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チーズが人命を救う

年末年始、マイカーで遠方の山を目指す方、高速道路は安全運転に気を付けて。
冬季の高速道路を走っていると目にするのが、凍結防止剤をまいている作業車。

アメリカのOutside誌が、チーズ生産の副産物「塩水」の再利用による凍結防止剤について報じています。
いやあ、アウトドア誌が道路行政に関する記事を載せるなんてえらいえらい。
土建業を自然破壊の代表者として軽蔑視するバカが書く日本のアウトドア雑誌とは違いますなあ。
ちなみに元記事はThe New York Times の記事でした。

Wisconsin Uses Cheese to Thaw Roads by Outside 2013.12.27

Pouring Cheese on Icy Roads in (Where Else?) Wisconsin by The New York Times 2013.12.23

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ウィスコンシン州ミルウォーキーにて、手作業でトラックから塩をまく作業員 Photo:Michael Pereckas/Wikimedia

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ミルウォーキーで使用される「チーズ塩水」。岩塩が加えられ、路面に付着しやすくなり、凍結温度を低下させ、費用の節約を果たす。Photo:Tom Lynn for The New York Times

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塩水に漬けられたパルメザンチーズ Photo:Justin Sullivan

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「今回の試験が成功すれば、全国各地で採用されると確信しています」と語る、地元ミルウォーキー市会議員トニー・ジェリニスキー氏 Photo:Tom Lynn for The New York Times

 記事によれば、アメリカのウィスコンシン州では、今シーズンから試験的に道路の凍結防止剤としてチーズ生産時に発生する副産物「チーズ塩水」を再利用することになりました。
 
 アメリカは世界一のチーズ生産国。
 ウィスコンシン州は約122万t(2012年)のチーズを生産する、アメリカの生産量の4分の1を占めるチーズ産地。
 大手チーズ業者の F & A Dairy Products社では、チーズ塩水の運搬・処分に年間200万円以上のコストがかけられています。
 昨年、ミルウォーキーでは約70センチの積雪量でしたが、凍結防止剤として塩44000tを使用、除雪対策費として650万ドル、前年には1千万ドルを突破していました。

 この凍結防止剤としての塩44000tという量、多くのかたにはピンとこないと思います。
 ちょいと古いですが、平成元年のデータ(土木学会論文)によれば東北6県+新潟で、国交省(当時の建設省)が用いた凍結防止剤の散布量は9000t弱。
 車社会とはいえ、ミルウォーキー都市圏の面積を考慮しても相当な量といえます。

 アメリカでは凍結防止剤の代替として砂糖の副産物(テンサイの絞りかす)を用いたり試行錯誤していたようですが、やはり塩がいいということで、チーズ生産の副産物「塩水」が登場したようです。
 今回のチーズ塩水の試用に際しては、

「散布によってチーズ臭が発生しないか?」
「チーズ塩水をまくことによりネズミが集まってこないか?」
「チーズ塩水は凍結防止剤として実用に耐えるのか?」

などの懸念事項があるらしいのですが、市当局担当者によれば、臭いについては特にクレームは無いとのこと。
なおワシントン州のチャへイリス(Chehalis)という街では既に先行して「チーズ塩水」が凍結防止剤に混入され利用されているそうです。
あの広大なアメリカの国土を網羅する道路、その凍結防止剤にチーズの副産物である塩水が使われるという、アメリカらしいお話でした。

 ま、なにはともあれ、冬山のアプローチで長距離運転される皆様、どうぞ運転お気を付けて。

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