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シン・ウンソンのボルダリングツアー

 韓国を代表する女性クライマーで、日本でもアイスコンペなどでご存知の方が多いシン・ウンソン(Shin Woon Seon)さんのアメリカ・ボルダリングツアーの記事が韓国の月刊『人と山』に掲載されました。

 Bouldering シン・ウンソンのアメリカ・ボルダリングツアー 月刊『人と山』2011年11月号
 
 以下記事引用開始
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Boulderingシン・ウンソンのアメリカ・ボルダリングツアー

シン・ウンソンのアメリカ・ボルダリングツアー/極限のホールド、逃さないようにガッチリ掴んだ

コロラド・マウント・エバンスとロッキーマウンテンのボルダー

文・シン・ウンソン、写真Unio Joubart(山岳写真家)
P2
 韓国を代表する女性クライマー、シン・ウンソンさんが去る6月から三ヶ月間、アメリカのコロラド州にボルダリングツアーに出かけた。
 ボルダリングの底辺拡大、海外のボルダリングエリア紹介を目的とした本ツアーの期間中、シンさんはV11ルートの女性初完登という成果を挙げた。マウントエバンス、ロッキーマウンテン国立公園を行き来しながら、ロードムービーのように続くシン・ウンソンさんのアメリカボルダリングツアーを本誌独占掲載する。
P3

 2010年に私はアメリカのボルダリングツアーを計画した。
 しかしコリア杯シリーズをはじめ、W杯、アジア選手権に続く殺人的な大会スケジュールのために計画はキャンセルせざるをえなかった。
 嫉妬半分、うらやましさ半分の気持ちで、ツアーから戻った友人の素敵な写真を見ながら決意した。
 来年は必ずツアーに行こうと・・・

 このような私の考えは、コンペ出場も意味のあることだが、大自然のかけらのような岩の塊を登ることも、クライミングの幅を拡げるために重要という考えからである。
 だから今年の始めにまた計画を立てた。
 アメリカのボルダリングツアーにすべての照準を合わせ、ボルダリングのトレーニングに専念した。
 望めば叶う!
 9月20日、アメリカ行きの飛行機に乗った。アメリカに向かって。

P4

 ときめきを大事に心に秘めたまま、ロッキーマウンテンへ

 9月21日、コロラド州に移動した私は、久しぶりに会った友人たちと夜遅くまでビールジョッキを傾けながら、クライミングの話に花を咲かせた。
 翌朝、クライミングのときめきに疲れも忘れ、ロッキーマウンテン国立公園のEndo vallyに向かう。
初めてのクライミングエリアである。ちょっと見ても、岩質とクライミングスタイルが異なることがわかる。私がどんなボルダーを登れるかはわからない。ついていく以外に、答えはない。

 V4~5級で身体をほぐした私は、V9級のExtra alienateを目標とした。極端に小さいホールドで成り立つこのルート、取り付きから少し登ってフォールしてしまった。歯を食いしばって、ムーブを解くために二度目のトライ。完登はできなかったが、岩に少しずつ身体がなじむような感じで、完登の可能性を感じた。

 5便目、とらえられなかった小さいホールドが嘘のように摑めるになった。10余りのムーブでリズミカルに登り、完登ホールドを掴んだ。やっとだった。

 クライミングの勢いに乗り、他のV9級のボルダーに挑んだ。幾度かトライして、最後のホールドを掴んだ。しかしそこから立ち上がる力が無く、飛び降りると気が抜けてしまった。岩も鋭く手も痛い。クライミングを続けるエネルギーは残っていなかった。

 V12、極限の中で

 一日レストした私は、翌日エバンス山のLincoln Lakeに向かった。
 吐き気、疲労、頭痛は旅の疲れからかなと思っていたが、すぐに高度障害とわかった。
 海抜4000mを越えて症状はさらにひどくなった。簡単なボルダーを登るのにも息があがって無気力になる。
 身体より心を落ち着かせた。「痛くても、やることはやる!」と念を押す。

 V10級のUnshackleに取り付いた。ルーフに近いオーバーハング、指先もよくかからないホールド。
 ハードなムーブの連続のルートだった。
 でもここを完登したい理由は、魔法のように引かれた美しいラインのため。
 私はますますその中に吸い込まれていった。

 完登は容易ではない。完登できそうなイメージを胸にしまい、すぐにV12級のHoney bagel を試みた。

 私が考えるV12級は、クライミングのムーブが全く続かないことだと思っていた。
 いざやってみると、「うまくいけば・・・」という感じがする。
 それは、私のクライミングスタイルとこのムーブが赤い糸のように合致したこと。
 理想の男性に会いに行くように、胸元でホールドを掴んだ。逃げられないように・・・
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以上引用おわり

このボルダリングツアー記事は月刊『人と山』12月号に続きます。
でもシン・ウンソンさんって、

 それは、私のクライミングスタイルとこのムーブが赤い糸のように合致したこと。
 理想の男性に会いに行くように、胸元でホールドを掴んだ。逃げられないように・・・

なーんて、クライミングについて素敵な文章書く方ですね。

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