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真夜中のコーヒー

 山形県朝日少年自然の家『チャレンジキャンプ2015』の登山講師として、30名の子供達、職員、サポーターの皆さんと共に月山の山頂に立つ。

 早朝は晴天だったが、本峰に一気に雲がかかり、月山山頂は濃いガスと風、子供達には上着や雨具を着用するよう指示。

 昨年は雷のため、姥ヶ岳の手前で引き返した。
 職員の皆さんも登山をなかなか諦めきれず逡巡していたところ、私が引き返すことを申し入れた。

 私の言動でいろいろと波風が立ったらしいことを周囲から伝え聞いたが、私にとって子供達の安全が全てである。
 そんな経緯もあり、今年のチャレンジキャンプ参加は遠慮しようとも思っていたが、再び月山登山引率の依頼をいただいた時は、ありがたく承った。

 「今年は昨年のリベンジですね」
 職員の方から話しかけられたとき、ああやはり月山登山はチャレンジキャンプの一つのヤマ場なんだな、と思う一方、悪天であれば合理的に対処する、と考える私には「リベンジ」や「雪辱」という気持ちは無い。
 
 もっとも登山講師といっても、主役はあくまでも子供達、そして職員の方々やサポーター(ボランティアスタッフ)の存在あってこその月山登山である。
 
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 温泉の入浴を終え、キャンプ場に戻っていく子供達。
 今年もこの光景を見ることができたのも、職員やサポーターの皆さん、子供達のがんばりのおかげだ。

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 月山登山の日の朝食は、毎年ハンバーガー。
 「トマトのへたはこうやって・・・」
 女の子がバリバリとリードする班もあれば、女の子は一切何もせず男子に任せきりという班もあり。
 現代社会の縮図か?

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 子供達のがんばりの源です。

月山から下山後は、ボンファイヤー。
今年も人手不足なので、私も登山講師から班付サポーターに変身して子供達の輪に入る。

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なついた小学4年の男の子が積極的に私の手をつかんで離さない。
どうも私はバーバリアンな高学年の野郎共よりも、おとなしい小学4年生に慕われるらしい。
別の子にも「タッキー今日帰るの~」とも言われてしまう。

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LEDのランタンを全て消してみる。
「ほら、明るいよ。月明かりって明るいんだね。」

私が付いた班の報告をミーティングで済ませてから、職員・スタッフの皆様に挨拶し、キャンプ場を退出する。
自宅に戻る頃は夜の12時前だろう。
月山山麓・西川町のセブンでアイスコーヒーとフレンチトーストを購入。

多くの子供達は元気に月山登山を終えたのだが、体力的に厳しかった子もいる。
私が担当した班では、夕食前に嘔吐した子が1名、夕食後にうずくまり動けなくなった子が1名。
普通の登山イベントと異なり、自宅から登山へ直行、というわけではない。
5泊6日の長期キャンプが始まり、見知らぬ他の学校の子との出会い・つきあい、慣れないキャンプ・寝袋生活、その3日目に月山登山だ。
子供達の疲労も激しい。まして大人のように自分の体調をセルフコントロールするのもおぼつかない彼らだ。
体調を崩した子供への対応で、私はあまり夕食も口にしていなかった。

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酒を飲まない私は、セブンのアイスコーヒーで月山登山の1人打ち上げ。
月山「登頂」は成功したものの、体調を崩す子供達。もっとよいペース配分は無かったのか。
苦いコーヒーを飲みながら、深夜の国道を自宅に向かった。

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