冬のパキスタン登山隊3隊の状況
皆様ご存じの通り、今冬はK2、ナンガパルバット、ガッシャブルム1峰の冬季登頂をめざす登山隊が入山しました。
◎K2
すでに報道のとおり、ビタリ・ゴレリク隊員の死去によりロシア隊は撤収。
ビタリ隊員は研究員として仙台に滞在されていた事もあり、多くの日本人クライマーの方々からもウェブ上で哀悼の意が伝えられています。氏の人柄を反映し、ロシアのクライミングサイトでは非常に多数の哀悼のコメントが寄せられています。
◎ナンガパルバット
すでに雪山大好きっ娘。様のツイッターでも既報のとおり、シモーネとデニスのペアは天候とコンディションの悪化から登頂を断念。
スペインのDesnivelの報道ではシモーネのコメントとして、
『この山は無慈悲であり、ロシアンルーレットであり、それはもはやアルピニズムではない』
と語っています。
さらに、
『デニスと私は強力なコンビではあるが、
宇 宙 人 で は な い 。 』
(Denis y yo hemos construido una cordada muy fuerte pero somos humanos, no somos extraterrestres)
とまで言わしめています。
◎ガッシャブルム1峰
西ヨーロッパの登山サイトではなぜか状況が報じられていませんが、今冬はポーランドから、ガッシャブルム1峰の冬季登頂をめざす登山隊が入山しています。
ポーランド山岳協会のウェブサイトによれば、2月12日現在、ジャパニーズクーロワールに続く7040mにキャンプ3を設立したものの、ナンガ隊も撤退を決めた悪天が続き、時速45kmの風、-35度という低温という過酷な天候。手や顔に凍傷を負った隊員も多く、隊員達はいったんベースに戻っていますが、登山活動はまだ継続する模様です。
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