が勤務する現場作業部隊が詰める工場は、大型車両が毎日通過する。
 ふと気が付くと、
Pa0_0002
 舗装された駐車場には、クルミの殻がたくさん落ちている。
 ここは工業団地で、クルミの木など生えていない。
 
 カラスの仕業である。
 不定期に車両が通る道路よりも確実に、しかも大型車両が通る工場敷地を狙ってクルミの実を落としたものであろう。
 カラスの知能の高さについては人間に次ぐ、という説も最近見聞きしたが、なるほどと思われる。

12月某日
 テュリャテュリャテュリャテュリャリャ~
 月曜日は現場に出かけ~
 火曜日は現場に出かけ~
 水曜日は現場に出かけ~
 木曜日は現場に出かけ~
 金曜日は現場に出かけ~
 土曜日は現場に出かけ~
 日曜日も工場に出かけ~
 友達よこれが私の一週間の仕事です~

12月某日
 土曜日夜、中学の同窓会幹事の忘年会。
 職場の飲み会だと『コナン・ザ・グレート』みたいな飲み会になるのだが、今夜は元剣道部・元陸上部のスレンダーな奥様2人をお迎えして
Praty
こんな感じの飲み会(イメージ)

 話題は子供の受験、教育、育児。
 それから同い年の仲間が病気だ、車ではねられた・・・
 時折、
『ヨーロッパ某国の○○山の△△壁、ボーナスちょろまかして行きてぇなあ~』 
 と、考えている自分が、凄く幼く感じてしまう瞬間がある。
 しかし会社も山も関係なく、家庭の話ができる飲み会も、私にとっては貴重な機会。

12月某日
Friends 【以下の文章にはネタバレが含まれます】
やりたいこと・やらねばならないことが多々あるにもかかわらず、やむをえず、しかたなく、息子と娘を映画『フレンズ もののけ島のナキ』に連れて行く。
 山形県高畠町出身の浜田広介作『泣いた赤おに』を原案とした映画。
 私は小学生の頃から、「児童文学」というやつが大っ嫌いだった。
 なぜ勧善懲悪ではいけないのか?
 なぜ主人公をいじめた奴に救いの手を、理解をしなければいけないのか?
 まだ人生の「じ」も知らない私は、児童文学の「ぬるい」ストーリーが大嫌いだったのだ。小学生の頃からエラリー・クイーンを読み、大藪春彦読んでいたからこんなに歪んだ性格になったんですね、はいはい。

 今この歳になって、子供を連れて映画『フレンズ もののけ島のナキ』を観て、あらためて浜田広介のストーリーテラーとしての才能に感銘を受ける。
 姿が醜い = 悪の化身、心も醜い、というのはヨーロッパの古典童話によくみられる固定観念だ。この点については、左翼売国奴でありながら本多勝一氏が的確な批評を書いている。
 童話では常に悪役とされた鬼を優しい存在として描き、人間と鬼との対立・融和を描いた点では、最近になってやたらと環境問題・原発問題で左翼論者にちょくちょく引用されている宮崎ナントカいう爺さんよりも先取りしているわけである。

 息子は楽しいキャラクターがスクリーンを縦横無尽に暴れる姿に見とれていたようだが、私は「泣いた赤おに」の話を知っているだけに、青鬼役の「グンジョー」が暴れる場面では涙が止まらなかった。いや最近歳ですぐ泣くんです。
 児童文学嫌いな私にとってさらに嫌いだったのが、この『泣いた赤おに』。
 最後、なぜ赤鬼をひきたてて青鬼は去らなければならなかったのか。
 幼いながらに悲惨だと思ったストーリーはもうトラウマにすらなって、二度と読むことはなかった。あの伝説のSF児童文学『ぼくのまっかな丸木舟』なみのトラウマである。
 だが今回の映画は、ストーリーは原作をなぞりながら、救いのある終わり方を迎える。
 エンドロールではMISIAが歌うクラシックな名曲「Smile」が流れる。バックコーラスは、石巻、仙台の子供達によるコーラス。
 そう、これは子供向けではけっしてなく、大人が観ても十分鑑賞に値する作品なのである。最近やたらと左翼のクルクルパーに好まれているスタジオジブリが鼻につく方、ぜひおすすめ。
 
 映画がおわり、館内の照明が照らされ、皆が帰り始める、
 前席には、髪の毛がめっちゃ茶色いコンビニ前にウンコ座りしているような男女のグループがいたのだが、女の子の方がいつまでもうつぶせになっている。泣いていて涙が止まらず、席を立てない様子だった。
 そんな映画である。

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コメント

高畠の記念館にモチベーションが下がるとよく行くのです。純粋にあの童話を見て泣いてくるのです。そして、太陽館(あえてここに行くのッッッ)で温まって帰宅します。
当方もこのところ涙腺がゆるくなりました。
達郎やミスチル聴いても、ホロホロしたり。
あ゛ぁ~です。

本日は年賀状をやっつけておりました。

メリークリスマス。

投稿: は。 | 2011.12.25 15:46

re:は。様

<<高畠の記念館にモチベーションが下がるとよく行くのです。
おおっ、そうでしたか。
今回の映画のおかげで浜田広介に関しても再び光りが当てられたようで、ローカル新聞等でその人となりを再認識した次第でした。

<<そして、太陽館(あえてここに行くのッッッ)で温まって帰宅します。
いいですよね~太陽館。

当方、連休もおわりだというのに、年賀状はこれからとりかかりです。山関係に会社関係に・・・筆が進む人とそうでない人と( ̄ー ̄)ニヤリ

どうぞ良きクリスマスを。

投稿: 聖母峰 | 2011.12.25 16:59

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