以前、娘と共に「勾玉作り」でお世話になった山形県天童市の西沼田遺跡公園主催『豆腐作り』に息子、娘と私の3人で参加。
イベントのタイトルは『秘伝豆で豆腐を作ろう』。
会場は調理施設が整った天童市・蔵増公民館。

調理器具と材料がぎっしり並んだ蔵増公民館の調理室。

講師は「豆腐作り名人」農家の佐藤先生。
冒頭で、「ニガリの入れ方」を水で練習します。まんべんなく注ぎ込むのが難しい。
はじめに「呉汁」を作ります。

既に一晩水に漬けた秘伝豆300gを100gずつ、水を加えてミキサーにかけます。
ミキサーで作成した「呉汁」。
あらかじめ鍋で沸騰させておいた湯に呉汁を加え、加熱します。
棒温度計で95℃を目安に、焦がさないようかき混ぜながら熱します。
この温度管理がなかなか難しい。私が温度計を持ち、娘はかき混ぜ係、息子は温度見張り係と3人でなんとかこなす。

呉汁の「絞り器」。

絞り器に濾し布を掛けて、

呉汁が95℃に達した頃合いで注ぎ込み、

熱い呉汁の熱に耐えながら濾し布を絞ります(と、いいつつ最初は佐藤先生に絞ってもらうw)

息子と娘と私の3人で、えいや~っと絞り器をテコの原理で押し下げ、呉汁を搾ります。

濾し布に残った、できたての「おから」。秘伝豆を使っているので緑色です。

絞り器から出てきたのが「豆乳」。
冒頭に練習したとおり、鍋に用意した湯に娘が慎重に「ニガリ」を加え、豆乳を投下。
またまた棒温度計で75℃になるまで温度を管理しながら、ゆっくり一方向にかきまぜます。
このかき混ぜる作業、速かったり回数が多くてもダメ。ニガリが偏ったりして上手く固まらないとのこと。

75℃に達したところで、15分間放置。
それから「豆腐箱」におたまですくって流し込みます。

豆腐箱に流し込み完了。できそこないの茶碗蒸しみたい。固まってくれ~。

豆腐箱は、水を詰めたペットボトルを重石として水抜きします。
ここで抜いた「水」→汁もバットに受け、味噌汁などに利用します。

水抜き15分、それから豆腐箱から布に包まれた豆腐を、冷たい水を張った鍋の中で取り出します。
ニガリを抜くため、出来たての豆腐は水に20分程漬けておきます。

そして私達の豆腐(木綿豆腐)が完成。
使った材料は大豆300g、ニガリ15cc、水2200cc。これで市販の豆腐2丁ぶんです。

佐藤先生が持ち込んだ材料。左から、丹波の黒豆、香り豆、そして今回私達が用いた秘伝豆。

イベントの締めは皆で試食会。
左上の小さいカップが「おからチーズケーキ」、隣が「おからポテトサラダ風」、右上が「あからあえ」、左下の紫色の御飯は西沼田遺跡公園で実った「古代米」、右下が手作り豆腐による味噌汁。
息子、味噌汁がえらく気に入ったらしく、おかわり。
私の不徳の致すところでウチの子供達は好き嫌いが激しいのですが、普段スーパーで買ってくる食品に対して「自分で作る」行為を通じて関心を持ってもらいたい。そんな思いで子供達と共に参加した次第。
西沼田遺跡公園の豆腐作り、今年で3年目とのこと。
定員は小学生10名ということで、受付開始当日に速攻で電話申し込みしたのですが、当日参加した小学生は我が家含めて5名。他は主婦の皆様という参加者構成。
やはり調理ということで「火を使う」「冷めるのを待つ」という過程があるため、小2の息子は集中力が続かなかったようです。小学生でも高学年向きのイベントですね。
ニガリの入れ方や呉汁、豆乳を熱する温度管理など、豆腐という食品は微妙なタイミングの下に完成する食べ物だということがよくわかりました。
農村の中に位置する西沼田遺跡公園、他にも農業に関わるイベントを毎年開催しています。
興味のある方ぜひどうぞ。
関連リンク:西沼田遺跡公園
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