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拝啓、キャンプ場より

 月山から下山後、代替プログラムとして山形県自然博物園のブナ林を歩くことになる。
 常駐のブナ林ガイドは他の団体のガイドで皆外出中であること、自然の家関係者で博物園内の道を熟知しているのは私だけということもあり、引き続き私が引率してブナ林を歩く。
 子供達30人+職員・スタッフの皆さんという長い列で、私の声も届きにくいのだが、要所要所で解説を入れていく。
 ヤドリギの下に女子高生ボランティアスタッフを立たせて「外国ではね、クリスマスにこの枝の下に立つ女の子にはキスしていいんだよ」とセクハラ解説全開

 2時間の自然解説を終え、例年のように温泉で汗を流し、キャンプ場に戻る。

 キャンプ場では今後の行程について、職員の皆さんがミーティング。
 月山登山中止の影響は大きく、いたたまれないので今日は早々に帰ろう・・・
 と考えていたところ、職員のわたさんから「サポーター(ボランティアスタッフ)が足りないので、もしできれば・・・」と、予定外ながら班付きサポーターの代役を引き受けることになる。

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ベースとなった志津キャンプ場にて。
ゲーム機全盛といっても、クワガタ虫は男の子達のあこがれの的。

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月山登山出発前、朝食準備の風景。
「ちょっと男子、みてないで手伝いなさいよっ!」
と女の子の声が飛ぶ。

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夕食の後片付けの一コマ。
班の結束が固まるのは、プログラムの最中だけでなく、こんなひとときではないだろうか。
のんびりした雰囲気の中で食器を洗いながら、男女・学年問わず一日を振り返っての軽い会話が、私を和ませてくれる。

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ボンファイヤー。
数十万年ぶりに、「マイムマイム」子供達と踊りました。
ダンスって不思議ですね。あの一体感は。
紛争地域の政治家とかいう連中もやればいいのに。

さて私が班付きサポーター代役をお願いされた真の目的は、肝試しで子供達に同行する大人スタッフが足りなかったこと。

わたさんが「肝試しやりまーす」とアナウンスすると、子供達は興奮の渦。
私が面倒をみる4班は女の子4人に男の子2人という女の子上位のグループ。
「タッキー前歩いてよっ!」
「あ、ダメダメ。何か出たらすぐみんなの陰に隠れるから。いいな。」
「えーなんでー!タッキー大人でしょ!」
と子供達にハッパかけられながら、私が先頭で小さいランタン持ち、暗闇の志津キャンプ場遊歩道一周に出かける。
男の子達は歌いながら歩く。そのやたらでかい歌声に、暗闇への怖さをやせがまんしている姿ありありでおもしろい。
ところどころで待ち構えた職員のみなさんが、子供達を怖がらせてくれる。
(隠れるようなところはたいていヤブ蚊がひどい所。職員の皆さん本当にお疲れ様です)
女の子たちもワーワヘギャーギャー楽しんだところで、キャンプ場へ帰着。

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すべての班が戻ってきたところには、ボンファイヤーもいい感じの熾火になっていました。
所長が食材のバナナを利用して「焼きバナナ」を調理。
帰ってきた子供達で焼きバナナを賞味。

この後のふりかえりタイム(一日の反省・学んだことを用紙に記入、発表しあう時間)まで4班の子供達の面倒をみる。
 子供達にとって月山登山は残念、という感想が多い中、私が引率したグループですぐ後ろにいた1班の女の子が「いろんな動物をみられて良かった」と語ってくれる。
 今日はリフト下で野ウサギ、博物園のブナ林の中で野ねずみを見ることができた。
 野ねずみの可愛らしさは女の子達のハートを直撃した様子。

 ガイドとして判断に迷いはないものの、不完全燃焼だった月山登山。
 子供達の元気に救われる想いだった、今日のキャンプ生活。
 就寝のためテントに向かう子供達を見送り、職員の皆さんに挨拶を終え、私は一時帰宅。
 明日、いつもの現場作業員生活が待っている。

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8月の月山・姥沢、志津キャンプ場ですが、夜間になると気温19~18度くらいに低下します。
遠方から車内泊・キャンプ地泊でいらっしゃる方、長袖は一着お持ちになった方が賢明です。

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