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酸味の記憶

コーヒーを飲み終え、かぶっていたツェルトから頭を出す。
雷は去ったが、まだ風雨は続いている。
出発時は朝日が暑いほどだったが、今はガスの中だ。

雷が去ったと判断、再び歩き出す。
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冷たい雨にうたれながら、遅い紅葉で気を紛らわせる。

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デジカメ近づけても「ナマケモノ」のようなスローな動き。
冬は近いね、ツチガエル君。

昼には山行を終えて下山。
登山口で着替えた後、県立図書館には所蔵されていないローカルな資料を求め、長井市立図書館へ。
規模は小さいけれども、よくまとまった図書館。

帰路、白鷹町の産直『どりいむ農園』に立ち寄る。
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本日の和菓子は「みそゆべし」。
最近は東北各地にでかけても、ネットで和洋菓子店を調べるよりは産直の手作り和菓子を喰う。
地元の婆さんが作った菓子の方が「味」がある。
この産直でゆべしと共に買い求めたのが、

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リンゴの「紅玉」。
世間では「こうぎょく」と呼ぶらしいが、ウチでは「べにだま」と呼ぶ。
実家の爺の好物なので、買って持って行く。
「紅玉」といえば、今の女性には菓子の材料なのだろうが、ウチでは生食である。
爺いわく、今のリンゴは甘すぎ、紅玉の酸味がいいという。

早速食べてみた爺、「ん~、あまり酸っぱくないな」
またまた~、爺の遠い記憶が紅玉の味を美化してんじゃねえの、と思いつつ私も食べてみる。
なるほど、私がイメージする味と比べても、酸味に欠ける。
白鷹町の農家の名誉のために書くが、まずいわけではない。
甘みもあり美味しいのだが、紅玉の、あの喉につかえるような酸味が弱いのである。
「白鷹町だし、畑が違うからじゃないか」と、爺は故郷・天童市で食べていた紅玉を懐かしそうに話す。
残念ながら親戚はリンゴ栽培を辞めてしまったので、もう簡単に紅玉は入手できない。

農家出身のカミさんに話をすると、品種改良も味に関わっているのでは、と言う。
ウチの爺は「昔の棒鱈は美味かった」とか、記憶の中で味が美化されているんじゃないかと思うくらい昔の食べ物を懐かしがる。
紅玉の酸味も、もう過去の産物なのだろうか。
また産直でみかけたら、試しに買ってみよう。

ちなみに私が最も好きなリンゴの品種は、黄色い王林です。
痛みやすいリンゴですが、あの香りと味は最高ですね。

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