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若者たち

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23日深夜に山形を発ち、24日、岩手山を馬返しから往復。
今シーズン新調したウェア、ギアの試用を兼ねて冬の山頂へ。
気象予報では寒気が流入するといわれていたためだろうか、入山者も少なく、静かな山。
山頂稜線の外輪山で気温は-13.7度、ウチの夫婦仲ほどに冷え込んでいる。

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冬の岩手山は冬富士に似ている。
火山性の地質が巨大な霜柱を発達させるのだろう。
冬富士で馬返しからの登山道でみられるのと同様、ここ岩手山でも、素晴らしく発達した霜柱が1合目までの登山道の脇を飾り立てる。

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午前中、激しく軽い雪が降り注いだものの、すぐに晴天となった。
山頂をめざす頃、西側からいかにも凶暴そうな雪雲が迫ってくる。
真っ平らで目標物も乏しい不動平で視界が効かなくなると厄介だ。外輪山に上がり、下山、不動平をぬけるまで行動食を摂る以外は休まず動き続ける。

外輪山は完全に氷化し、基本に忠実に、アイゼンを確実に決めなければならない状況。
吹きだまりではスネまでのラッセルとなる。
不動平から下り、中腹のガレ場ではアイゼン歩行も気が抜けない。
東北の山では数少ない、アイゼン歩行の良きトレーニング場だ。

昼過ぎ、下山。
馬返し登山口で、東北大の学生という4人の男子学生さんと少し話す。
山岳部なのか登山サークルなのかは聞かなかったが、これから岩手山に登るという彼らに
「外輪山、ガリガリに凍ってるんで、どうぞ気を付けて」
と言うと、笑顔で
「いやあ、かえって楽しみです」
と答えが返ってきた。

楽しみです、という言葉に不快を感じることもなく、「ああ、これって「若さ」なんだなあ」と不思議と感動してしまった。
その返答に、今の私には失われてしまった何かを感じたのだ。
岩手山を登ってきた感激も吹き飛ぶほどに。

車に乗り込み、馬返し登山口を離れる。
少し下った場所で、やはり一台の車から登山装備を降ろし、入山準備をしている若者達がいた。

ここ東北でも、学生山屋は健在なようだ。

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