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奪衣婆(だつえば) 山形のうば神

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鹿間廣治著『奪衣婆(だつえば) 山形のうば神』(東北出版企画 平成25年3月刊)を読む。

山形県内、幾つかの山には「山姥」の石像がある。
それらはたいてい、奪衣婆(だつえば)の像である。
奪衣婆とは、三途の川で亡者の服を剥ぎ取る恐ろしい存在のはずであるが、実際には信仰の対象として、全国各地に石像や木像が祀られている。
本書では「奪衣婆(山姥と言い換えてもいい)信仰」に関する概要、そして山形県内各地に分布する奪衣婆像が写真付きで掲載されている。

 山形県内の山岳に分布する奪衣婆像については、湯殿山石清水小屋跡、月山清川行人小屋、御所山、水晶山、月山登山道(本道寺)、ブナ峠、面白山、大岡山、蔵王旧登山道、千歳山、龍山前滝コース、龍山姥神コース、蔵王祓川登山道、蔵王坊平登山道、などが収録されている。

 可愛らしい地蔵様のような像もあれば、見るからに恐ろしい像まで様々である。
 惜しむらくは、各地の奪衣婆の写真、位置図、エッセイ風の紀行文が掲載されているのだが、各々の像に関する歴史的な背景や説明があまり記載されていないことである。
 
 山形市近郊の大岡山を登った際に書いたが、その山の立派な奪衣婆像は、北海道の冬山も1人で訪れていた私にとって非常に恐ろしい印象を与える石像であり、カメラを向ける気に全くならない威圧感を持っていた。

 奪衣婆信仰は江戸幕府から禁令が出るほどに、あまりに盛んだった。
 今は苔むした石像が各地に残るだけである。
 山形の山を歩き回る方々にとっては、登山者を見守る奪衣婆、姥神像に関する興味深い参考書となるだろう。

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