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ピオレドール・ロシア2014ノミネート

続けてロシアネタです。
今年もピオレドール・ロシアのノミネートチームがロシア山岳連盟から発表されました。

実は先週から16チームが候補として発表されてましたが、土木作業員の私にはあまりに めんどくさい んで最終ノミネート5チーム発表されるまで待ってました。ははは。

ピオレドール・ロシア2014にノミネートされたのは、前記事「クリスタルピーク2014」と完全に重複している5隊です。

2014

1.キジル・アスケル(5842m)南東壁『戦争と平和』ルート
2.Svarog (4960m)北壁初登
3.タムセルク(6623m)南西壁中央バットレス初登
4.ゴールデン・センチネル(5200m)北西壁初登・『サムライの娘』ルート開拓
5.ベゼンギ(Bezengi Wall ) 冬季初縦走

 ブログ更新さぼってる間に、『クリスタルピーク2014』のWEB投票も始まりました。
 昨年は実父の葬儀で余裕も無かったのですが、今年はじっくり考えて投票したいと思います。

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クリスタルピーク2014ノミネート

ロシアのクライミングアワードの一つ、『クリスタルピーク2014』にノミネートされたクライミングが発表されました。

 今年も、西ヨーロッパ・アメリカ偏重の日本の山岳メディアではとりあげられない素晴らしい数々のクライミングがノミネートされています。ノミネートされたチームは次の通りです。
 
1.Svarog (4960m)北壁初登 1500m 6B A3 パミール・アライ Ashat渓谷 8月6~14日
マルケビッチ・コンスタンティンら4名

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未踏の北壁中央に、約15mにおよぶ大オーバーハングが立ちはだかります。
Sv2

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ハングを越えるクライマー

Sv4
ビバーク地点でのメンバー

2.キジル・アスケル(5842m)南東壁『戦争と平和』ルート開拓 1150m 6B 天山山脈 キルギスタン領 8月1~12日
セルゲイ・ニーロフ、ドミトリー・ゴロフチェンコ、ドミトリー・グリゴリエフ

Kz1

ドミトリー・ゴロフチェンコいわく、「トランゴネームレスタワー、ムスターグタワーに匹敵する困難な登攀」とのこと。
Kz2
19ピッチ目を登るクライマー

3.タムセルク(6623m)南西壁中央バットレス初登 1900m 6A/6B ネパール・ヒマラヤ 4月27日~5月4日
アレクセイ・ロウチンスキー、アレクサンドル・グコフ

Tam1
紫のラインが1964年ヒラリー率いるニュージーランド隊、緑のラインが1979年日本隊(細貝栄氏が登頂)、中央赤のラインがロシア隊

ロシア隊、タムセルク南西壁中央バットレス初登 by 当ブログ

当ブログで紹介したように当初は北壁を目指していた二人ですが、カトマンズ現地で既に日本隊(山学同志会隊)が登っている事を知り、急遽南西壁に計画変更したもの。なお帰国後のインタビューによれば79年日本隊による南西壁~西稜の登山記録も把握していたようです。

Tam3
タムセルク南西壁の核心部ともいえる11~12ピッチめ、Ⅵ級+A2、 M4~M5というグレードが付けられています。

4.ベゼンギ(Bezengi Wall ) 冬季初縦走 コーカサス山脈 2013年12月27日 2014年1月7日
ビクトル・コヴァル、ニコライ・トトミャニンら4名

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Bezengi Wall縦走ルート全景

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Bezengi Wall山脈の縦走は1930年代から試みられてきましたが、冬季縦走は過去に死亡事故も起きている困難な課題でした。-30度の過酷な低温下に成し遂げられた縦走登山で、メンバーのニコライ・トトミャニンはジャヌー北壁直登でピオレドール受賞、2007年のK2冬季隊のメンバーという猛者。今冬は冬季ナンガパルバットを目指す予定。

5.中央コーカサス Chanchahi峰(4461m)北壁新ルート開拓および同峰冬季初登頂 1065m 6A 中央コーカサス山脈 2014年2月4~9日 ジマ・ベンスラボフスキーら4名

Ch1
Chanchahi峰(4461m)北壁

Ch2
左から、ジマ・ベンスラボフスキー、ウラジーミル・ロシュカ、ニコライ・シンカ、ミーシャ・ミランチャック

6.ロブジェ東峰(6119m)東壁・右側直上ルート『二本の矢』開拓 1000m 6A ネパール・ヒマラヤ 2014年4月23日~4月30日 ユーリ・キリチェンコ、マキシム・ペレバロフ、ユーリ・ワシェンコ、ピヨートル・ポベリジニ(ウクライナ・オデッサ山岳会) 

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左より、1.86年ジェフ・ロウ、ヘンリー・ケンダル、2.92年韓国隊、3.90年チェコ隊『アベ・マリア』ルート、4.2014年ウクライナ隊、5.84年トッド・ビブラー、キャサリン・フレア

Ro_route
2014年ウクライナ隊のライン

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ビバーク中のウクライナ隊
国は違えど食事タイムの山屋さんは表情が活き活きしてます。

7.ゴールデン・センチネル(5200m)北西壁初登・『サムライの娘』ルート開拓 1020m 6B(VI、A2~A3) インドヒマラヤ・ザンスカール地域 2014年9月18日~25日 マリナ・コプティバ(ウクライナ)、ガリーナ・シビトーク(ロシア)

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ゴールデン・センチネル北西壁

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マリナ・コプティバ(左)、ガリーナ・シビトーク(右)

概要はこちら→ ゴールデン・センチネル(5200m)北西壁 『サムライの娘』ルート開拓 by 当ブログ

8.ランシサ・リ(6427m)北西壁 中央バットレス初登 『雪の女王』ルート開拓 2350m 6A ネパール・ヒマラヤ 2014年10月17日~23日 ミハイル・フォミン、ビチャスラフ・ポリジャイカ、ニキータ・バラバノフ(ウクライナ・チェルカースィ山岳会)

La1
 ロシアのクライミングサイトのインタビューにおいて、メンバーのビチャスラフ・ポリジャイカ氏も、その美しい登攀ラインを自負しています。ルート名『雪の女王』は山の美しさ、登攀ルートの美しさから命名したものとのこと。

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 このランシサ・リ北西壁遠征は、ウクライナ中部の街チェルカースィの山岳会が世界各地の名峰・大岩壁を巡る長期プロジェクトの一環として計画されたものです。

9.Нож(Knife) 峰(2540m) 北面・Штык(銃剣)峰東稜からの初登頂 総登攀長1200m 6A A4 ロシア・ブリヤート共和国バルグジン川源流 2014年4月12日~4月15日 アレクサンドル・クレピコフ、ワシーリー・イリンスキー

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シベリア奥地にある鋭鋒で、2011年にようやくクライマーが開拓を始めた山域

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シベリア奥地の山だけあって、アプローチにも労力を費やした様子。

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本峰手前のピナクル「銃剣」もなかなかの迫力です。

10.セイル(4850m) 北壁中央ルート5B 780m パミール・アライAshat渓谷 2014年3月1日~2日イリヤ・イフレーモフら7名

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フレーク状の岩が特徴的な5~6ピッチ目

11.レーニン峰(7134m)スクラトフルート単独初登 パミール アレクセイ・チュルポ

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登山活動中のアレクセイ・チュルポ

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読図、読図、読図・・・

 夜行バスから小田急線を乗り継ぎ、丹沢山地の山麓、寄(やどりき)集落へ。
 11月12日から13日の二日間、JMGAの読図研修で文字通りシゴかれる。

 受講生は私含め3名。私以外のお二方は専業ガイドで読図教室も経験深い方々。
 内容は読図の基礎をおさらいし、いかにクライアントに「わかりやすく」地図とコンパスの使用法を伝授するかにシフトしていく。
 1日目は寄集落・土佐原の車道を歩きながら、地図の磁北線とプレート式コンパスを駆使して現在地同定、進行方向同定を繰り返し繰り返し行う。

 やはり私の普段の話ぶりが表れ、要所要所で「声小さいです」「自信もって話した方いいです」と容赦なく注意が飛ぶ。

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 寄集落に咲いていた桜。「十月桜」か「子福桜」か?

 二日目は実際に山に入り、読図とコンパスの実習。
 もちろん自分のためではなく、いかにクライアントに教授するかが中心。
 近傍のシダンゴ山に登りながら、コースを分割し参加者同士でガイド・クライアント役を交代しながら登る。

 登山ルートだけでは修練にならないということで、登山ルートを外れて藪の中を登り進む。
 伐採業者だろうか?
 藪の中を進んでいるのだが、捨てられた缶ビールの空き缶が数多い。

 登山道から外れるといっても、藪はさほど深くなく、予想より快適に登れて頂上をめざす。
 道ではないはすなのに、小さな小さな石碑が建っているのを見つける。
 研修中のため詳細に観察はできないが、事前の資料ではこのあたり、丹沢一帯は「サンカ」の人々が往来したこと、「山の神」信仰で知られる。
 表現はいささかオーバーだが、かつて剣岳で古人の錫杖を見つけた人々の思いもこんなものだろうか。
 
 浅い藪を進み、シダンゴ山山頂へ。

Fuji
 シダンゴ山山頂では、美しい富士山が迎えてくれました。

 二日間研修を共にした皆様、講師ならびに直前申し込みながら参加を認めていただいたJMGA事務局の皆様ありがとうございました。

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伸びーる子供用シュラフ

 小さいお子様がいるご家庭をお持ちの方、そろそろ 
 「学習机は実家の父が・・・」
 「ランドセルは義母が・・・」
 等々、話する季節でせうか。

 さあ今回ご紹介するのはケルティ社が開発した、学習机のごとく子供の成長に合わせて「伸びる」シュラフです。

A Sleeping Bag That Grows With Your Child Gearjunkie.com 2014.11.14

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Kelty社 Big Dipper(北斗七星) 30

 このシュラフ、子供の成長に合わせて、

Sl1
 折りたたみカバンによくみられますが、ジッパーで長短が調節できるようになっています。12インチ(約30cm)調節できるようですね。
 スペックとしては、収納サイズが結構かさばるので山歩き用ではなくカーキャンプ用、前述リンクの記事では欠点として比較的重い(1.37kg)ことが挙げられています。
 色合いは女の子向け(パープル)と男の子向け(ライトブルー)があります。
 子供向けシュラフ、大きくなったら買い換えればいいという意見もあろうかと思いますが、サマーキャンプなどが盛んなアメリカらしい製品ですね。

参考サイト ケルティ社BIG DIPPER 30 - GIRL'S のサイト

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晩秋日記2014年11月

11月×日
 叔母が亡くなる。
 多人数姉妹の母の家系、すぐ下の妹である母の世話で週末は忙殺されるだろう。
 泣く泣く、昨年から楽しみにしていた山形県朝日少年自然の家の行事「化石掘り」をキャンセル。
 今月予定しているJMGAの講習参加準備も進まない。
 
 そんなところに、スマホに高校山岳部の先輩から「今夜飲まない?」とメール。
 
 自分で時間を作らないかぎり、「息抜き」など絶対無理な今週。
 夕方、この先の日程を確認してから先輩に「行きまーす」の返事。
 
 飲む会場は山形市の「おまつ
 高校山岳部の先輩、先輩ご夫妻と心から楽しく飲む。
 この「おまつ」、私が勤務する会社にいる山形大学山岳部OBがインドヒマラヤに遠征した際、「おい、ちょっと山の話でもするか」と連れて行ってもらった店。
 「鳥たたき鍋」が絶品なんですが、聞くところによれば現在はなかなか予約がとれないらしい・・・
 嵐の前の、楽しい一夜を過ごす。

11月×日
 日曜。
 午前中、山形県朝日少年自然の家に行き、参加するはずだった息子のキャンセル料を届けに行く。
 職員の方は皆出動しており、スタッフとして参加するはずだった私としては大変恐縮。
 帰路、自然の家駐車場からすぐの斜面で車を止める。

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 自然の家に通じる車道の紅葉、見事な色合いで毎年楽しみにしていました。
 今にも雨が降りそうな空模様の下、心安まらぬ日々の疲れが紅葉に癒やされます。

 自然の家から戻り、叔母の火葬に立ち会い。
 叔母夫婦は二人とも介護が必要で、ここ数年は親戚一同で面倒をみなければならない状況だった。
 
 叔母には一人娘がいた。
 私が小学生になってまもなく、高校生だった娘は寒い冬のある日、突然逝ってしまった。
 通学途中、駅の凍ったホームで転倒、頭部を強打して亡くなったのだ。
 まだ幼い私にとって、死は日常に突然訪れることを思い知らされた出来事だった。

 それから数十万年。
 高校生だった彼女は、仏壇に飾られた写真の中でいつまでも、永遠に高校生のままだ。
 そして叔母は、彼女と同じ火葬場で今日、灰になっていく。

 夫婦ともに要介護の状態のため、香典は受け取っても香典返しは無い事を後見人の方から宣告される。
 喪主であるご主人は施設に入り、叔母の家は無人となる。
 高齢化社会の、地方都市の現実を思い知らされる。
 
Img_0962m
 叔母の法要を行う天童市・善行寺にて。
 21世紀の今も健在な立派な「かまど」。

11月×日
 本日は鉄骨解体作業。
 地上十数メートルの鉄骨によじ登り、作業を行う。
 過去、ハシゴを登るのも体質的に受け付けない社員もいたらしい。
 リストラ寸前不良社員の私だが、クライミングなんてことをやってたおかげで、さほど抵抗は無い。
 おかげで今の職場には何とか受け入れられている。
 芸は身を助く。

 現場は美しい晩秋の神室連峰山麓。
 「あれが八森山か・・・」
 時折、山を眺めて目を休めながら、再び集中して鉄骨を登り作業を続ける。

 数時間かけてダンプやトラックで会社に戻り、急ぎ準備してカミさんに山形駅まで送ってもらい、東京行き夜行バスに乗る。移動時間が休息時間。
 明日から、JMGAの講習。頭を切り換えよう。

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それでもあなたはクリフバーを食べますか?

クライマーの皆様にはご存じの携帯食Clif Bar。

Cli

 そのClif Bar社が、アレックス・オノルド、ディーン・ポッター、ティム・オニール、シダー・ライト、ステフ・デイビス以上5名のスポンサー契約を打ち切ったことを、Rock and ICE誌ウェブサイトが伝えています。
 スポンサー打ち切りの理由は、その「過激な」クライミングスタイルという理由です。

Honnold, Potter, and Others Fired by Clif Bar for Soloing by ROCK AND ICE

 おそらく当ブログをご覧のクライマーの方々に前記5名の説明は不要でしょう。

 Clif Bar社は前記5名の契約打ち切りについて公式コメントを出していませんが、同社スポークスマンのコメントは以下の通りです。

“Every year we evaluate all of our climbing sponsorships on a case-by-case basis,” said a Clif Bar spokesperson. “After evaluating a variety of sponsorships at all levels of climbing, we’ve made the decision to get back to Clif’s roots and focus on the more traditional aspects of the sport, like trad, bouldering, alpinism and sport climbing to name a few. Our climbing athlete sponsorships will reflect this traditional focus.”

 同社の言い分では、「クリフバー社の原点に立ち戻り、よりトラディショナルなスポーツ、「トラッドクライミング」、「ボルダリング」、「アルピニズム」、「スポーツクライミング」等に焦点をあてたい」 としています。

 前述のROCK AND ICE誌記事にも掲載されているように、シティバンクはじめ、様々な企業がスポンサーやCM出演という形でクライマーと関わりを持っています。
 クリフバーの売り上げは2013年のデータで約5億ドル。当ブログでも紹介しているように、同社は自社ブランドのワイン製造を手がけるなど企業としても急成長しています。

 ROCK AND ICE誌の記事はこう締めくくられています。

 But having a sponsor drop its athletes because it decided that the sport they excel in is too risky or presents too frightening an image could be a first.
 あまりに危険すぎる、あまりに恐ろしいイメージを与えると判断され、スポンサーを打ち切られたのは今回が最初となります。

 「過激な」クライミングスタイルをとるクライマー達に万一の事態が起きた場合の (企業イメージに対する) リスクを考えるのは、収益を上げることを第1とする企業としては、これまた当然のことでしょう。 
 ROCK AND ICE誌記事のコメント欄も熱いコメントが数多く寄せられています。
 丁寧に読んでみると、「アレックス・オノルドは確かに素晴らしい。しかし自分の子供達にフリーソロクライミングはしてほしくない」と、そのクライミングスタイルに疑問を持つコメントも寄せられています。

 賛否両論とはいえ、アレックス・オノルドはじめ素晴らしいクライミングを展開してきたクライマー達が、そのクライミングスタイルを理由に、あっさりと電話一本でスポンサー契約打ち切りを告げられる。
 今回の記事を読み、従来日本の山岳メディアで 「いかに欧米ではクライミングが文化として浸透しているか」 をクライミングライターと称する輩が何度も書いているのを読んできましたが、そのアメリカでさえ、クライミングやクライマーに対してこのような扱いなのか、という思いです。

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タイヤ換えた?

山が白くなる頃、我々山形県人の会話で必ず交わされるのは、
『タイヤ換えた?』
スタッドレスタイヤに換えた?が挨拶言葉になります。

 さて、アウトドア向けブーツで知られるアメリカのティンバーランドがタイヤ会社と業務提携、同社ブランドのタイヤが世に出ることになりました。
 
Tire

Timberland's Newest Partnership: Tires by Footwearnews 2014.11.3

 ティンバーランド社はシンガポールに拠点を持つタイヤメーカー Omni United社 と業務提携、ティンバーランド社ブランドの生産・販売が開始されました。

 もともと環境保全を事業の謳い文句にしているomni社とティンバーランド社が提携することにより、廃タイヤから再生ゴムを生成、ティンバーランド社で生産される靴に再利用するリサイクル事業を目玉にしています。
 なお廃タイヤから再生したゴムを生かした靴は、2016年から生産予定とのこと。

 ティンバーランド社ブランドタイヤの公式サイトはこちら↓
 Timberland Tires

あれ?
オフロードタイヤはあるけど、スタッドレスタイヤが無いなあ・・・

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エベレストめざす女性がテレビドラマに

・・・といっても、インドのテレビドラマの話な。

 当ブログでも、スポーツクライミングがテレビドラマに採り上げられる韓国や、チョモランマ登山をテーマにした中国映画をとりあげてきましたが、ついに、長大なヒマラヤ山脈を擁するインド、経済発展著しいインドで、エベレストをめざす女性の話がテレビドラマとして制作・放映が決定しました。

Ev3

 ストーリーは、

 21歳のアンジャリ・シン・ラワットは、父が娘を望まず生まれてきたことを知ります。このことはアンジャリを傷つけ、自分自身の存在に疑問を持つようになります。
 そこで彼女は、父が果たせなかった夢、エベレスト登頂をめざし、父親の愛を勝ち取ろうと考えます。
 しかし、エベレスト登頂への道のりは容易なものではありませんでした・・・・・

 ・・・って、すげえ!
 父親の愛を勝ち取るためにエベレスト遠征!
 「花王 愛の劇場」も「世界の果てまでイッテQ」も真っ青なストーリー!

Ev2
 インドでのドラマ制作発表の様子

 ちなみにヒロインを演じるのは、
Shamata
インド・ムンバイ出身のモデル兼女優、Shamata Anchanさん。

 ドラマのトレイラーはこちらです。↓
 (スマホではご覧になれないようです)

山岳ガイドが観る映画 | | コメント (0) | トラックバック (0)

群雄割拠のHagshu峰(6515m)

 既に様々なクライミングサイトで報告されていますが、去る10月6日、イギリスのミック・ファウラーとポール・ラムズデンのコンビがインド・キシュトワルヒマラヤのHagshu峰(6515m)北東壁登攀に成功しました。

Mick Fowler y Paul Ramsden hacen la primera ascensión de la cara noreste del Hagshu by Desnivel 2014.10.27

Mick
Hagshu峰頂上のミック・ファウラー(右)、ポール・ラムズデン(左)

 ただし、Hagshu峰に入山したのはミック・ファウラー達だけではなく、スロベニアのマルコ・プレゼリ、ルーク・リンデック、アレシュ・チェセンの3人パーティーが同時に入山、ミックファウラー達と同じ北面をめざしていました。

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Hagshu峰ベースでのスロベニア隊 左よりマルコ・プレゼリ、アレシュ・チェセン、ルーク・リンデック

 各国クライミングサイトの報道によれば、2隊が同日にHagshu峰の北面に入れたのは登山許可を出したインド当局の手続き上のミスとのことらしいですが、これによりミックファウラー達は当初の北壁から北東壁に計画を変更、無事登攀に成功。
 スロベニア隊は9月30日に北壁からの登頂に成功していました。

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Hagshu峰北面全景。 左のラインがミック・ファウラーらの北東壁、右のラインがマルコ・プレゼリらの北壁

Slo
Hagshu峰北壁を登るスロベニア隊。
スロベニアのクライミングサイトでは、北壁は高度差1350m、EDというグレードが報告されています。

 なおスロベニア隊のアレシュ・チェセン(Aleš Česen)は、あのトモ・チェセンの息子。1982年生まれ、普段は国際山岳ガイドとしてイタリア・フランスのヨーロッパアルプスで活動。 主要な登攀歴としては21歳でハンテングリ登頂、その後ヨセミテでビッグウォールの経験を積み、ヒマラヤ登山はクーラ・カンリをはじめ、トランゴタワー、K7等アルパインスタイルによる登攀で活躍しています。 目のあたりが親父に似てますね。

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日本ロシア文学会シンポジウム『アンドレイ・タルコフスキー、映画/文学を越えて』

現場作業で土曜も忙殺され、連休は天気も悪いし休養を決める。

2日、山形大学で開催されるシンポジウム『アンドレイ・タルコフスキー、映画/文学を越えて』に出席。

 最初この催しを知ったとき、「なぜに山形でタルコフスキーのシンポジウムが!?」と信じられない想いだったが、よくよく聞けば、山形大学で開催される日本ロシア文学会全国大会のイベントだとか。
 こんなの東京で開催したら人集まるよな~と思いつつ山形大学に来てみると、会場はスーツ姿の研究者がほとんど。

 その中を、ファイントラックのトレッキングパンツ履いて、ワークマンで購入のタトゥー風に雷神・風神プリントされた鳶職トレーナー着た私がズイズイと竹内力なみのオーラ発して会場に入る。
 いや現場作業員だってアンドレイ・タルコフスキーの映画は見るんだよ。

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アンドレイ・タルコフスキー(1932~1986)

 シンポジウムは、早稲田大学文学学術院准教授である坂庭淳史氏が持ち帰った、アンドレイ・タルコフスキー氏の妹であるマリーナ・タルコフスカヤ氏のビデオレター上映から始まる。
 タルコフスキー監督の映画で一番好きなのは?という質問に対し、マリーナ氏いわく、『全ての作品が好き。特に挙げれば、『鏡』の中で、女性と男性が立ち話し、男性が去りゆくところで風が草原を揺らす場面。』

Wind
『男と女、そのまま別れないで何か起こるのではと思わせつつ、結局男は立ち去っていく。そこに吹く風の場面。』

 日本のタルコフスキー・ファンにあててコメントを、という問いには、
 『時々で良いですから、映画を見直してみて下さい。自分の木に、自分の魂に水を与えて下さい』
 という回答。

 その後は各先生方の発表。多くが映画『ノスタルジア』の一場面を上映しながら、タルコフスキーの思想と人となりを検討していく内容。
 もともと日本ロシア文学会は映画研究の集団ではないのだが、タルコフスキー映画の文学性に着目して今回のシンポジウム開催となったようだ。

 シンポジウムの中で映画関係者といえる井上徹氏(エイゼンシュテイン・シネクラブ代表、ユーラシア研究所運営委員長)の話題は最も親しみやすかった。
 その昔、旧ソ連の映画が日本でも流行っていた時代があり、アート映画と思われているタルコフスキー映画は結構人が入る映画であったという。

 もっとも、シンポジウムでコメンテーターを務めた大平 陽一 天理大学教授の言葉、「映画みてて、わかんなくて寝てたりしてた。そこまで細かく映画見る必要あるのか? でも次見るときはこういう視点か、といろいろなことがわかってくるのかもしれない」という言葉が正直でイイ感じでした。

St1
映画『ストーカー』より

 タルコフスキーの映画で美しい光景を見た後も、偉い先生方の解釈を勉強した後も、私の現場作業生活はまだまだ続きます。

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