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エイトノット

先年、日本の山岳雑誌でブーリン結びの是非が論争になっていましたね。

イギリスのクライミングジムにおいて、ロープの結び方に起因する痛ましい死亡事故が発生しました。

Climber's death due to wrong knot inquest told by Gloucestershire 2012.4.5

ここでは概要のみ紹介します。

 50年以上のクライミング歴がある元宇宙航空エンジニア、David Rothman氏(73)がクライミングジムにおいてクライミング中、約9m転落、搬送先の病院で二日後に全身打撲で亡くなりました。

 捜査の結果、

 ・Rothman氏がエイトノットではなくブーリン結びを使用していたこと。
 ・末端処理(原文ではstopper knotと表記)をしていなかったと推定されること。
 ・事故当時にRothman氏をビレイしていたTony Raphael氏(クライミング歴40年)は、事故直前にテンションがかかったこと、Rothman氏からロープがほどけ落ち、その直後に転落したことを証言。

 これらの捜査結果から、地元の検死官はヒューマンエラーによって引き起こされた悲劇であること、末端処理をせず特殊な結びをしたことが転落の直接の要因となったと結論づけています。
(原文は"There is a direct causal link between his decision to use a particular knot without a stop knot and his fall.")

 短い報道ですが、長いクライミング経歴にもかかわらず、ロープの結び方で一命が失われたという現実。
 最近は日本の岩場でも、ほんのちょっとしたミスや思いがけないミスが原因の事故を聞き及んでいます。
 あらためて基本、この「基本」という知識もかつてはブーリン結びが常識だった如く、時間の経過と共に変わりうるものですが、最新の知見をとりいれ、リスクを少しでも減らす努力が必要なのだと考えさせられます。

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