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盆踊りと、遠い記憶。

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 久々の朝日連峰でのんびりしてから帰宅してみると、自宅には娘の浴衣がぶらさがっていた。

 今夜は町内会の盆踊り。
 会場の神社を訪れてみると、結構なにぎわい。

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 私が生まれ育った実家の地区では、昔は大きなやぐらを組んで盛大に盆踊り大会が行われていたが、今現在は少子化で廃れてしまった。
 現在私が住んでいる地区は、昔からの農家が集まる古い街並み。
 小学校の生徒数も山形市内では多い方だ。
 それゆえ開催可能な、盆踊り大会なのだろう。

 幼稚園の頃は踊るのを嫌がっていた娘だが、今は友達が一緒のせいか、盆踊りの輪に入って踊っている。
 あれ?
 息子の姿が見えない。

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 息子は踊るのが恥ずかしいらしく、大好物のブルーハワイに走ってました。

 盆踊り、2曲目は花笠音頭を踊る。
 大勢の小学生が踊る輪の中で、おそらく小学6年生だろう、頭抜けて背が高い3人組の女の子の花笠踊りが妙になまめかしい。
 花笠音頭の本場、尾花沢風にアレンジされた、花笠をクルクルと回転させながらの踊りなのだ。
 聞けば、小学6年生は学校団体として、いわゆる東北「四」大祭りの花笠パレードにも出場しているのだという。
 
 地元メディアの山形新聞社が人寄せに造りあげた観光イベントよりも、やはりこのような小さな地区の盆踊りで眺める花笠踊り、盆踊りこそ、よその人間に誇れるものではなかろうか。  

 神社の石垣に座り、娘、そして目立つ3人娘の踊りを眺める。
 突然、記憶が19歳の夏に飛ぶ。

 そう、山岳部での夏山合宿を終えた私は、「高さを目指す山旅」から「水平を目指す旅」に出かけた。
 自転車にツェルトとシュラフをくくりつけ、当時住んでいた埼玉県熊谷市から東北を縦断、北海道の札幌で引き返し、再び東北を南下していた時のことだ。

 岩手県平泉で盆を迎えた私は、昼食に立ち寄ったソバ屋で「平泉大文字送り火」なる行事があることを知った。
 今夜だ。
 夜、平泉近郊の束稲山が見える高台を訪れてみると、もう地元の人が幾人か集まっていた。
 定刻、束稲山の山腹に、「大」の文字が炎で描かれていく。

 ふと、あたりをみまわす。
 盆の季節柄、周囲は家族連れでいっぱい、一人で眺めているのは、私だけだった。
 いつか盆の季節を、誰かといっしょに過ごすことがあるんだろうか。
 そんな寂しいことを考えていたのは、大文字の炎同様に鮮明に覚えている。

 それから数百万年も長い歳月を経た今。
 娘の踊る盆踊りを眺めながら、私は盆休みを迎えている。

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