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モンゴルにおける仏教 その過去と現在

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 先日、山形大学人文学部 人間文化学科の中村篤志准教授からメールをいただく。
 モンゴル人の研究者アルタンザヤー博士(Л.Алтанзаяа Ph.D.、モンゴル国立教育大学教授、東北大学客員教授)をお招きして講演会があるので、いかがですかという大変ありがたいお誘い。
 中村先生とは面識はありませんでしたが、月山エコプロつながりの御縁で、チベット仏教関連の講演ということでもし関心があれば・・・とお声がけくださった由。

 平日の14時から開催という講演会で、中村先生からは「平日開催で社会人の方には難しいかもしれませんね」というフォローのメールまで頂戴したのだが、そこは先月に土日ぶっとおしで働いた身、どうにか休暇をもぎとり、山形大学へ向かう。

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 講演前の予備知識として、モンゴルにおけるチベット仏教の概略史を講義される中村先生

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 講演はアルタンザヤー博士(右)が話し、中村先生(左)による通訳で進められた。

 私の乏しい知識では、中華人民凶悪国のチベット虐殺・侵攻以来、彼の地では宗教弾圧が進んだため、モンゴルはいわばチベット仏教の貴重な「文化保存」の場であった・・・と記憶していた(うろ覚え)
 本日のアルタンザヤー博士の講義は、19世紀、1800年代・清朝統治時代のモンゴルにおけるチベット仏教の社会的地位とその行方に関するものだった。

 モンゴルにおけるチベット仏教に関しては、作家の司馬遼太郎がだいぶハチャメチャなことを書きまくっているようだが、モンゴル人であるアルタンザヤー博士から説かれる講義は、私にとって大変貴重でありがたいものであった。
 特にチベットとモンゴル、二つの地域における仏教の行く末の違いは、チベット(農耕)とモンゴル(遊牧)という民族文化の違いが大きく関わっているというお話は興味深いものだ。

 アルタンザヤー博士のお話の中でも、20世紀の社会主義政権下では宗教に関する研究もほぼ不可能だったらしいが、「宗教は社会に影響を与えるものであり、良い面と悪い面の表裏を持つ。宗教を信じる「人」に焦点をあてて研究を進めていく必要があろう」とおっしゃる。

 日本のネット上でよくみかけるチベット仏教の物知り屋さんとは異なり、「人間」に焦点をあてていこうというアルタンザヤー博士の言葉に深い感銘を受けた。 

 講演後、他の大学関係者とお話に忙しそうな合間をぬって、なんとか中村先生にご挨拶。
 さらに、会場を管理していた大学職員が高校時代の同期生だったことも判明、数十万年ぶりで再会。
 今日一日で、これだけ「御縁」ができるのもチベット仏教のありがたい思し召しに違いない。
 オンマニペメフム。

関連リンク:山形大学東洋史研究室

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