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「世界初」より家庭を選んだクライマー

 今冬、4チームが挑んだ冬季ナンガパルバット。
 私が注目していたのは、昨年もブログでとりあげたポーランドの「JUSTICE FOR ALL」チーム。

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昨年の記録概要
Marek Klonowski、冬のナンガパルバット、シェルルートを語る by 当ブログ2013.2.24

 今シーズンのJUSTICE FOR ALLチームは、ポーランドのクラウドファンディングサイト(ネットを利用して様々なプロジェクトの資金調達するウェブサイト)で資金を集め、登山隊を企画・実行していました。

 で、貧乏生活ながら私もお小遣い程度ですが、PaypalでJUSTICE FOR ALLチームに募金してました。
 前述のリンク記事にもありますが、昨年のJUSTICE FOR ALLチームは、資金難のため下山後にBC用大型テントを売却していたという小チーム。
 当時、ポーランド山岳会やナショナル・ジオグラフィックの大々的な支援を受けていた冬季ブロードピーク登頂を目指す同じポーランド隊とはえらい違い。

 何億円もかけてスタッフもそろえてエベレスト登頂するどっかの爺や、うさんくさい映画制作を旗印にカネ集める似非登山家と違い、何年も冬のナンガパルバットにトライし続けている連中が「テント売っちゃいました」と語っているのを読めば、私なら応援したくなるわな。

 その中心人物だったマレク・クロノフスキー(Marek Klonowski)、今シーズンの登山期間半ばの1月に登山隊を離脱、自宅のあるアイルランドに帰国していました。
 シモーヌ・モロー率いるノースフェイス隊と何かトラブルか?と勝手に邪推していたのですが、奥様が早産のための帰国でした。

 今冬のナンガパルバットに入山したチームの情報を収集しながら、特に興味を引かれたのがこのマレク・クロノフスキー氏でした。
 未踏の冬季ナンガパルバットを目前にして、奥様の出産のために登山を放棄する。
 まあ、私の知る範囲でも8000m峰登山や遠征登山のため、やれ離婚したとか会社辞表出したとかクビになったとか、そういう話はゴロゴロしてますし、「それくらいの決意がなくてなにがヒマラヤ登山だ」と小うるさい爺も日本の登山界とやらにはウヨウヨいます。
 そんな中で、一人、奥様の出産のために山を下りたマレク・クロノフスキー氏。
 ああ、そういう生き方もあるんだなあ、と私にとって印象に残りました。
 そこでご本人にコンタクトをとり、4つの質問を尋ねてみました。

 以下、メールで頂戴したマレク・クロノフスキー氏からのコメントです。

P2
マレク・クロノフスキー氏と御家族(Photo.wspinanie.pl )

Q1.ナンガパルバット遠征に際して、どんなトレーニングをされていますか?

マレク:高所登山のトレーニングとして水泳が最適だと考えています。低酸素の状況に備えた身体作りに最適ですよ。無呼吸での潜水泳ぎもやっています。週に2.5kmの水泳、8kmのランニング、30kmの自転車をベースに、年間を通じて繰り返しています。アイルランドの海岸寄りに住んでいるので、カイトサーフィンもやります。

Q2.ナンガパルバット遠征から帰国するに際して悩まれませんでしたか?あなたにとって御家族はどのような存在ですか?

マレク:長年、旅してきましたからね。妻も慣れてます。今は6歳と生後6週目の子供がいます。
(筆者注:この質問が重要だったんですが、私のへたくそな英文ではニュアンスが別の意味で伝わったようで・・・もっと英作文勉強します・・・)

Q3.ナンガパルバットはいまだ冬季未踏ですが、来シーズンもチャレンジされますか?他にも目標がありますか?

マレク:ナンガ登頂の夢はまだ途中です。多くの方々がこのプロジェクトを支えてくれています。

Q4.日本では多くのクライマーが育児や仕事と登山の両立に頭痛めてますが、よろしければ何かアドバイスをください。

マレク:それはポーランドでもどこでも同じですよ! 元気の源である宇宙と大自然に触れて、感じてみてください。

Foot
なお奥様は無事出産された模様。

ナンガパルバットでは、残ったトマシュ・マツキェビッチらが最後の好天を狙い現在も登山活動中です。

Thank you very much for your answers, Marek Klonowski !!

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